形状記憶・形態安定

お客様の目は厳しい

今週はスチィマーをもって3回現場に出動しました。いずれもちょっとしたシワやウエーブの出方についてです。


1つ目はレースの3倍使いで形状記憶加工をしておりますが、ウエーブが少しだけ歪になっているところがあるとのことでした。このお客様はこの10年間で当店で3回カーテンを買っていただいており、美しさにこだわりをもっておられ、自らも簡易型のスチィマーを買ってもっておられます。
原因は加工所から搬入時におりたたんで箱に入れて持ってくるのですが、その時の折ジワが少し残っているのです。当店では形状記憶をかけた場合は平たたみして搬入しています。メーカーを初めほとんどのところはプリーツたたみですが、何度も実験をした結果、平たたみの方が吊った時にきれいになるのです。この説明はこちらをご覧ください。
このシワはしばらく吊っておくときれいになるのですが、きれいな奥様とおしゃべりするのも楽しいので私がスチィマーをもっていってきました。


下の写真はスチィマーをかける前です。


123


 


 


 


 


 


 


 


 


下の写真は簡易型形態安定加工をしたもので、折りジワが気になるとのことでスチィマーでとりました。現場で吊った状態でするときれいになります。


576 


 


 


 


 


 


 


 


下の写真はソーメンカーテン(ラインビュー)で、やはり搬入時に折りたたんでいった型が残っているとのことで現場で吊った状態でアイロン掛けしました。これは現場でするときれいになりました。


9810


 


 


 


 


 


 


 


 


 


いまよく間仕切りに使われています。11  ソーメンカーテン


 


 


 


 


 


 


 


 


最近はお客様の目が厳しいです。当店ではスチィマーをもっていて、現場でシワとりしますが、よそのカーテン屋はどのようにしておられるのだろうか?このスチィマーは重宝していますが、カーテン屋でこんなのをもっているところはほとんどないと思うのです。


  


今日のブログは役にたちましたか。        はいクリック 
ほんとうに役にたった時だけクリックしてください。


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ


                          

フラットカーテンの簡易型形態安定加工

新年早々、他店でカーテンを購入された京都のお客様から電話があり、川島織物セルコンのフィーロFF2112で1.3倍のフラットカーテンをつくったのだが、ウエーブがきれいでなく広がっているので後からの形態安定加工ができるかの問合せがありました。


話を伺うと、巾6110×丈2430㎜の両開きとのことでした。このサイズならば川島織物セルコンでもできるはずなので、ご購入されたお店に言われたらいいですよとアドバイスをしましたところ、できないといわれたとのことです。当店ではさせていただきますが、他店で購入されたものは少し高くなるかもしれません。


最近はよくフラットカーテンのワードでこのブログに入ってこられる方がおおいのです。たぶん、同じような問題がおこっており、吊ってみたら思ったよりきれいでないということです。


フラットカーテンは何倍使いぐらいにするのがいいのかという問題もあります。以前書いた話 ここと ここ


上記のケースでは、当店は生地にもよりますが1.3倍使いにしてポリエステル100%の商品ならば簡易型の形態安定加工をすることをすすめています。


下の写真は、川島織物セルコンフィーロFF2063を巾4750ミリの窓に対して両サイドリターン仕様を含めて巾6400ミリに縫製したフラットカーテンです。約1.3倍使いで、当店の方で縫製して簡易型の形態安定加工をしています。


フラット5フラット3フラット4


 


 


 


 


 


 


 


 


フラット1フラット2


 


 


 


 


 


 


 


 


 


比較的きれいにウエーブがでます。形態安定加工をしていますと常に均等ウエーブになります。



今日のブログは役にたちましたか。        はいクリック 
ほんとうに役にたった時だけクリックしてください。


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ


形状記憶加工と形態安定加工⑦  その価格(2)

ボジョレー今日は七五三です。


でも、そんなの関係ねぇ。


ボジョレーヌーボーです。近くの酒屋さんで買ってきました。
現場仕事で高さ調整するためにビール瓶のケースを借りているところで、お勧めのちょっといいやつを買ってきました。


今日はブログを早く切り上げて家に帰って飲みたいのです。


 


 


 


 


形状記憶加工と形態安定加工の話の続きです。今までの話はこちらをお読みください。










 

前回は形状記憶加工の価格の話を書きました。今回は簡易型形態安定加工の価格の話です。
私共では縫製したあとにかける加工を簡易型形態安定加工と言っており、メーカーで標準仕様にしているのは川島織物セルコンと東リだけです。川島織物セルコンはドレープ(厚手)のみでソフトウェーブと言っており、東リはドレープレースとも、今夏発売のエルーアより標準仕様となり、ソフトプリーツといっています。
ほんまにまぎらわしい名前やな。

 

他社はシンコール(イージーウェーブ)スミノエ(プリーツR),.フジエテキスタイル(リップルホールド)キロニー(セミパーマネントプリーツ加工)はオプションで対応しているようです。

 

サンゲツ、リリカラ、アスワン、五洋インテックスはメーカーとして対応していないようです。

専門店の自社縫製では独自に導入しているところはたくさんあります。

 

この機械は5社ほどあり少しずつ違います。標準仕様としている川島織物セルコンはラポージュのプリーツフォーマーを使っており、東リはユニテックパロマのウェイブリーを使っています。当店はプリーツフォーマーを使っています。

 

 

簡易型2簡易型1

左の機械はユニテックパロマのウェイブリーです。

簡易型にしては温度が300度弱でするとのことで、きっちりとウェーブがでます。逆に縮まないかという心配はあります。

 

このウェイブリーもプリーツフォーマーも下でピンで張るやり方で、ウェーブが鋭角になるという問題があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

加工代は川島織物セルコンは200円/㎡アップ、東リは300円/㎡アップです。
当店は無料のオプションです。オプションという表現をしているのはポリエステル100%商品しかきれいにかからないためと、リーズナブル商品は除いています。レースも加工しています。

 

この加工をするのとしないのとでは美しさが大きく違います。
私はお客様に対してはよく、最後の仕上げを吊った状態でアイロン掛けしているような感じですといってます。確かに形状記憶加工に比べれば、ウェーブの美しさも劣りますし、3~5回の洗濯で形状がくずれますが、なにもしないものに比べればはるかにきれいです。

 

 

今はメーカー縫製で、この加工をしているところとそうでないところに売り上げの勢いに差がでてきています。メーカーに縫製を依頼している業者は簡易型形態安定加工を標準しようにしているところの縫製の方が吊ったときにきれいからそちらの商品を勧めているのでしょう。東リなんかは縫製が忙しく納期が遅れがちです。というか、見本帳に標準仕様とうたいながら事前にこの機械を用意したのは全国で数台で、一日で加工できる枚数は限られていて、事前の見込みの少なさに東リとしてはよほどエルーアは売れないと予想していたことが推測できます。

 

当店ではメーカー縫製でやっていないサンゲツ、リリカラ、五洋インテックス、アスワンの商品も簡易型形態安定加工をしております。  メーカー縫製ってうめいか?

 

 


今日のブログは役にたちましたか。        はいクリック 
ほんとうに役にたった時だけクリックしてください。


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ



 

 

川島織物セルコンのフィーロ縫製について② 形態安定加工「ファインウェーブ」

今日、現場に打ち合わせに行ったらお客様が「あの文章を書いておられる方ですよね」とおっしゃるのです。


「なんかまずいこと書いたかな、いつもまずいこと書いているよな」と一瞬思ったときに「私、あの文章を読んでカーテンはここに決めようと思ったんです」とおっしゃたんです。


なんといううれしいお言葉。今日は早く帰って焼酎飲みながらおいしい食事をいただこうかなと思ったのですが、空腹に耐えてまたブログを書くことにしました。


川島織物セルコンのフィーロ縫製の話の続きです。フィーロは92%の商品が形態安定加工『ファインウエーブ」を標準仕様としています。私はこのブログでは真空釜でするのを形状記憶という言葉で書いてきていますが、川島織物セルコンは真空釜でするのを形態安定加工「ファインウエーブ」としていますので、それを尊重してここではファインウエーブといいます。


こうした真空釜で加工をするのを標準仕様にしているのは、他社ではなくこの川島織物セルコンのフィーロしかありません。川島織物セルコンは今までは「ヴィータ」「アップルシートエスト」では後からかける簡易型の形態安定加工「ソフトウェーブ」を標準仕様にしており、今回のフィーロが出るまでは『ソフトウェーブ加工」を前面に押しだしていました。しかし、ハイグレードにはファインウェーブなんでしょう。


形状記憶加工なんかは邪道だという方もおられますし、ポリエステルのカーテンなんてという方もおられますが、私もやはり形状記憶加工をした方がきれいと思っています。川島織物セルコンと同じ考えです。


川島の形状記憶1川島の形状記憶」2川島の形状記憶3


 


 


 


 


 


 


 


 


 


上の写真はファインウェーブのかかっているフィーロ縫製です。
きれいです。少し気になったのは出荷の際、プリーツたたみ(屏風たたみ)
されて出荷されるので、せっかく機械できれいなウェーブをつくったものを人の手でたたみなおすとラインがまた違うのです。吊ったときにたたんだ線がプリーツのウエーブと少しずれているのです。当店でも最初は形状記憶をかけていないのと同じようにプリーツたたみをしていましたが、やはり線が気になったので2年半前から下の写真のように平たたみして出荷しています。形状記憶をかけていますと平たたみしていても吊ったときにきれいにウェーブがでます。


下は当店の形状記憶です。


当店の形状記憶1当店の形状記憶2当店の形状記憶3


 


 


 


 


 


 


 


 


 


上の写真の左のように両開きの真ん中にくる方はアイロンをあてて広がらないように工夫しています。また、下の絵のように前に来るほうを大きなウェーブにし、後ろに来るほうを小さいウエーブになるように型紙をつくっています。


形態のウェーブ   当店の梱包1当店の梱包2当店の梱包


 


 


 


 


 


 


 


 


次回は2,3倍使いについて詳しく書きます。


 


今日のブログは役にたちましたか。        はいクリック 
ほんとうに役にたった時だけクリックしてください。


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です                            

形状記憶加工と形態安定加工⑥  その価格

ブログを再び書き始めて約10日です。どのように見ていただいているのかコメントがほとんどないのでよくわかりませんが、3日程前ぐらいからアクセス数が異常に多くなってきました。アクセス解析で分析をすると仕入先であるメーカーが各支店からアクセスしているのがわかるのです。


う~ん、何を書くのかかなりチェックがはいっているみたい。


形状記憶加工と形態安定加工の話の続きです。


この違いは何かといわれたら、ウェーブの美しさと長持ち度の違いですか。もちろん、真空釜でする形状記憶の方が美しいのです。


その場合、金額がいくらアップするのでしょうか?インターネットで調べてもはっきり書いているところがないのです。それはほとんどの業者はこの加工に関してはメーカーに依存しており、業者独自でやっているところが少ないからだと思います。メーカーも各社呼び方もバラバラならば金額も違います。


私はメーカーにアンケートをして調べました。各社提示のやり方が違いますので、各社の比較をするために私の方で
150巾の生地を使い、巾200cm×丈200cm 生地要尺7.5mのケースで検証してみました。(表示は税抜き価格でしています。)


川島織物セルコン ファインウェーブ       定価9000円アップ  (定価800円/㎡アップ)
サンゲツ       パーマネントプリーツ加工 定価5625円アップ  (定価500円/㎡アップ)
東リ          プリーツ加工        定価11250円アップ (定価1000円/㎡アップ)
リリカラ        エレガンスプリーツ     定価11250円アップ (定価1000円/㎡アップ)
五洋インテックス  ウェーブ加工         定価8100円アップ(定価1巾毎に2700円アップ)
住江織物       プリーツS          定価で10000円アップぐらい
アスワン       リウェーブ     約2割アップ(定価50000円ならば10000円アップということか)
シンコール      エバーウェーブ      (高級仕立て価格から約15%アップ)


これは定価ですが、販売価格にするとメーカーによって掛率が違いますので、だいたい5000円ぐらいアップするという感じでしょうか。


それに対して当店は巾220㎝までならば丈は280㎝までで2500円アップするだけです。安いでしょ。


形状記憶加工1,5倍しかも、加工もメーカーがやっていないこともしています。当店のこだわりとして形状のウェーブが室内側にくる方をわずかだけ大きく、窓側にくる方を少し小さくしています。そのため1.5倍使いの1つ山ペンタック仕様の形状記憶でもきれいになります。(写真は1.5倍使いです。


 


 


 


 


 



 



この件については下記のページも参考にしてください。

 



 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ



 

形状記憶加工と形態安定加工⑤  形状記憶加工の問題点(1)

前回は簡易型の形態安定加工について書きました。私の定義としては縫製後に簡易にポリエステルの熱可塑性を利用して形態を安定させるやり方です。これも乾式、湿乾式とメーカーによって違いがあるのですが、詳しくは割愛します。


形状記憶もすでに述べたようにメーカーによって形態安定加工といったりもしますが、ここでは真空釜を使うのを形状記憶とさせていただきます。これも、縫製する前に真空釜に入れる場合と縫製後に入れる場合があります。ほとんどのメーカーは縫製前にする方法ですが、川島織物セルコンは縫製後です。


川島織物セルコンでも、旧セルコンのサンプル(アップルシートエスト。ヌーボーテ)の品番で注文すると、今でも旧セルコンのラインで、縫製する前に加工していますが、ここではフィーロの縫製で使われているファインウェーブ(旧名ナチュラルウェービー)を川島織物セルコンの加工と位置づけし、川島織物セルコンは縫製後に加工するということで述べていきます。


まず、一般的によく使われている縫製する前に真空釜で加工する方法(A)と川島織物セルコンのように縫製後に真空釜で加工するやり方(B)の違いはなにかについて述べます。


Aの場合(一般的に多い)


これはトタン板みたいな型紙を使用しますので、私はトタン板方式と呼んでいます。
この場合、縫製する前と言っていますが、裾と巾継ぎと耳は先に縫っていまして、上部の芯地付けがあとです。熱で加工した後に丈を決めますのでその後に縮むことはなく寸法は正確です。問題点は型紙を使用しますのでヒダ山柄合わせがうまく出来ないことがあります。一般的に横リピート25㎝の商品ならばヒダ山とウェーブがぴったりあってきれいにいくのですが、それが24.5㎝とかで微妙に違うと山と柄が合わなくなります。


Bの場合(川島織物セルコン《旧川島織物》)


これは縫製後に吊った状態で真空釜に入れてパイプをあててやる方式で私はパイプ方式と呼んでいます。
私は実際にみたことがありませんので、詳しく説明できませんが良い点は縫製を先にしますので微妙なリピートの違いがあっても、ヒダ山柄合わせがきれいにできます。これはトタン板方式の逆です。問題点はメーカーに依頼したアンケートによりますと、縫製後の加工なので伸縮した場合はアジャスターで調節して出荷する事になると書かれていました。
いわゆる縮むということでしょうか?


また、丈が252㎝までしかできないということがあります。以前、インターネットで注文したら、そこは川島織物にメーカー縫製をしていて252㎝までしかできないといわれ、当店に依頼があったケースがありました。当店は丈280㎝まで対応しています。生々しい話はこちらのNo76の投稿をお読みください。(オレンジの文字をクリックすると読めます


しかし、さすがカワシマで昨年4月にセルコンと合併しまして、その後は丈の長いのは旧セルコンのトタン板方式を使うことになり、今は丈260㎝まで対応していますが、これに1㎝でも長いと無理とのことです。


今朝、実測してきました積水ハウスのビエナというシリーズが天井高260㎝で、埋め込みカーテンボックスでボックスから床まで2655ミリありました。縫製サイズとしてはカン下丈261㎝にしたいところですが、こういう場合もアジャスターで調節して出荷ということになるのでしょうか。


当店はトタン板方式です。


形状1形状2形状3


 


 


 


 


 


 


 


このようなトタン板みたいな型紙があります。このウェーブのピッチが一般的に25㎝になっています。アスワンは三宅一生が使っている加工所でこの型紙のピッチを何種類も持っているとのことです。私共は1.5倍の1つ山用とレース用との3種類です。


この上に裾、耳、巾継ぎをした生地を乗せてます。それを重ね合わせて真空釜に入れます。


それから、芯地をとりつけるときれいなウェーブのカーテンが出来上がります


形状4形状5


 


 


 


 


上の写真の左が形状記憶加工をしてすくい縫いをしたものです。右は何もしないで本縫いしたものです。


この形状記憶加工をしたものを納品すると、ほとんどの奥様が「まぁ、きれい」とおっしゃっていただけます。


他のカーテン屋のブログを読んでいたら、奥様が「まぁ、きれい」とおっしゃられたら、
「奥様ほどじゃないですよ」というらしいのです。


そういうと99.9%の奥様は否定されないとのことです。


私なんか、カーテン大好き人間ですから、思わず、


「奥さんよりきれいでしょ」といってしまいそうです。ちゃうちゃうちゃう


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ


 


この件については下記のページも参考にしてください。

 


形状記憶加工と形態安定加工④  形態安定加工の問題点

、メーカーに形状記憶(形態安定加工についてのアンケート調査をお願いしたところ、各社とも速やかに回答いただきました。


まず、呼び方ですが真空釜でするやり方はアスワンリウェーブサンゲツパーマネントプリーツ加工リリカラエレガンスプリーツ五洋インテックスウエーブ加工川島織物セルコンファインウェーブ住江織物プリーツS、東リプリーツ加工キロニーファインプリーツシンコールエバーウェーブといいます。フジエテキスタイルは特殊なものしか対応していません。


一般名詞でいうと「形状記憶」というところがキロニー、フジエテキスタイル、住江織物、リリカラ、アスワンの5社、「形態安定」というのはサンゲツ、川島織物セルコン、シンコールの3社、「形態記憶」が五洋インテックスで東リはそのままプリーツ加工なんです。


簡易型で後から加工するのは川島織物セルコンソフトウエーブ東リソフトプリーツ住江織物プリーツRフジエテキスタイルリップルホールドキロニーセミパーマネントプリーツ加工シンコールイージーウェーブ、アスワン形態安定といいます。サンゲツ、リリカラ、五洋インテックスは対応していません。一般名詞では形態安定加工がアスワン、フジエテキスタイル住江織物、川島織物セルコンの4社で、キロニーが簡易プリーツ、シンコールが簡易スチームアイロン加工となっています。


各社好き勝手に名前をつけており、これじゃ、ユーザーに説明PRができないのです。メーカーは自社のことばかり考えないで業界のことをもっと真剣に考えていただきたいのです。インテリア業界が確立されないのです。


とても覚えられないので、私はブログでは真空釜でする方を形状記憶加工、後からする方を簡易型形態安定加工という当店の呼び名で書いていきます。


メーカーのアンケートにこの2つの加工に対する長所、短所を伺っており、その違いを説明します。


どこのメーカーも真空釜でする形状記憶加工は、美しいプリーツがでて半永久的に持続すろといっています。


それに対して、簡易型形態安定加工の方は洗濯するとプリーツがとれてしまうということを言っていまして、各社洗濯回数は違います。それは使っている機械によって違うのだと思います。
住江織物は2回程度、東リは3回、シンコールは4~5回程度、フジエテキスタイルは5回程度、川島織物セルコンはアンケートには書いていませんでしたが、以前は5回程度といっていましたが、最近は3回程度と説明会でいっていました。


多分5回では誤解されるからでしょう。


実験データ1これは川島織物セルコンに販売している会社が富山県工業技術センターに実験をした結果のデータです。昨年のジャパンテックスで手に入れました。データを見るとやはり洗濯する度に少しずつ広がっていきましてウェーブの型が崩れていきます。しかし、これは5日間で連続して実験した結果です。


実際は5回洗濯するには最低5年、一般的には10年ぐらいかかるかもしれません。その間には生地もへたりますし、毎日たたんでいるとクセもつきます。たとえ、3回で形が崩れても大きな問題ではないと私は考えています。


最初から簡易型形態安定加工をしていないものと比べれば、洗濯3回でもウェーブははるかにきれいのです。


私共も今、実験をしています。


形態加工後形態加工前左の写真は簡易型形態安定加工をしたものです。右は同じ生地の色違いで何も加工をしていないものです。


 


 


 


 


 


洗濯1回


左は家庭用洗濯機で1回洗濯したあとです。まだ1回しかしていないのですが、これから少しずつ洗濯実験をしていこうと思っています。


 


 


私は、3回の洗濯で型が崩れるということより、ウェーブが少し鋭角になることの方が気になっています。これは、メーカーによって使っている機械が違いまして、全てがそういうわけではありません。今、この簡易型形態安定加工を標準仕様にしているのは、川島織物セルコンと東リです。当店は川島織物セルコンと同じラポージュのプリーツフォーマーを使っています。東リはユニテックパロマのウエイブリーを使っています。これはメーカーで見学してきましたが、同様に鋭角になります。


一般の業者が多く使っているのは極東産機のパーマネントフィニシャーで、これは鋭角にはならないのですが、発売当初のものはウエーブが均等にでないという問題点がありました。その後改良されていますが、その商品は見ていないので詳しいことはわかりません。


私は、この加工をユーザーに説明する時には、ポリエステルの熱可塑性を利用して云々と言ってもよくわからないと思うので、最後にカーテンを吊った状態でアイロン仕上げしているんですと言ってます。


だから、きれいに納めるには、ポリエステル100%のものは簡易型形態安定加工をするのがお客様へのサービスだと思っています。


サンゲツさん、リリカラさん、五洋インテックスさん、お宅の縫製こそ、お宅の生地こそ簡易型形態安定加工をすべきではないでしょうか。カーテンの売り上げ落ちますよ、


 


 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です


ブログのトップ



この件については下記のページも参考にしてください。