フラットカーテン

フラットカーテン 1.5倍簡易型形態安定加工付き

「フラットカーテン」というワード検索で私のブログに入って来られる方も多いのです。


フラットカーテンはどのぐらいのボリュームにするのがきれいなのかという問題がありまして、いろいろと悩むところです。かつて何回かこの問題について私の考えを書いていますのでカテゴリー分類している「フラットカーテン」をまずお読みください。


トーソーのルーフィットウエーブスタイル(←ここをクリックするとトーソーのホームページに飛びましてスタイルが分かります。)のように均等にきれいなウエーブがでるフラットスタイル(タックを取っていないスタイル)の要望があります。


今までにルーフィットを使ってトーソーに縫製を依頼された方で、きれいにウエーブがでていないと感じられた人もたくさんおられると思います。これは上部をウエーブテープを使ってピッチキープコードだけではうまくいかないのです。


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これは、上部はノンタックのフラットですが、生地は1.5倍使っています。
生地に簡易型形態安定加工をしています
。生地は川島織物セルコンKH4294。

そして、


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ピッチキープコードの代わりに、タテ型ブラインドの裾のスペーサーコードをつかいまして、常にピッチが同じになるようにしています。この商品はタチカワのもので、80ミリ幅タイプのスペーサーコードの白です。フックは12センチ間隔に差し込んでいまして、スペーサーコードは8センチ間隔で引っかけられるようになっています。そうすると自然と1.5倍のピッチになります。


ここで、川島織物セルコンのノンタックスタイルのアイデアを拝借しまして、ピッチキープを1間隔飛ばしにしました。6年前に施工した時より少し成長しました。こうした方がコードが後ろ側にしか来ないためコードが目立ちません。タチカワのスペーサーコードはいろんな色があって便利です。


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たたみもきれいなウエーブがでます。これは簡易型形態安定加工のおかげです。


レールは今回は天井付けで見えるために、トーソーのネクスティを使っていますが、ほんとうならばニューデラックやスイートを使った方がきれいにいくのです。


ここを読んでください。 


 


 


 


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フラットカーテン1.3倍使い簡易型形態安定加工なし

2008年1月10日のブログでちらっと書いたのですが、京都の方で他店で川島織物セルコンのフィーロFF2112のフラットカーテン1.3倍使いを買ったのだけど、ウエーブがきれいにでなくて変な感じなので後から簡易型形態安定加工はできないかという問合せがありました。

そのときは、買われたお店に言われると、メーカーである川島織物セルコンでやってくれますよと冷たく言ってしまったのですが、その後また電話があり、購入されたのがインターネットの販売店で、「どうしてもやってほしい」ということだったので京都まで仮吊りカーテンをもって引き取りに行ってきました。


実は、「インターネットで購入された」ということに興味津々で、儲けは度外視してお話をききたかったのです。ご自宅は川島織物セルコンの本社のある市原の近くで、購入されたのは九州のネット販売店です。


フラットカーテンの簡易型形態安定加工は、私共では1.28倍以上ならばできると言っています。これは、科学的にきちっと調べたわけではなく、私がフラットな生地に簡易型形態安定加工をして、トーソーの代表的なレールであるエリートに吊って、思い切りひっぱって何センチ戻るかを調べたもので10回の実験で一番戻ったものが1.27倍だったのです。これは使用するレールがよくすべるものならば数字は違ってきますが、一応私なりの根拠があります。


お客様は1.3倍のフラットカーテンで注文されていて、実際測ると1・32倍で、レールももっともリーズナブルなあまりすべらないものだったので、当店ではできるんです。


お客様が購入されたネット販売店にソフトウエーブ加工(当店では簡易型形態安定加工といっていますが、川島織物セルコンではこのように言っています。)をお願いされると、それは出来ないという返答だったとのことでした。ネット販売店も邪魔くさいから断ったんだろうと思っていたら、後で調べてわかったのですが、川島織物セルコンでは1.4倍以上でないとできないということでした。
さすがに川島織物セルコンで、カーテン織物研究所みたいなところで、生地の重さからレールの摩擦係数まできちっとデータをだして、どんな状況においても、1,4倍の長さにしておけば自然に開くことはないという結論なんでしょう。


私に言わせると1.4倍のフラットはちょっともたついた感じで、フラットというイメージでもなくなってくるし、それならワンタックをとった方がきれいのでは思うのです。


このフィーロのFF2112という商品は1Mあたり8200円のいい商品で糸の密度も高く、ハリがあり、フラットにするならば簡易型形態安定加工をしなければまったくつまらない生地になってしまいます。ネット販売店では、そこまでの知識はなかったのでしょうか。メーカーに縫製も頼らざる得ないのならば、最初から1.4倍でもフラットカーテンにソフトウエーブ加工をすることを提案すべきなんです。お客様にとっては、ネット販売店で安く買っても、イメージが違って結局高い買い物になってしまったのです。


カーテンは奥が深く、専門知識のある専門店で買われることをおすすめします。



フラット6


フラット3フラット4


 


 


 


 


 


 


 


 


フラット5上と左の写真はお客様のところに吊ってあった1,3倍使いのフラットカーテンです。川島織物セルコンがしているメーカー縫製です。


なにも加工がされていないとウエーブがきれいにでませんし、閉じると先頭はまっすぐ引っぱられていきますが、最後はウエーブがついたままで残ります。実際はメーカーの見本帳のような写真のようにはいかないのです。


よく「メーカー縫製だから安心」をうたっている販売店があります。なにが消費者にとって安心なのかはよくわからないのですが、販売店に知識がなくて、適切なアドバイスができなかったら、いくらメーカー縫製が安心でも意味がないのです。


オーダーカーテンはどこで買っても同じではありません。


 


 


フラット2そのカーテンは引き上げまして当店の加工所で簡易型形態安定加工をしまして直送しました。1回かけただけではきれいなウエーブがでなかったので2回かけました。その間、不便だと思いまして仮吊りカーテン(左の写真)を無料でお貸ししました。これは1.5倍使いでタックをとっており、縦にも横にも長くできるようになっています。


直送しましたので、簡易型形態安定加工をした写真はありませんが、お客様から仮吊りカーテンが着払いで返却されてきた中に、ご丁寧な手紙が書き添えてあり、きれいな仕上がりでたいへん満足していますとのことでした。参考までに1月10日のブログの写真をご覧ください。


お客様が満足していただいたのはたいへんうれしいですが、儲けるのがへたくそやわ。


 


 


フラットカーテンに関しては過去のブログも参考にしてください。


2008.1.23  フラットカーテンとレール


2008.1.10  フラットカーテンの簡易型形態安定加工


2007.11.5  フラットカーテン


2006.7.2   フラットカーテンは何倍にするのがいいのか


カーテン等のネット販売に関して消費者側の立場で、いろいろとお話を伺ってきました。結構参考になりましたので、後日報告します。


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フラットカーテンとレール

フラットカーテンの需要も多いのです。住宅メーカーの仕事に中ではよく取り付けます。でもなんとなくきれいと思わないのです。

私共では、1.3倍使いならば簡易型形態安定加工をすることをすすめたり、ポリエステル100%以外の商品ではバーチカルブラインドのスペーサーコードを使うことを提案してきました。


その関連ブログは ここ と ここ と ここをお読みください。


これはマナのベラミーゴという綿の生地を使った1.3倍使いのフラットカーテンです。


フラットカーテン5フラットカーテン2フラットカーテン3


 


 


 


 


 


 


 


 


今日はフラットカーテンとレールとの関係について説明します。
当店が請けている住宅メーカーのインテリアアドバイザイーはレールは好んでトーソーのエリートを使います。しかし、フラットカーテンの場合はエリートは適さないのです。


フラットカーテン4フラットレール2左の写真は、トーソーのエリートというレールなんですが、引っ掛ける輪の部分が回転しないのです。


フラットカーテンの場合は上の写真のように半分はレールのうしろ側に生地がまわるのです。この場合、レールの引っ掛ける輪の部分も自由に回転すれば生地はきれいにまわるのですが、エリートのそのようにはなりません。


 


それに対して同じトーソーの商品でニューデラック(下写真左)やスイート(下写真右)は輪の部分が360度回転します。こちらのレールを使った方がきれいにいきます。


 


フラットレール1フラットレール3


 


 


 


 


 


 


 


 


一流企業の住宅メーカーのインテリアアドバイザーは、エリートが好みで我々下々(しもじも)にアドバイスを求めないで、インテリアメーカーのエリート営業員にアドバイスを受けているのです。


でも、ファブリックのメーカーの営業員でレールのことがわかる人はいないし、レールのメーカーでファブリックのことをわかる人はいないと思います。



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フラットカーテンの簡易型形態安定加工

新年早々、他店でカーテンを購入された京都のお客様から電話があり、川島織物セルコンのフィーロFF2112で1.3倍のフラットカーテンをつくったのだが、ウエーブがきれいでなく広がっているので後からの形態安定加工ができるかの問合せがありました。


話を伺うと、巾6110×丈2430㎜の両開きとのことでした。このサイズならば川島織物セルコンでもできるはずなので、ご購入されたお店に言われたらいいですよとアドバイスをしましたところ、できないといわれたとのことです。当店ではさせていただきますが、他店で購入されたものは少し高くなるかもしれません。


最近はよくフラットカーテンのワードでこのブログに入ってこられる方がおおいのです。たぶん、同じような問題がおこっており、吊ってみたら思ったよりきれいでないということです。


フラットカーテンは何倍使いぐらいにするのがいいのかという問題もあります。以前書いた話 ここと ここ


上記のケースでは、当店は生地にもよりますが1.3倍使いにしてポリエステル100%の商品ならば簡易型の形態安定加工をすることをすすめています。


下の写真は、川島織物セルコンフィーロFF2063を巾4750ミリの窓に対して両サイドリターン仕様を含めて巾6400ミリに縫製したフラットカーテンです。約1.3倍使いで、当店の方で縫製して簡易型の形態安定加工をしています。


フラット5フラット3フラット4


 


 


 


 


 


 


 


 


フラット1フラット2


 


 


 


 


 


 


 


 


 


比較的きれいにウエーブがでます。形態安定加工をしていますと常に均等ウエーブになります。



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フラットカーテン

先日、4年前に取り付けたフラットカーテンのクリーニングの依頼をうけ、本日納品に行ってきました。


最近はフラットカーテンはよくでますがどのぐらいの倍率にするのがきれいなのかということをよく聞かれます。
2006年7月2日に書きましたブログ「フラットカーテンは何倍にするのがいいか」を先にお読みください。オレンジ色の文字をクリックすれば読めます。


そこにも書いていますが、ほんとにフラットな感じでレールに対して1.1倍か1.3倍ぐらいにして形態安定加工をするかだと思っています。形態安定加工をしないと実際にカーテンを引っぱると最初の部分はフラットになり、最後はたまりが残りもたついた感じになるからです。


4~5年前は形態安定加工がまだ一般的に使われていなかったのでこんなことをしていました。


タテ型ブラインドの裾につけるスペーサーコードをフックにひっかけてからランナー(レールの駒)に通していました。そうすると、常にランナー間隔は一定に保つことができます。10cmピッチのスペーサーコード(100ミリ巾のタテ型ブラインド用のもの)を使い、フラットカーテンのフック間隔を13センチにすればウェーブのある1.3倍使いの自然な感じのフラットカーテンが出来上がります。


フラット1フラット2フラット3


 


 


 


 


 


 


 


 


写真は1.3倍のフラットカーテンですが、なぜかニチベイの50ミリルーバー用のスペーサーコードを使って1ツとばしにフックに引っ掛けていました・生地はフジエテキスタイルのFA1127WH で、綿55%ポリエステル45%の商品で形態安定加工ができないので、今思ってもいいアイデアということになります。


 


今はほとんど1.3倍ぐらいにして簡易型形態安定加工をすることをお勧めしています。私の実験では簡易型形態安定加工をしても1.28倍以上の倍率にすれば閉めても真ん中は開かないでおさまります。当店の簡易型形態安定加工はウェーブが丸みにならなくて少しとがった感じになります。


下の写真は店内展示サンプルで簡易型形態安定加工をしたフラットカーテン1.3倍使いです。


フラット4フラット5フラット6


 


 


 


 


 


 


 


 


生地は手前のレースがシンコールML4046で、奥がフラットドレープでシンコールML4112でレールにリングからトーソーのラインドロップA100を吊るしています。


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フラットカーテンは何倍にするのがいいのか

ここ4~5年フラットカーテンというのがよくでます。昔はオーダーカーテンといえば2倍使い(レールの幅に対して約2倍のボリュームの生地を使ってヒダをとる)というのが定番だったのですが、ここ数年、1.5倍や単なるフラットカーテンなどもよくでます。


フラットといえば、文字通り平らならばレールの長さと同じで1.0倍のフラットなのですが、通常のカーテンでも少し余裕を持たせていまして当店ではレールの長さに対して1.05倍にしていますので多少大きめになります。


数年前にメーカーがスタイルの1つとしてフラットカーテンを提案した時は1.3倍の幅を標準にしてフラットカーテンとしていました。1.3倍ならば少し余裕がありすぎてメーカーの見本帳の写真では、きれいにウエーブがでるようになっていますが、実際使うとなると、カーテンを閉じようとしたら先頭からフラットになり、最後にたまりがずっとたまっているのです。


そこで、メーカーもその後改めて、ほんとうにフラットにしたサイズで発注するようになり、フラットの倍率は業者、お客様の判断にまかせるようになりました。


下の写真は1.2倍のフラットです。普通にカーテンを持って閉じるとたまりの方だけがウエーブが残るようになります。きれいにしようと思うと、芯地の部分をもって均等にしなければなりません。(右の写真)このことは事前によく説明しておりましたが、あまりにもフラット過ぎるのも不安だということで1.2倍になりました。でも結局、ちょっともたつく感じとのことであとからもう少しだけ幅を落としました。


 


フラットカーテン2


フラットカーテン1


フラットカーテン3


 


 


 


 


 


 


 


フラットカーテンをどのぐらいの倍率にするのがいいのかということに関しては柄にもよりますが、私はあまり大きくしないで1.1倍ぐらいでいいかと思っています。1.3倍以上にする時は生地に形態安定加工をして均等にウエーブをだすことをお勧めします。


 


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十三夜

あいにくの雨ですが、今日は十三夜です。昨年の9月26日も同じタイトルで書いていますが、ブログの内容にうまくあうタイトルがないときにお月さんやその日の記念日をタイトルにしてごまかしています。


旧暦8月15日の「中秋の名月」は中国から伝わったもので、昔の日本では翌月の旧暦9月13日にお月見をしました。その十三夜のことを「後(のち)の名月」とか「栗名月」「豆名月」といったのです。ほとんど円形なんですが、完全でないところを美しいとするのが日本人の心なんでしょう。



今日は、先日取り付けた現場のドレープ(厚手カーテン)に傷があったので交換に行ってきました。最近はメーカーの出荷後にカーテン地にキズがあることが判明するケースがひじょうに多いのです。今回は縫製したあとに吊って検品したときにわかり、とりあえずキズあり商品をとりつけて、あたらしく作りなおして納品しました。


こちらの現場はマンションの39階でカーテンボックスから床まで3Mあります。
室内側にレース スミノエU-9045で1.5倍1つ山のペンタックスタイル、ガラス側にドレープ フジエFA2016-17で1.5倍1つ山のペンタックスタイルです。


タフタ1


タフタ2


タフタ3


 


 


 


 


 


 


 


フジエのFA2016はタテとヨコの糸の色を変えた「シャンブレー」(玉虫)といわれる商品で見る位置により光沢で色が違ったようにみえます。この生地は2色の糸による平織りでタフタといわれ、ほどよい光沢とヨコ方向にハリが強い質感があります。よって普通にヒダをとって2倍使いするような商品ではないのです。


メーカーなんかは、よく1.2~1.3倍のフラットを勧めますが、実際使う中ではレールの長さに対して1.2~1.3倍の長さの生地があると閉めるとき、先頭方面はまっすぐになり端の方がもたついた感じになるのです。私は嫌いなんです。


当店では、このようなケースは少しヒダを取る1つ山のペンタックスタイルで、カーテンの巾はレールに対して1.05倍ぐらいにすることをお勧めしています。


 


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