クレーム

クレーム事例④ 内付プレーンシェードの隙間

プレーンシェードを窓枠内付けにしたところ、閉めた時の隙間でクレームがつきました。
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(上の写真は作り直した分)

住宅メーカーの仕事で、窓枠内寸法が1202ミリになっています。この場合の内付けする場合は、住宅メーカーのマニュアルでは1㎝マイナスすることになっています。これは一般的で、トーソーをはじめとする各メーカーの発注方法にも、枠内寸から1㎝マイナスしなさいとなっています。

当店も住宅メーカーのマニュアル通り1㎝マイナスで発注するのですが、ミリ単位の発注はできないので1190ミリで製作しました。下の写真
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そうしたところ、14ミリほど隙間があいてしまい、これがお客様より隙間があき過ぎというクレームがつきました。

住宅メーカーのマニュアルは細かい発注サイズまで指定されており、この場合は1190ミリとなっており、出来あがりもほぼ指示通りになっていたのですが、お客さまは満足されていないので作り直すことになりました。

プレーンシェードの場合は、生地で人が縫っていて、多少伸びたり縮んだりしますのでぴったりはいかないのです。
私どもはお店のお客様に発注する場合は5ミリ単位で自社縫製でやっていますが、メーカー縫製はすべて1㎝単位です。

今回のケースは私もお客さまが指摘されるように少し隙間があき過ぎだなと思います。でも、今まで住宅メーカーの仕事のなかで、すべてこれぐらいの隙間はあいていましたが、クレームにはなっていませんでした。

当店では、レースのプレーンシェードは内付けすることはよくありますが、ドレープ(厚手)のカーテンのプレーンシェードはほとんど壁付け(外付け)をお勧めしています。
それは、このようなことがおこることをわかっているからです。

今回のケースは1200ミリで作り直した場合、窓枠にあたることがあることを伝えたところ、お客さまはあたってもいいとおしゃるので一から作り直しました。
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プレーンシェードの場合、下部にウエイトバーがはいっており、当たると音がして傷つく可能性もあり、当たるのはイヤというお客さまもおられます。
内付けの場合はサイズがなかなか難しいのです。

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カーテンと窓周りに関するご質問はこちらへ→

 

 


 

 

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カーテンレールとエアコンとの干渉

カーテンとレールを取り付けに行ったらエアコンが邪魔してとりつけることができないことがたまにあります。


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上の写真の左側の大きい窓上の壁にカーテンレールをとりつけるのですが、右の壁のエアコンとレールの取り付ける位置が干渉するのです。


これは住宅メーカーの仕事で実測なしの現場です。われわれカーテン屋が現場実測に行くと壁に穴があいていてそれからエアコンの位置を推測して、事前にチェックが可能なんですがいきなり取付になるとこのようなことがわかりません。


現場実測が一番重要なんです。


壁との隙間が9センチあるのですが、この隙間だとダブルのレールはおさまらないし、エアコンの手間につけると、カバーが開かなくなります。


いつもならば、カーテン屋は立場が弱くて、窓上にエアコンがついている時なんかは、レールの位置をずらすことによって、カーテンの丈をかえたりしなければなりません。


今回はエアコンも住宅メーカーの仕事なので、エアコンの位置を少し右にずらしてくれます。
エアコン屋さんもカーテンレールの取り付けのことも考えていただきたいのですが、この現場はおそらくエアコンのホースをだす穴が先にあいていたからこの位置になったと思います。


インテリアアドバイザーももっと全体をみて、コーディネートしていただきたいものです。


10年ほど前につくった当店の「カーテン屋のお願い」というチラシです。
クリックして拡大してプリントして使ってください。

家を建築中のユーザーの方が工務店、住宅メーカーの人にお話をするのに役立てば幸いです。
同業の方も役立ちそうならば使ってください。


カーテン屋のお願い


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


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カーテンって吊っているだけで縮むんです。

昨日のブログで仕入れ先・メーカーの年始の挨拶回りのことを書いたら、今日は午前中に5社ほど年始挨拶に来られました。残念ながら私は朝から不在でしたので誰にも会うことができませんでした。ちゃんとブログを読んでくれているんだね。メーカー・仕入れ先や同業者は黙って読んでいてくれているみたいですが、もっと消費者に読んでいただけるような内容にしなければと思っています。


今日は5年前に他社で購入されたカーテンのクリーニング依頼で引き取りにいきました。


 


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お客様に「ドレープ(厚手カーテン)が縮んでいますけどどうしましょうか」というと今までまったく気づいておられない様子で、「5年間1度も洗濯をしていないので、そうしたら最初から短かかったんかな」とおっしゃるのです。


当店の工事ではないのですが、レースの丈はピッタリですのでおそらくドレープ(厚手カーテン)も最初はピッタリでその後縮んだと思われます。6センチ短くなっています。


そう、カーテンって生き物なんで縮んだり伸びたりするんです。この商品は綿が入っていて、麺はのびますが綿は縮みます。レーヨンは伸びたり縮んだりします。洗濯もしないでただ吊っているだけでです。ポリエステルは比較的安定しています。


水洗いをするともっと縮みます。


お客様に「カーテンは吊っているだけで縮むものもあるんです」と言うとびっくりされて、洗濯後丈伸ばしをしてほしいということになりました。


今、インテリア業界ではウインドートリートメント業界活性化プロジェクト(略称WTP)というのがありまして、おえらい方が盛んにカーテン業界はカーテンクリーニングに積極的に取り組んで吊り替え需要を喚起することをすすめておられますが、現実はなかなか難しいのです。


私どもは、カーテンの縫製加工所でカーテン専門のクリーニングをやっていますので、丈直しも同時に簡単にできますが、そうでなくてこれをクリーニング屋に依頼しなければならないとなるとちょっと尻ごみしてしまいます。


カーテンって「縮む」という問題がありまして、クリーニングを請けることによってかえってクレームになるケースもあるんです。


カーテンのクリーニングは、家庭で洗えないようなものはカーテンを購入したお店に依頼しましょう。


カーテンはクリーニングもしてくれる信頼できるお店で購入しましょう。


 


昨年からカーテンを購入したらずっとクリーニングは無料でしてくれる専門店ができまして、すばらしいことだと思っています。今や1か月に1000枚ぐらいクリーニングをするらしいのですが、しっかり儲けてがんばっていただきたいものです。


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クレーム事例③ タッセルの上下間違い

今週は工事密度がひじょうに高く、私も工事で走り回っていますし、店内の者も工事応援に出かけております。今年はメーカーも26日(金)までのところが多く、通常より2日少ないため、ただ凝縮されただけです。月初めは「これが12月?」というぐらい動きが悪く、来店者も少ないため、店内は大掃除がすでに済んでいます。


工事はバタバタしています。縫製加工所も忙しく、こんなときにチョンボをしてしまいました。


2008年12月13日のブログ「川島織物セルコンのフィーロ縫製について⑤ タッセルについて」で共布タッセルには右用左用がありますと書きましたが、これはファブリックメーカーの営業でもあまり知られていないことです。


しかし、上下はありまして、これは誰もがわかるものです。それを上下逆さまに縫って、工事の者も気づかず、お客様よりメールをいただいて初めてわかった次第です。


たいへん申し訳ございません。すぐにつくり直します。


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上左の写真: 上のタッセルがサンゲツCK549 これは正しい
                          
下のタッセルはシンコールAZ2171で、この木の柄が上下逆になっています。


上右の写真もシンコールAZ2171で同様に上下逆になっています。


い~


カーテンはタッセルの縫製をみれば、こだわった縫製かどうかわかると私は思っています。
たかがタッセルされどタッセルなんです。
せっかく高い生地でカーテンをつくってもふさかけにひっかけるところが既製カーテンと同じ江戸打ちひもで出来上がっていたらがっかりしませんか?
あまり目立たない細かいところにも手をかけて縫うかどうかですべてがわかるのではないでしょうか。

メーカー縫製でも縫製にこだわっているところは、タッセルのひっかけるところも共布でつくっていますが、こだわりのないメーカー縫製は既製カーテンと同じ江戸打ちひもを使っています。


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ここにも書いています。


 


 


 


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クレーム事例② バーチカルブラインドの巾(レールの長さ)

お客様との間で起こったクレームの事例について恥をしのんで書いてます。
前回は
2008年11月9日のブログ「巾継ぎの問題」で書いており、今回は2回目です。


今回はバーチカルブラインド(縦型ブラインド)の巾(長さ)の件でお客様ともめた話です。
窓上の壁面に取り付けたのですが、開いたときにルーバー(羽根)のたたみしろが枠の内側に残るように製作しており、そんなのはおかしいから返品だといわれました。


この現場は窓の大きさが巾250センチあり、左側は入隅で壁がドンときてました。左側とのバランスをとるため右側は窓枠から10センチぐらいしか出さずに発注したのです。
使った商品はニチベイのセンターレースというもので、通常のバーチカルブラインドの羽根と羽根の間にもう1枚レースの羽根がはいり、たたみしろ(たまり)が大きくなるのです。この場合、右片開きだったのですが、たたみしろ(たまり)が60センチぐらいなり、実際開口部が50センチぐらい狭くなります。


私が呼び出されまして、なんとかつくり直しで収めさせていただきたいと思って現場を拝見したところ、ちょうど右側の壁が90センチぐらいはあいていたのですが、エアコンのコンセントがありました。
エアコンはまだついていませんでしたが、お客様に伺うとそこにはエアコンをつけるとおっしゃるのです。こちらの方はエアコンのことまで考えて発注はしてなかったみたいですが、ちょうどエアコンの取り付けるスペースだけが空いていました。


私は、レールを長くして、開けた時のたたみしろを窓の内側にかからないようにすることができますけれど、そうするとエアコンをつけることができなくなりますよ。エアコン屋に「エアコンを半分に切って」といわなければなりませんよと言いました。
結局、「このままでいいわ」ということになりました。


結果的にはご来店いただいたときに十分な打ち合わせができていなかったことと、現場に実測に行ったときにお客様の立会いがなかったために説明ができなかったことが原因です。


バーチカルブラインドの場合は、開けた時のたまりが何センチになるかということをよく説明をし、レールの長さを何センチにするかを十分に打ち合わせをしなければなりません。


それ以降、徹底するようにしました。


その現場は緊張していまして、写真を撮らせてほしいと言える雰囲気でなかったので写真はありません。


別の現場で、事前打ち合わせをして、窓枠の外側にたたみしろ(たまり)をだした写真です。



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上の写真は両開きです。


下の写真は片開き(右操作で左片寄せ)



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クレーム事例① 巾継ぎの問題

カーテン業界の人が書かれているブログを読んでいると、皆さんいい仕事ばかりしておられ、クレームなんか一つもないような感じですね。


私共のように数多く仕事をしていますと、お客様から指摘いただくクレームもあります。今まであまり書いていませんが、恥をしのんで公表して今後の糧にしていきたいと思っています。


今日納品したお客様より、巾継ぎが正面にきているという指摘がありました。オーダーカーテンの場合、大概は巾をつぎます。それは生地巾が150cmとか100cmで生地をたっぷり2倍つかいますのでどうしても巾を継がなければつくれません。


年に1回くらい、せっかくオーダーしたのに巾を継いでいるのはおかしいという人がおられます。これは1.5倍使いで片方の巾が100cmのものを2枚使うような既製カーテンをほんとうのカーテンだと思っておられる方なんです。既製カーテンの場合は150cm巾の生地で100cm巾にしているだけなので巾継ぎが入りません。


巾継ぎが入るのは仕方がないのですが、その位置が問題なのです。やはり、ヒダの真ん中にきていて目立つようではきれいではありません。


今日納品の現場は巾500cmの両開きで、片方に2ヶ所巾継ぎの入る1.5倍使いの1つ山の形状記憶付きカーテンです。


下の写真のように上部の巾継ぎは目立たないようにヒダのふもとにもってきていました。


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しかし、下部ではヒダ山のふくらみの真ん中に巾継ぎがきてしまいました。(下の写真)


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やはり、ちょっとマズイかなと思ったのですが、当店の場合、1.5倍の形状記憶加工の場合1つ山で下図のように前にくる方と後にくる方のウエーブを変えているため裾がラッパのようになります。そのためにこのようなことになるのです。


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このようにしているのは1.5倍使いでもボリュームがあるようにみえてきれいになりますし、1つ山にしているのはヒダ間隔が2倍使いと同じ12~13センチにしていて、開けた時の納まりがきれいなんです。


また、今回は片開きで2ヶ所の巾継ぎのうち、ひとつの方はきれいになっていたため、よけいに目だってしまったわけです。


お客様にはよく説明をしてなんとか納得してもらいました。
また、ひとつ勉強になりました。


 


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お客様の目は厳しい

今週はスチィマーをもって3回現場に出動しました。いずれもちょっとしたシワやウエーブの出方についてです。


1つ目はレースの3倍使いで形状記憶加工をしておりますが、ウエーブが少しだけ歪になっているところがあるとのことでした。このお客様はこの10年間で当店で3回カーテンを買っていただいており、美しさにこだわりをもっておられ、自らも簡易型のスチィマーを買ってもっておられます。
原因は加工所から搬入時におりたたんで箱に入れて持ってくるのですが、その時の折ジワが少し残っているのです。当店では形状記憶をかけた場合は平たたみして搬入しています。メーカーを初めほとんどのところはプリーツたたみですが、何度も実験をした結果、平たたみの方が吊った時にきれいになるのです。この説明はこちらをご覧ください。
このシワはしばらく吊っておくときれいになるのですが、きれいな奥様とおしゃべりするのも楽しいので私がスチィマーをもっていってきました。


下の写真はスチィマーをかける前です。


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下の写真は簡易型形態安定加工をしたもので、折りジワが気になるとのことでスチィマーでとりました。現場で吊った状態でするときれいになります。


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下の写真はソーメンカーテン(ラインビュー)で、やはり搬入時に折りたたんでいった型が残っているとのことで現場で吊った状態でアイロン掛けしました。これは現場でするときれいになりました。


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いまよく間仕切りに使われています。11  ソーメンカーテン


 


 


 


 


 


 


 


 


最近はお客様の目が厳しいです。当店ではスチィマーをもっていて、現場でシワとりしますが、よそのカーテン屋はどのようにしておられるのだろうか?このスチィマーは重宝していますが、カーテン屋でこんなのをもっているところはほとんどないと思うのです。


  


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