ふさかけ・タッセル

ふさかけ金具の取り付ける高さ

CIMG64521

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私のブログで、1年間通じて1番多い検索のフレーズは「ふさかけ金具の取付高さ」に 関するものなのです。

この取付高さに関しましてはこれが正解というのはありませんが、私は今までブログに黄金分割比と白銀率を用いて理論的に説明をしてきましたので多分検索にひっかかるのだと思います。

詳しくは右のカテゴリーの「ふさかけ・タッセル」のところをお読みください。

https://blog.curtainkyaku.com/archives/ふさかけ・タッセル/

取付高さによる違いを写真で説明をしたいと思います。

その前にこちらのブログを先にお読みください。それを元に説明をします。
https://blog.curtainkyaku.com/52078002.html

上の写真の右から
黄色のカーテンはレールのトップメーカーであるトーソーの提案。

オレンジのカーテンはインテリア業界の団体である日本インテリアファブリックス協会(NIF)の提案

ピンクのカーテンは、私の黄金分割比をもとにした高さ

グリーンのカーテンはふさかけ金具をカーテンのど真ん中に取り付けた場合

ブルーのカーテンはカーテンのど真ん中にタッセルがくるようにした場合

この実験は大阪店の展示サンプルで、1.5倍使いの1つ山形状記憶加工付きで丈は195センチです。
タッセルの色はわかりやすいように異なるものを使用しています。

CIMG6447トーソーの主張はふさかけ金具はカーテンの丈の上から3分の2のところに取り付けるのがきれいと言っています。

この場合、カーテンの丈が195センチのため、床から65センチのところに取り付けています。

多分、共布のタッセルを想定しているのだと思いますが、タッセルの違いによって取り付ける位置を変えよということは言っていません。

低めが好きな人にはいいかもしれません。

CIMG6448日本インテリアファブリックス協会(NIF)は、上から3分の2のところでカーテンが触れる位置にふさかけ金具をとりつけるのがきれいと言っています。

この場合、下から65センチのところでカーテンとタッセルが触れています。そうするとふさかけ金具のとりつける高さが82センチなっています。

タッセルによってふさかけ金具の取り付ける位置が違ってきます。

CIMG6449私の考えは掃き出し窓では黄金分割比を用いていまして、タッセルとカーテンが触れる位置が、下から1:1.618の比率になるようにするのがきれいという考えです。
この場合、ふさ掛け金具の取り付ける高さは91センチになっています。

住宅メーカーの旭化成ホームズの窓掛け施工マニュアルでは、掃き出し窓でカーテンの丈が215センチの時に床から100センチの位置にふさかけ金具を取り付けなさいとなっています。

この考えでいくと床から46,5%のところにふさ掛け金具をとりつけることになり、195センチの丈のカーテンならば90.6センチになり、私の考え方と一緒になります。

CIMG6450グリーンのカーテンは、タッセル金具をカーテンの丈のど真ん中につけています。

CIMG6451ブルーのカーテンはタッセルとカーテンが触れる位置をカーテンの丈の真ん中にもって来ています。

これが正しい取り付け方というのはありません。好みです。

あなたはどの高さが好きですか?

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TTP戦略 サンゲツの提案 その2

2009年11月3日のブログ『「ブラインドは縮む」の実験中』にエンドユーザーからコメントをいただき、浴室にブラインドを10数年使っていたら5センチ短くなって、今度発注するときに何センチ長めに発注すればいいのかとネットで調べていたら私のブログがひっかかった」とのことでした。

こちらをお読みください。
https://blog.curtainkyaku.com/52060126.html

私の実験はまだ20日なのでまったく変化はありませんが、もしエンドユーザーの方で、浴室のブラインドが縮んでいたら教えてください。

以前、タチカワの浴室ブラインドで2センチ縮んだのですが、メーカーからそんな事例は過去にはないと言われながらも、新品に取り替えてうやむやに終わっているのでなんとか証明したいのです。

私も浴室の枠内に取り付ける時に何センチに発注すればいいのかを悩んでいるのです。縮むだろうと思っているのですが、長くつくると下枠に当たるのを嫌がる方もおられるのです。メーカーさん、教えてください。

さて、本題です。

7月に行った企画で、メーカーに店内の展示を提案していただき、TTP(徹底的にパクる)というのをしました。

提案していただきながら、まだ採用していなかったのがサンゲツ、川島織物セルコン、リリカラ、シンコールです。

リリカラ、シンコールは提案が今ひとつでした。
川島織物セルコンはフェルタが発売になっているのにもかかわらず、フィーロの提案だったので様子見になっています。

サンゲツはやっと採用することにしました。
1回目の提案はあまりにもしょぼかったんです。
2回目は8月の中旬に夏のカーテンの提案をしてくれたのですが、その時期に夏の提案は遅いと却下しました。3回目は、そのあと、もうすぐ廃番になるアリアの品番で提案だったのであたらしいアリアがでるまで待っていました。

サンゲツTTP

画像をクリックすると拡大します。

今回はこれと同じものをつくりまして店内に展示します。

この提案の絵を見て、何か気づきませんか?

私はタッセルの位置が少し高くて、ちょっと苦しい感じがするのです。

まさにサンゲツカーテンなんです。

サンゲツの提案する絵によるとカーテンとタッセルが接する位置がちょうど半分にきています。

このふさかけ金具の取り付ける位置に関しては決まりごとがなく、エンドユーザーからの検索で私のブログに来るのは、このふさかけの取り付け位置に関してが圧倒的に多いのです。

サンゲツは、ちょっと前まではブランドメーカーとしては日本一のカーテンの販売量がありましたので、サンゲツの提案も尊重しなければなりません。

国内でのカーテンレールの販売では圧倒的なシェアのあるトーソーはどのような提案をしているのでしょうか?

カタログには載せていませんが、ふさかけの店頭用パックのうしろにエンドユーザー向けの提案をしています。

トーソーふさかけ位置

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トーソーの提案はふさかけ金具の取り付ける位置が、カーテンの高さの下から3分の1のところとなっています。この位置に金具をつけると、カーテンとタッセルが接する位置はさらに下になります。

どんなタッセルを使うかわからないのに常に下から3分の1のところに取り付けるように提案しているのはおかしいと思います。房付きタッセル(タイバック)ならばカーテンと接する所はかなり下になります。

おそらく、トーソーとしては共布タッセルしか頭にないのだと思います。
自社商品にたくさんのタッセル(タイバック)があるのに、これじゃ開発でヨコタに後れをとっていると言われても仕方がありませんよ。

トーソーは日本一の販売量なので、トーソーの提案も尊重しなければなりません。

インターネットで調べると、ふさかけのとりつける位置を提案しているところとして、日本インテリアファブリックス協会((略称NIF)があります。
この日本インテリアファブリックス協会(略称NIF)はこの間のジャパンテックスの主催者で、インテリア関係のメーカーの団体です。

そのホームページによると、

Q&Aで、「フサカケ、カーテンホルダーの適切な取り付け位置はありますか?」という問いに対して答えています。

「ドレープカーテンは、日中はたたんでいることが多いようです。たたんでいる時の、カーテンが美しく見えるようにフサカケやカーテンホルダーの取り付け位置が重要になってきます。取付け横位置は、たたんだ時にカーテンの端部が垂直になる位置が理想です。取り付け高さは、カーテンの丈に対して上部から2/3の位置に、タッセルおよびホルダーの下部がくるような位置が理想的です。(ホルダーは必ず下地があることを確認の上取り付けて下さい。) 」

詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.nif.or.jp/q&a.html#winothers

トーソーと違うのは、トーソーは「カーテンの丈の下から3分の1(上からは3分の2)のところにふさかけ金具をつけましょう。」といってますが、
NIFは「カーテンの丈に対して上部から3分の2(下から3分の1)の位置にタッセルの下部がくるような位置が理想的」といっています。

同じ3分の1の高さなのですが、トーソーはその位置にふさかけ金具を付けると言っているのに対して、NIFはその位置にカーテンが触れるようにふさかけ金具をつけましょうといっています。

すなわち、NIFのいい分はタッセルによってふさかけ金具の位置が違ってきて、カーテンの丈の3分の1の高さよりは高くなるのです。

NIFの考え方は私のと似ています。

私は、掃き出し窓では黄金分割比、腰窓では白銀率を用いて説明しています。
詳しくは2009年1月11日のブログ「ふさかけの取り付け位置① 黄金比と白銀比」をお読みください。

https://blog.curtainkyaku.com/51833501.html

私もカーテンと触れる位置によって取り付ける高さが違うという考えです。
黄金分割比で1:1.618の比率になりまして下から38%の位置でカーテンとタッセルが触れるのが理想的なんです。

NIFは下から3分の1なので33%になります。私の考えより少し低い位置となっています。
トーソーはもっと低く、サンゲツは半分ぐらいなのでもっと高いのです。

これに関しては正解というのがありません。

それぞれの好みです。取り付ける業者によってもそれぞれです。

サンゲツのTTPを展示した時に、その違いを実験して画像でお見せします。

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ふさかけの取り付ける位置 ③  下地がない時の取り付け方

昨日のブログで、ふさかけ金具の取り付け方で「マンションの場合はクロスに取り付けるのは下地がない関係でけっこうたいへんなんです。素人の方では簡単にはできないと思います。」と書きました。


当店では、アリゲーターというアンカーを使ってとりつけています。


①4ミリの下穴をあけます。
②アリゲーターを金づちで打ち込みます。
③そこにビスを打つとアリゲーターが石膏ボードの中で開いて強度が増します。
④タッセルをつけて完成。
⑤最後はおしぼりウエッティで巾木の上のほこりを拭いて終わりです。

(注意)業界では「ビスをもむ」というのかもしれませんが、消費者にはわかりにくいのであえて「ビスを打つ」としています。


 


アリゲーター1アリゲーター2アリゲター3











アリゲーター4アリゲーター5アリゲーター6













アリゲーター7












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ふさかけの取り付ける位置 ②

昨日はふさかけ金具の取り付ける高さについて書きました。
今日は窓枠(木枠)につければいいのかそれとも少し横にだして壁紙(クロス)につければいいのかということに関して書きます。


これに関してもこれが正しいというつけ方はありません。


私どもは戸建て住宅に関しては、クロス(壁紙)にふさかけ金具を取り付けますが、マンションの場合はその都度お客様に確認しています。私どもの考え方としては、ふさかけ金具はレールの端よりほんのわずか内側に取り付ける方がきれいと思っています。この場合はクロス(壁紙)につけることになります。

しかし、以前、お客様に確認をしないでこちらの判断できれいと思われるところにつけたところ、新築の壁に穴をあけたということでクレームがつき、クロスを貼りかえさせられたことがあるのです。


クロスにつけた方が、もし引っ越しするときはクロスを貼りかえれば、穴は見えなくなりきれいになります。窓枠(木枠)につけたら、ふさかけをはずすとビス穴が残るのです。


マンションの場合はクロスに取り付けるのは下地がない関係でけっこうたいへんなんです。素人の方では簡単にはできないと思います。また、接着タイプのものは枠にしか取り付けられないので枠につけてあるケースがよく見かけられます。(クロスに接着タイプのものを取り付けるとはがれやすい)


マンションのオプション販売会で購入されると、ほとんどの場合、窓枠(木枠)にふさかけがとりつけられてます。これは取り付けるのが楽だからです。


下の写真は、ふさかけ金具をカーテンの端部が垂直になるように取り付けた写真です。


タッセル4


タッセル6タッセル5


 


 


 


 


 


 


 


 


この下の写真は窓枠(木枠)に房かけ金具(タッセル金具)をつけてます。


タッセル1


タッセル3タッセル2


 


 


 


 


 


 


 


このようにつけるとレースも内側に引っ張られるような感じになります。


マンションの場合、ふさかけ金具は、お客様は窓枠(木枠)につけるものだと思われている方がおおいのですが、メリットデメリットを説明してお客様の判断にまかせています。


 


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ふさかけの取り付け位置 ① 黄金比と白銀比

アクセス解析をしていると毎日のように「ふさかけ金具の取り付け高さ」に関してのワード・フレーズで私のブログにアクセスがあります。今まで3回ぐらい書きましたので検索の上位にヒット しています。

他の人が書いているのをみますと、理論的には黄金分割比や白銀比をもとに納得いく内容のものもたくさんあります。でも、少し間違っているなと思うのはその比率がふさかけ金具の位置ではなく、正しくはカーテンの触れる位置なんです。

当店の考え方を説明いたします。
こうしたものに関しましては、マニュアル化したものもなく、
これが正しいというのもありません。

各業者の判断で取り付け高さが決められています。カーテンレールのトップメーカーであります㈱トーソーの店頭用パックになっているふさかけの包みの裏には、『取り付け方法として、ふさかけはカーテン高さの下から約3分の1ほどの位置が、カーテンの収まりがきれいです。』と記されてます。

これが唯一、私が目にしたふさかけの取り付け高さに関する数字ですが、これはあまりにも低すぎると思います。
当店では、一般的には共布タッセルをつける場合は「カーテンの総丈の真ん中より少し下」とお答えしていますが、これには裏づけされた理論があります。

当店では、掃きだし窓では黄金分割比(√5-1):2の関係(ほぼ1対1.618の比率) 

黄金分割比は古代エジプト時代から伝わる分割比で、長方形の縦と横との関係など安定した美感を与える比とされてます。岩波新書の横と縦の長さがこの比率になっています。

腰窓では白銀率(比 )1対1.414の比率を用いています。√2の長方形の比率で日本古来からある木割りを基にしており飽きのこない比率です。 白銀率は文庫本の横と縦の長さの比率です。


私の美的感ですが、腰窓でカーテンの丈が短いケースに黄金分割比1:1.618(B:A)を当てはめると、少し低いように感じまして、この場合は√2長方形比1:1.414(B:A)の比率を採用しています。

 トーソーのいうふさかけの取り付け位置がカーテンの下から1:2の比率は私にとっては考えられない低さです。

タッセル位置

  

ここで重要なのはこの比率はふさかけの取り付ける位置ではなく、カーテンとタッセルが触れる位置の比率のことで左図で言うAとBの比率のことです。

そのため、タッセル(タイバック)によってふさかけの取り付ける高さが違ってきます

一般的に共布タッセルならば、この比率に10~15センチ上ぐらいにふさかけを取り付けなければなりません

 例えば、丈200cmのカーテンに共布タッセルを付ける時のふさかけの位置は200÷2.618=76.39センチ. この位置で共布タッセルとカーテンが触れます。

タッセル分の下がり10~15センチをプラスするとふさかけ取り付け位置は下から90センチぐらいになります。 よって、カーテンの総丈の真ん中より少し下ぐらいになります。

 

 

 

 この考えは、グローバルテンの小嶋が考えましたので、当店ではグローバルスタンダードといっておりますが、業界では認知されていません。
参考になれば。

横の位置に関してはこちらを参考にしてください。

 

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クレーム事例③ タッセルの上下間違い

今週は工事密度がひじょうに高く、私も工事で走り回っていますし、店内の者も工事応援に出かけております。今年はメーカーも26日(金)までのところが多く、通常より2日少ないため、ただ凝縮されただけです。月初めは「これが12月?」というぐらい動きが悪く、来店者も少ないため、店内は大掃除がすでに済んでいます。


工事はバタバタしています。縫製加工所も忙しく、こんなときにチョンボをしてしまいました。


2008年12月13日のブログ「川島織物セルコンのフィーロ縫製について⑤ タッセルについて」で共布タッセルには右用左用がありますと書きましたが、これはファブリックメーカーの営業でもあまり知られていないことです。


しかし、上下はありまして、これは誰もがわかるものです。それを上下逆さまに縫って、工事の者も気づかず、お客様よりメールをいただいて初めてわかった次第です。


たいへん申し訳ございません。すぐにつくり直します。


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上左の写真: 上のタッセルがサンゲツCK549 これは正しい
                          
下のタッセルはシンコールAZ2171で、この木の柄が上下逆になっています。


上右の写真もシンコールAZ2171で同様に上下逆になっています。


い~


カーテンはタッセルの縫製をみれば、こだわった縫製かどうかわかると私は思っています。
たかがタッセルされどタッセルなんです。
せっかく高い生地でカーテンをつくってもふさかけにひっかけるところが既製カーテンと同じ江戸打ちひもで出来上がっていたらがっかりしませんか?
あまり目立たない細かいところにも手をかけて縫うかどうかですべてがわかるのではないでしょうか。

メーカー縫製でも縫製にこだわっているところは、タッセルのひっかけるところも共布でつくっていますが、こだわりのないメーカー縫製は既製カーテンと同じ江戸打ちひもを使っています。


BlogPaint



ここにも書いています。


 


 


 


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川島織物セルコンのフィーロ縫製について⑤ タッセルについて

以前、川島織物セルコンのフィーロ縫製について書いていましたが、2008年1月24日が最後になっていました。3名の方から続きを書かないのですかという問い合わせをいただいていて、久しぶりに書いてみます。


私は、川島織物セルコンのフィーロ縫製のこだわりを評価をしていますが、そのこだわりが他の業者に理解されず、川島織物セルコンも柔軟に対応して今やフィーロを使った生地でも半分は今までと同じレギュラー縫製になっているとのことです。


結局は、その価格に見合う縫製ではなかったということなんでしょうか。今、ここで説明するのも色褪せた感じですが、過去のブログをまずお読みください。


川島織物セルコンのフィーロ縫製について①


川島織物セルコンのフィーロ縫製について② 形態安定加工「ファインウエーブ」について


川島織物セルコンのフィーロ縫製について③ 2.3倍使いについて


川島織物セルコンのフィーロ縫製について④ ハギ合わせ(巾継ぎ)の美しさ


今回はタッセルについて説明します。

フィーロ縫製ではタッセルにもひじょうにこだわっています。 
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左がフィーロ縫製のタッセル


右が川島織物セルコンレギュラー縫製のタッセル


 


違いがわかるでしょうか?


71左の写真はフィーロ縫製で、ふさかけに引っ掛けるところは、共生地でつくられていて、この部分は丸くなるように中に綿が入っているんです。すばらしいこだわりなんです。
タッセル自体の巾も大きくなっています。


 


 


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こちらは川島織物セルコンのレギュラー縫製で、ふさかけに引っ掛けるところは江戸打ち紐を使っています。どんな高い生地でも既製カーテンと同じ江戸打ち紐です。色も多色展開ではなく、あまりこだわりはありません。 
タッセル自体の巾も細く安っぽい感じです。


 


 


こうして比較をしてみると、フィーロ縫製のこだわりはすごいのです。しかし、川島織物セルコンの縫製ではタッセルの上部はまっすぐで袋状にして折り返しています。この仕様でいくと裏側と表側の柄が同じ位置に来るのです。


共布タッセルには右用、左用があります。
柄はタッセルの中心に持ってくるのではなく、正面(部屋側)からみてきれいに見えるようにもってこなければなりません。川島織物セルコンのタッセルの縫製仕様でいくとこのようにつくることができないのです。


    


上部は袋縫いではないので、裏側と表側はひっくり返してもストライプの柄は中心より少し左にずれたところにきます。(左用タッセル)


     


     


     


     


     


     ↓ 左用のタッセルはどのようにひっかけてもストライプの柄は部屋からみたら正面にみえるようになります。


       


    


上の写真は当店の縫製による左用の共布タッセルです。ストライプの柄は中心ではなく、少し左にずらしています。裏側も同じように左にずれてます。そうすると輪にしたときに部屋側から正面にみえるのです。タッセル自体も弓のようにカーブしています。こうした方がカーテンを束ねるときにきれいになるのです。


123


 


 


 


 


 


 


 


 


 ↑上の写真は左用の共布タッセルを右側につけた場合です。正面からみると(写真左)ストライプの柄がみえません。真ん中の写真は右側から撮ってます。右の写真は左側から撮ってます。


↓下の写真は当店の弓型タッセル。弓のようにカーブしていますのでカーテンに密着するようになります。


   


   


  ↑ この上の写真は川島織物セルコンのフィーロ縫製のタッセルです。


           


上の写真で一番上が川島織物セルコンのレギュラー縫製、真ん中がフィーロ縫製、一番下が当店の弓型タッセル


フィーロ縫製は随所にこだわりをもっていてすばらしいと思っています。でも、このタッセルはもう一歩工夫が必要ではないでしょうか?


これぞまさしく


画竜点睛を欠く


It lacks the finishing touches.


川島織物セルコンフィーロ縫製


と いえよう。


 


この弓型になっているタッセルはメーカーでは五洋インテックスがレギュラー仕様として弓型タッセルという名前にしており、サンゲツはロマネ仕様の縫製でブーメランタッセルという名前で出しています。


五洋インテックスは1本1000円、サンゲツは1本800円プラス0.2mの生地代、当店は500円です。


でも、カーテン業界にはジンクスがありまして、弓型(ブーメラン)にタッセルにするとカーテンの売り上げもブーメランのように落ちると言われています。五洋インテックスは最も売り上げのあったときから比較すると3分の1になっており、サンゲツは2分の1になってます。まだ、下げ止まらずの感はありますが、もうすぐ、底にタッセルでしょう。


カーテンの売り上げもタッセル同様、ブーメランのような弧を描くのです。余談ですが、かつてはこの世を風靡したヒルズ族(六本木ヒルズに事務所を構える会社)も、ホリエモンや村上ファンドのような凋落ぶりです。これもヒル(丘)だから、頂上があれば必ず下りがあるのです。
当店も悩むところです。


おまけ


私は、フィーロの商品が好きでこよなく愛していますが、この秋に行われました川島織物セルコンのフィーロマスターの試験に書類選考で落とされまして受講できませんでした。フィーロマスターというのは,川島織物セルコンが2~4日講習会を実施して、フィーロの知識のある店(人)に与えられる称号です。カーテン専門店のブログには、ほとんどが川島織物セルコンからフィーロマスターに選ばれた専門店ですと賞状の写真が載っています。


まだまだ勉強不足ですが、カーテンを愛する気持ち、フィーロを愛する気持ちは誰にも負けないつもりでいます。もっと勉強して川島織物セルコンの社員に負けないようにがんばりますので、来年こそフィーロマスターの称号をいただけますようお願いします。


 


 


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