クレーム

カーテンクリーニングは難しい

この夏はホームページをみてカーテンクリーニングの依頼が多かったです。カーテンのクリーニングを専門的にやっているところが少ないのとインターネットの『カーテンクリーニング』の検索でひっかかりやすくなったことと、カーテンは夏場に洗いたいという意識があるということです。


今日もカーテンクリーニングの引き取りに行ってきました。1年前に自分で洗濯機で洗ったらシワがいっぱいついてかえって醜くなったので今回は洗ってほしいという依頼でした。見たところ、ポリエステル100%の商品で洗濯機で洗っても問題ないのですが、脱水をごく普通にされて、しばらく置いてからカーテンを吊られたようなのです。ポリエステルの商品にこうしてついたシワはアイロンを当てるとすぐにきれいにとれますが、なにもしなかったらなかなかとれないのです。1年前についたシワがちゃんと残ってました。カーテンの場合は脱水はほんのわずかで、洗濯後すぐにレールに吊るすとシワもつかず、きれいになります。脱水は多少、水がたれるぐらいでもOKで下に新聞紙を敷いてください。


フジエ1先日もフジエのFA1079NLという商品で縮んだというクレームがありました。当店でご購入の商品ではなかったので、その時は品番や組成がわからず、洗濯絵表示には水洗いOKとなっていたので普通に洗ったところ丈246センチだったのが、6センチ縮んだのです。そこで初めて品番・組成を調べたら綿65%、ナイロン25%ポリエステル10%となっていて、これは縮むわと思ったらフジエのデータでは水洗いで-1%ドライで-2%となっているんです。洗濯絵表示は水洗いもドライもOKとなっています。(ナイロンが入っているからドライで2%縮むのでしょうが、フジエでは業界の取り決めに反してドライもOKとしています。) 


私共では6センチ縮んだものをいろんなノウハウで現状回復に努め、加工所の段階では戻ったのですが、吊り込みに行った時にはやはり3センチまだ縮んでいました。


私に言わせれば、綿65%の商品で水洗いOK表示していることはおかしいし、ドライクリーニングで2%縮むというデータを出しながらドライクリーニングOK表示をしているのもおかしいので、購入店を通じてメーカーに問い合わせをしてみてほしいといいました。お客様はマンションのオプション販売会で購入されていて、データも残っていたので問合せをされたところ、フジエは丈直しで動いてくれたみたいです。


フジエ2フジエの洗濯絵表示もいいかげんだなと思って他のものもみてみたところ、FA1179の次のページに載っているFA1192もおかしいのです。組成は綿75%、ポリエステル20%、ナイロン5%です。これは大ヒット商品で、住宅展示場のモデルハウスのシェードによく使われていて、私共でもよく販売しています。この商品の洗濯絵表示は水洗いOK、ドライOKとなってます。しかし、フジエのだしているデータでは水洗いで-1.5%ドライで-0.5%となっていて、水洗いで1.5%縮むということをわかっていながら水洗いOKにしています。耐光堅牢度も3%未満で日焼けに弱い商品です。(業界では変化率-1%以下の場合は水洗いOKとなっています。)
フジエテキスタイルには、このことは指摘してますが要領の得ない返事しかありません。


カーテンのクリーニングは購入したお店に頼みましょう。きちっとしたお店でカーテンは購入しましょう。


 


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地雷を踏んでしまいました

先日取り付けた現場で、電動シャッターの配線が窓上の壁の中にしてあったのを知らずに、ビスをうったところ、電線と接触してシャッターが動かなくなりました。


21年この仕事をしておりますが初めての経験です。
吹抜け部の窓上20cmぐらいのところにバーチカルブラインドを取り付けたる工事で、3カ所壁にビスを打ちます
。(ビスは揉むというらしいのですが、わかりにくいのであえてビスをうつという表現にしています。)
ビスは縦に走っている胴縁という4センチ角ぐらいの棒のところに打っていまして、がっちり完璧についていました。


それが、胴縁に横方向に円柱の穴をあけ、そこに電動シャターの線が通してあり、ビスが胴縁を通して接触し、ショートしました。


私共の立場からすると地雷を踏んだようなもので、施工時にはわからないのです。別の住宅メーカーのサッシ屋さんに聞くと、そういうことは考えられることであるとのことでした。私共の取引のある住宅メーカーでは配管して、壁から接触しない位置に配線しているのでそのようなことは絶対におこらないとのことでした。


カーテンの施工をされている方にお聞きします。


このような経験はされたことがありますか。電動シャターがある場合は検電器でチェックされているのでしょうか。ぜひ、教えてください。


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輸入生地の難しさ  クルシエイションパーマン

先日、クリエーションバウマンのサマールDO258を納品したところ、生地が凸凹した感じになっているというクレームがつきました。


この商品はポリエステル100%で、1.5倍使い1つ山仕様での納品で、当店ではポリエステル100%の場合、無料でプリーツがきれいにでる加工の簡易型形態安定加工をしています。


7この商品にも、簡易型形態安定加工をして納品しましたが、梱包し、運送する上での折りジワが少しついていたため、現場でスチーマーで折りジワにスチームを当ててシワを取りました。こういうことは私共ではよくやっており、今まで一度も問題になったことはないのですが、シワはきれいにとれているのですが、生地が一部ほんのわずか凸凹になっているのです。これにクレームがつきました。


私が見た限りでは、経糸の一部が縮んでいるのですが、この日はしばらく様子をみるとということで納めたのです。そうしたら1ヵ月後にメールが来まして、


「その後状況を見ておりますが、日を追って悪化しております。特に、エンボス状というか、糸がつったような箇所が大変目立ちます。バウマンへ直接問い合わせたところ、カーテン本体はポリエステル100%であり、なにも加工しない状態では本来発生せず、高温でアイロン等による加工を行うと中の糸が縮んでしまい、このような症状になることが考えられるという回答を得ました。そもそも加工の段階に問題があったのではないかと考えております。我々はカーテンに対するプロフェッショナルとしての仕事を期待して御社へ相談し、発注・納品をお願いしたつもりです。それだけに、この仕上がりの酷さ(悪化している現状)は、どうしても納得できません。

本件につき、小嶋様のお考えをお聞かせ願えますか。」


確かに、当社の加工所ではアイロンもかけましたし、熱風による簡易型の形態安定加工もしました。現場でスチームも当てました。


しかし、当社の加工所はこの道30年で、バウマンは何も加工しなければ何もおこらないとおっしゃいますが、送られてきた生地に仕上げにスチームアイロンも当てず出荷するということはあり得ないのです。

逆の立場ならば、お客様のおっしゃることもわかりますので、当社の負担で一から作り直すことにしました。2回目は簡易型形態安定加工もスチームアイロンもなしにし、シワのところだけ、スチームなしで軽くアイロンがけをして、折りジワにならないように、紙菅にまいて配送して納品してきました。簡易型形態安定加工をしていなかったので、ウエーブはまばらでしたが、生地の凸凹はなかったのでご了解いただきました。


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左の写真は1回目納品の簡易型形態安定加工をしたもの。


右の写真は2回目の納品で簡易型形態安定加工をしていないもの。


 


 


 


 


 


 


 


 


2回目取り寄せた生地の残布で、実験しました。


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家庭用のコードレスアイロンで中温で生地にあてたところ、瞬間的に一部の経糸だけが縮みました。専門家にきたところ、やはり糸に問題があるようです。


クリーエーションバウマンに実験の生地を渡して、クレーム状況を申し入れたところ、「すみません」とのことでした。


 


 


 


これじゃ、クルシエイション パーマン じゃんか~


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冬至

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今日は「冬至」です。昼の長さが、一年のうちで最も短い日です。明日から、日に日に、日脚がのびていきます。今日からが落ち込んでいた太陽の力が、復活する日なんです。一番どん底の日が今日です。たくさん希望が持てる日でもあるのです。明日からは明るいです。


大阪市内も久しぶりの雪で、朝から阪神高速神戸線が一部通行止めで、尼崎東までしか行けないのです。


昨晩、西宮のお客様からロールスクリーンが落ちたという連絡がありました。間接的に聞いたのですが、それはたいへんなことなので、今日朝の10時半に私が伺う約束になっていました。それが、高速が通行止めになっているため、道路が大渋滞で2時間かかって着きました。


8年程前ぐらいに取り付けたタチカワのロールスクリーンで窓の下においてあったので、落ちたのかなとびっくりしたのですが、そうじゃなくて、生地が巻き上がらない状態になっていて息子さんが外したようなんです。


分解したところ、スプリングがはずれるというクレームでタチカワの商品では、年1~2回は必ず起こります。


タチカワロール1


タチカワロール2写真右は正常で、左が外れている状態です。私はこれは構造的な問題だと思っていて、その都度メーカーには言っているのですが、一向に改善されず、いつも即職人を手配してくれ、スプリングをメーカーで交換してくれて一件落着しているんです。今回は私が現場で直しましたが、やはり、冬至はどん底の日でした。明日から少しずつ明るくなっていくことを期待しましょう。


 


 


 


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オーダーカーテンで消費者が疑問に思っていること(2)

12月2日のブログに書きました2chの掲示板『オーダーカーテンお薦めショップはどこ?』の中で、オーダーしたのに巾継ぎしてあったという疑問についてです。


9月21日のブログにも書きましたが、ほとんどのオーダーカーテンで巾継ぎが入ります。もう一度9月21日のブログをお読みください。


レースの場合は200巾、300巾の生地がありまして、それをヨコ使いして巾継ぎなしですることが多いです。レースの場合は巾を継いでいると室内側からその部分がよくみえますので、当店ではヨコ使いのレースをお薦めしてしています。


ヨコ使いドレープドレープ(厚手カーテン)でも280巾のヨコ使いの商品もあります。国産品では少ないですがスペイン産ではたくさんあります。当店ではスペイン産のヨコ使いドレープを集めてコーナーを作って20点程展示しています。


メーターあたり6300円ぐらいの商品が多いのですが、280巾なのでヘーベーあたりの単価は2250円でそんなに高くはありません。生地をヨコに使いますので丈の短い腰窓でも使う生地を同じで価格も同じです。高い窓にはお買い得です。
巾200×丈240㎝で32760円です。


大阪店のみの展示ですがぜひ、ご覧になってください。


 


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カーテンが変色した

先月、ご注文をいただいたお客様でお伺いしたところ、6年前にとりつけたカーテンが変色したとのことでした。この商品は東リの輸入の高い生地で、施工後1年程して雨に濡れて一部色が変わったとのことです。


変色したカーテン1


変色したカーテン2


 


 


 


 


 


今までにそういった経験はなく、高い生地なのでお借りして東リに調べてもらうことにしました。
そうしたところ、東リの方で外部の検査機関に委託してきちっとした報告書をだしてくれました。


こうしたことは床材の方で手馴れているのかもしれませんが、


さすが東リ』 痛み(伊丹)いりました。安心して使えるメーカーです。


やはり『カーテン東リ』ですね。


変色したカーテン3報告によれば、染色堅牢度と薬品による変色試験などをしてくれました。その結果、染色堅牢度には問題はなく、商品的なものではないことがわかりました。変色部分は酸性を示しまして、家庭でよく使う薬品である、ガラスマイペット、ガラスクルー、ハイター、サンポールなどでも試験をしてくれました。


そうしたところ、酸性系のサンポールで類似の変色が見られたのですが、トイレで使う薬品が付着したことは考えられず、主たる要因は不明です。


 


 


 


私の推測ですが、この現場は東大阪の工場地帯の近くにあり、ご自宅の隣で自動車関連工場を経営されているため、『酸性雨』も考えられるのではないかと思っています。


参考にしたホームページ『身近な酸性雨のえいきょう』


工場や自動車の排気ガスが空中で変化して酸性の物質になり、この物質が雨や霧に溶け込むと酸性雨になります。それによって変色したことも考えられます。


私の考えに賛成・・・? う ⇒はい


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カーテンが縮んだ

カーテンが縮んだ昨年の7月に住宅メーカーを通じて仕事をしたお客様で、洗濯機で洗濯をするとカーテンが2~3㎝縮んだという連絡が住宅メーカーのホームサービス課からありました。


最初に連絡があったのは8月頭で、そのときはドレープ、レースともポリエステル100%の商品でメーカーの表示によれは寸法変化率ー1%となっているので、2~3㎝の縮みはおこりうることですとお応えして、とりあえずそれで納まっていました。


ところが先日また連絡があり、お客様が納得されていないとのことでお伺いしました。


ドレープはセルコンSP9251、レースカワシマKA9548で、製作サイズは高さ232㎝で床上がり1センチです。現場調査すると、ドレープは2センチ縮んで床上がり3センチになっていて、レースは3センチ縮んで床上がり4センチになったいるんです。(写真)


お客様は、ドレープは1%以内の縮みなので仕方がないが、レースは1%以上(1.2%)なので納得できないとおっしゃるのです。


メーカーの表示は両方とも変化率はー1%で、セルコンのドレープはウォシャブルマークがついていますが、カワシマのレースにはウォシャブルマークはついていません。(手洗いは可)


寸法変化率とは、新品の60センチ角ぐらいの生地に45センチ以上の線を3本縦方向と横方向に書いて、家庭用洗濯機で5回洗濯をして何センチ変化したかという数値で表しています。


そのため、環境によっても変わりますし、長い生地の場合は微妙な違いはでてきます。


ウォシャブルマークは日本インテリアファブリックス協会で制定された規準で、①洗濯機で洗える②収縮がほとんどない③シワになりにくい④早く乾きますに適合している商品をいいます。


しかし、この②の収縮がほとんどないというのは寸法変化率がタテ1%以内、ヨコ2%以内のことをいっており、今回のようなケースで232㎝の丈で2センチ縮んでも収縮がほとんどないという基準に適合していることになります。


今回のレースのように3センチ縮んでも厳密さを求めないインテリア業界の常識から考えれば、仕方のないことでいわゆる想定内のできごとなんです。


今回のカワシマのレースは寸法変化率ー1%ですが、さらに厳しい社内基準をもうけており、この商品にはウォシャブルマークはつけていません。そのため、本来は洗濯機の洗濯は不可で手洗いしなければならない商品なんです。


カワシマはこうした基準は厳しい検査をしており、プレーンシェードなんかでも簡単にできそうな生地でもできないというのがたくさんあります。すばらしい企業姿勢です。


私はこのようなことを説明しましたが、お客様が納得されないならば、住宅メーカーとしてカーテンを販売時に説明責任があるが、それをしなかったからこちら(住宅メーカー)に問題があるから、ドレープレースとも新品に取り替えるということになりました。


同じ商品で同じように作れば同じことが起こるので、ひきづってもいいから長く作ってとおっしゃるのですが、今のものより2センチ長くつくり、床はギリギリにして、上はアジャスターフックで通常より1センチ上げることにしました。


さすがに、日経ビジネスの顧客満足度の住宅販売部門で顧客満足度でトップをとる会社はすごいなと思いましたが、これを我がインテリア業界で説明責任が云々といいだしたら1社じゃとても対抗できないんではないでしょうか。だから一緒になるのでしょうか。


そうすれば、他業界がなにか言ってきてもカワセルかもしれません。


平成18年4月1日川島織物、川島織物販売、セルコンが合併して
川島織物セルコンになります。


インテリア業界の雄として期待したいものです。


 


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