大阪では夏季休暇期間中に台風7号が直撃しました。
ずっと自宅にいましたので、私のところは風は強かったですが被害は
ありませんでした。
皆様のところは大丈夫だったでしょうか?
テレビを観ていると、盛んに「カーテン」という言葉がでてくるのですが、
内容としては暴風で窓ガラスが割れるかもしれないので飛散防止のために
カーテンを閉めましょうということでした。
確かにそれも重要ですが、カーテン屋としてはインテリアとしてカーテンにも
注目してほしいものです。
吹き抜けの大きな窓のあるリビングの電動カーテンレールを取り替えました。
今までは松下電工のリニアカーテンレールがドレープ用(厚手カーテン)と
レース用に片開きずつ4台付いていました。
我々世代にとっては、松下電工=ナショナルという懐かしい響きなんですが、
ナショナルがリニアの電動カーテンレールを作っていたとは知りませんでした。
もうすでに廃番になり無くなったトーソーのリニアモーターのカーテンレール
「べステック21」はトヨタ車体との共同開発だったのです。
かつては大企業もインテリア業界に参入しようとしていたのでしょうか?
今までついていたレール
これが動かなくなったとのことで新しくドレープ(厚手カーテン)用は
電動カーテンレール、窓側のレースは手動のカーテンレール「ネクスティ」を
取り付けました。
電動カーテンレールはFM送信のナスノスのCR1040を使いました。
高さ530㎝ 巾400㎝なので足場を組んで取り付けました。
お客様は近くのカーテン屋に行って吹き抜けにカーテンを取り付けてほしい
と言われたそうですが、そこはとてもできないと断られたそうです。
そこで、ネット検索で当店を見つけていただき、遠方よりご来店
いただきました。
当店はこうした高所取り付けや、電動商品の取り付けは得意としています。
どうでもいいが動画です。
真ん中の赤い三角をクリックすると動画になります。
生地はドレープ フジエテキスタイルFA6520BR(遮光1級)
レースは サンゲツSC8687
今回工夫したことは レースはほとんど開閉しないということで
手動の機能性レール・トーソー「ネクスティ」を使っています。
カーテンの長さが530㎝で、生地を持って開閉するとやりにくいのと
生地を傷めるので、長さ480㎝のバトンタッセルを私が作りました。
このコードの先端はレールの中の先頭のマグネットランナーと繋がって
いるので、操作がしやすいのです。
高さ調整機能がつけていますので、短くすることができます。
当店では、ずっと以前から「バトンタッセル」として販売していますが、
2023年7月のカーテンレールメーカーの最大手のトーソーが
「カーテンバトン グレーロープタイプ」という名前で同じものを
販売しました。
トーソーが販売したことによって、この商品が浸透していくと
うれしいです。
でも、トーソーのはグレー一色で、長さが70㎝と90㎝しかないのです。
当店のものは、現場にあわせて作っていますので、ネットでの販売や
この商品だけの販売はしていません。
もう一つ工夫したことは、カーテンの丈が530㎝でプリーツをきれいに
出す方法です。
ドレープは遮光1級の生地でハリがあり、何もしなければ裾が広がるのです。
(カーテン業界では袴をはくといいます)
丈が300㎝ぐらいまでならば形態安定加工ができるのですが、さすがに
530㎝はかけることができません。
カーテン縫製業界で、よくつかわれているのはラポージュ社の「プリーツフォーマー」で、
この商品は裾でピン止めしますので丈には限界があります。
当店の縫製加工所にはこの機械もあるのですが、クリーニング工場に
極東産機(2023年10月に社名を「KLASS(クラス)」に変更)の
「パーマネントフィニッシャー」という形態安定加工機があって、この
機械は上部で固定して裾フリーなんです。
これを使いまして、カーテンの上部から300㎝ぐらいまで形態安定加工を
しました。
裾の部分200㎝はなにもかかっていませんが案外きれいに納まりました。