縫製

トーソーのプレーンシェードの縫製

トーソーの電動のプレーンシェードを取り付けました。

当店ではシェードは自社縫製なのですが、電動ものは、メカとの調整がありますので、

トーソーに発注してトーソーの縫製でお願いしました。

シェードのメカでは、トーソーが圧倒的シェアがあり、この分野においては

リーディングカンパニーです。

縫製に関しては、すべてトーソーがやっているわけではなく、ファブリックのメーカーが

やっていますが、トーソーの縫製仕様に準じているところが多いです。

当店ではめったにメーカー縫製をすることがないので、あまり見たことがなかったのですが、

今回トーソーの縫製でやりましたので、当店との違いを説明させていただきます。

リングテープの縫い方ですが、数年前まではリング付きテープを下から縫って

いました。

リングテープは20センチ間隔にリングがついています。(トーソーは以前は

15センチ間隔だったと思います。)

下から縫うと一番上のピッチだけが違って、一番上のウエーブが大きかったり

小さかったりして、上げている時の見た目がきれいでないのです。

そのため、数年前に上からリング付きテープを縫うようになりました。

今は、こちらが主流で、川島織物セルコンの縫製もこうなりまいた。

そうすると、上げているときは均等なウエーブがみえましてきれいのです。

しかし、一番下のウエーブが、他のものと一緒ではなく、大きかったり

小さかったりします。

その例です。

  

(画像はクリックすると拡大します。)

 

20センチピッチのリングテープを使っていますが、そうすると一番下のピッチ間隔だけが

23センチになっています。

そうすると上げた時に一番下のウエーブだけが大きくなるのです。

 当店の場合は均等ピッチで、シェードの丈から割り算をしてリングが均等になるように

取付けています。そのため、リングピッチが19.3センチだったり21.5センチだったりします。

詳しくは こちらのブログをお読みください。

 

 

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生地クレーム(2)

アスワンの商品できれいに納まらないのがあります。

E2104という商品で、風通組織(2枚の生地を重ねあわせて縫ったような生地)になっています。

当店でも展示しており、お客さまが展示品をみてご購入していただきました。
(展示サンプルをすでに外して折りたたんでおいていたので少しオリジワがついています。)

この商品は風通組織のため、形状記憶をかけると谷側がシワになる商品で、当店でも今までの経験からそれを把握していたのですが、それを見落として形状記憶加工をしてしまったのです。

そしたら、ヒダの谷側がシワになり、セルフ実測で直送していたのですが、お客様からご指摘がありました。

 これは、当店の完全なミスです。

そこで、展示品も形態安定加工をしており、アスワンのカタログでも形態安定加工(スタイリッシュウエーブ)はOKとなっており、ウエーブの出方がちょっと違うのですが、お客様に了解を得て、新しく生地をとって形態安定加工をして納品させてもらうことにしました。

そうしたところ、形態安定加工でも谷がシワになるのです。

「おかしいなぁ」 

展示サンプルでも形態安定加工はきれいになっているので、アスワンに相談したところ、他にもそういう問題があり、商品的に問題があるということがわかりました。

在庫ある商品はすべて問題とのことで、新しく織って出来上がるまで2カ月程かかるというので、それを待ってアスワンに縫製をしてもらって納品することにしました。

そして、このあいだ送られてきた商品がこれです。

この谷のシワが問題になって、新しい商品を待っているのに送られてきた商品に同じようにシワになっているのです。(社内検査時)

しかも、ウエーブがきれいなスタイリッシュウエーブ(形態安定加工)がこんな状態です。

 

しかも、シワがいっぱいあるのです。

アスワンのメーカー縫製ってこんなもんなんでしょうか?

初めての経験ですが、ちょっとびっくりしました。

アスワンの営業に連絡してみてもらって調査してもらったところ、加工所との行き違いで今までの生地で縫製をしてしまったとのことで

 

あ~  すわん、すわん。

 

だって。

今、もう一度作り直しをしてもらってます。

 

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新店舗の紹介 その14

ハロウィン

10月31日はハロウィーン

それがどうしたという感じですね。昨年のハロウィーンのブログはこちら
実はハロウィーンにはけっこう思い出があるんです。

さて、本題です。

新店舗の紹介をしています。

エンドユーザー向けに書いているのですが、同業者の方が興味をもってみていただいているようなのです。そんなの気にしないで書いていきます。

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縫製の違いがわかる展示サンプルを用意しています。

この店では、1つの商品に対して、縫製によって3タイプの価格を用意しています。
今までは、けっこう縫製にこだわっていまして、リーズナブル商品でもいい縫製をしていたため高くなっていました。 

それを今回は、予算に応じてお客さまの方で縫製を選べるようにしました。
そのためにしっかり説明をしなければならないのです。

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商品に合わせておすすめ縫製は用意しております。
ほとんどがおすすめ縫製になるのですが、価格を安くしたい人のリーズナブル仕様も用意してお客さまに選んでいただきます。

比較サンプルをお見せすると、ほとんどいい縫製を選ばれます。

A仕様が標準仕様で、縫込みアジャスターフック、裾すくい縫いで形態安定加工付きです。

B仕様は、A仕様で形状記憶加工を標準にしています。

C仕様はリーズナブル仕様で、本縫い差し込みアジャスターフックです。
これが世間でいう一般的な縫製だと思います。

C仕様《リーズナブル仕様)
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形状記憶加工も形態安定加工もしていません。商品によっては裾が広がります。

5~6年前まではどこもほとんどがこの仕様でした。

けっして変な縫製ではありません。

芯地は90ミリで2倍使いは3つ山です。

差し込みのアジャスターフックを使ってます。(下の左写真)
芯地の部分は上も下もミシン目が見えないようにしています。針穴は出来るだけ見えない方がきれいと思っています。
(下の右の写真)

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A仕様《標準仕様》

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形態安定加工が標準となっています。

縫製をしてから吊った状態でアイロンがけするような感じできれいなウエーブがでます。

当店の機械の関係で」ウエーブが鋭角になります。

フックは縫込みアジャスターです。

芯地は上も下も表に糸はみえません。

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裾はすくい縫いといって糸が表にはみえません。

B仕様

縫製はA仕様と同じで形状記憶加工にしています。

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形状記憶加工は真空釜で加工をしますのでウエーブがきれいに丸みを帯びています。

当店の形態安定は鋭角なので、これに対して丸みの方がいいという方がけっこうおられるのです。こちらの方が高いのです。

裾はすくい縫いです。

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上の左側の写真がすくい縫いでA仕様、B仕様でやっています。
右の写真は本縫いでC仕様になります。(写真はクリックで拡大)

縫製によって金額が大きく違ってきます。

他店で購入された場合で、安かったと思ったら縫製がきれいでなかったということもありますので気をつけてください。

メーカー縫製だったらどこも同じで安心かというとそうでもありません。

けっこうひどいメーカーもあります。縫製仕様も違います。
メーカー縫製で、形状記憶加工をするとかなり高くなります。

1.5倍使いに関しましては明日書きます。

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最近の縫製事情(2) 自走式超音波ミシン

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今日はほとんどの企業が休みです。

当店は営業をしていましたが思ったより来店は少なかったです。
京都市内からブログを読んで新築戸建てのお客様が来ていただきました。
遠くからお越し頂きありがとうございます。

私は朝から宝塚ゴルフ倶楽部へ行ってきました。

ゴルフじゃなくて仕事です。ロールスクリーンの実測です。

大阪市内は車はすいていましたが、宝塚方面の中国自動車道は大渋滞でした。

整いました。

お盆の高速道」とかけまして、「売れ残ったカーテンをいっぱい置いているカーテン屋」と解きます。

その心は

帰省(既製)が多いです。 

  ねづっちで~す。    パチパチパチ、 ハイクリック 

さて、本題です

8月7日のブログで最近の縫製事情でレーザーカット機の説明をしました。そのあと、続きを書かなければならなかったのですが、日々の仕事で書くネタがいっぱいありましたのでなかなか書けませんでした。

明日明後日は、仕事がないので持ちネタの「最近の縫製事情」について書きます。

第2回目は超音波ミシンについてです。冒頭の写真が自走式超音波ミシンです。

超音波ミシンとは、針と糸を使わないで切って接合します。毎秒17000~20000の電機信号を機械振動に変化させ、上下する下板に対し周長(160ミリ)の金型を押し当てて接触部分に加圧・加熱させる機械です。

いわゆる、素材が溶ける温度で、溶かして固めるのです。

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このような金型があります。ひとつ作るのに何十万とするのですが、最近はレーザーカット機がありますのであまり使いません。

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上の写真は2枚の布を重ねて直線カットしています。
2枚の布がカットされて接合されます。

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重ねて接合されていますので、広げるともりあがりますのでローラーミシンで平らにします。

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1枚に布になります。
これだけならば引っ張りに対して弱いので裏からノリのついた芯地を当てて圧着します。

これを利用してカーテンの縫製を針と糸を使わないでいろんなことができます。

衣料では、オリンピック競泳の北島選手のレーザーレーサーのパンツが縫い目のない超音波ミシンで縫っているというので話題になったことがあります。

ここを読んでください。

https://blog.curtainkyaku.com/52248467.html

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大阪店は15日16日
夙川店は15日16日17日18日は休ませていただきます。

最近の縫製事情(1) レーザーカット機

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立秋

暦の上では、今日から秋になる立秋です。
挨拶が今日から「暑中お見舞い」から「残暑お見舞い」にかわります。

今年はまだ1ヶ月先まで猛暑日が続き、残暑が厳しいという予想がでています。

              「もうしょっと暑いざんしょ。」

まだまだ遮熱対策が必要です。
先日、読売新聞の全国版にちらっと載っただけでけっこう反応がありましてたくさんお問い合わせをいただいています。

同業者のブログにも「コメントしておられたのは、カーテン界、特に遮熱カーテンの第一人者の あの社長でした! この方は、数値で色々な事を説明してくれるのでとても参考になります。」と書いていただいていました。

遮熱カーテンの第一人者」ってうれしい表現です。

さて、本題です。

エンドユーザーのなかには、カーテンの縫製ってどこでやっても同じ。メーカー縫製ならば安心。自社縫製のところは安いところ」と思っておられる方もいると思います。

それは、販売する側があまり縫製に関して説明がされていないからだと思います。
当店は、ほとんどが自社縫製で提携先の縫製工場でやっていまして、その技術力と設備を紹介させていただきます。

4回に分けて書きます。1回目はレーザーカット機、2回目は超音波カットミシン、3回目はプリエフ加工、4回目はスワロフスキー加工についてです。

メーカー縫製でもこうしものができるところは少なく、出来ても規格品しかできませんが、当店ではお客様の要望にこたえるべくいかようにもすることができます。

まず初めはレーザーカット機の紹介です。

インテリアの業界では、トーソーのロールスクリーンのマイテックシーズでおなじみだと思います。トーソーは規格されたものしかできませんが当店では、なんでもすることができます。

レーザーとは、光(電磁波)を増幅し、コヒーレントな光を発生させる装置またはその光をさします。レーザー光は指向性や収束性に優れており、また、発生する電磁波の波長を一定に保つことが出来ます。

簡単に言うと、電気的に発生させて光を増幅させ、集約した光線を出すということです。

こんな機械です。
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好きな絵やデザインを描いて、それをパソコンに落とし込みますと、機械が読み取りまったく同じ絵を描きます。

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1回の加工で幅150センチ×高さ80センチのものが出来ます。

レーザーカット機では、生地、木材、樹脂板、薄いアルミ板等が裁断可能です。

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切り口は、レーザー光線は焼き切るのではなく、溶けて固めます。美観的にいうと「焦げた」という感じです。

切り取った部分を分離させます。

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切り取った部分を分離させれば、大きな穴だとよれる可能性もあるので後ろからオーガンジーのレースを当てて圧着します。

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出来上がりです。

 

 

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ローラアシュレのカーテンのクリーニングと縫製(2)

前のブログで、ローラアシュレイのカーテンのクリーニングについて書きました。

その続きで、ローラアシュレイのカーテンを預かったときに縫製のやり方について調べましたので報告をします。

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これはなんでしょう?

眼帯みたいですが、これはローラアシュレイ純正縫製のタッセルです。周りをバイヤステープで縫っています。
これは右用のタッセルで、鳥の柄が室内から見ると正面にみえるように柄をとっています。以前にもブログで書きましたが、共布タッセルには右用左用があります。こちらをお読みください。
https://blog.curtainkyaku.com/51802751.html

左半分は日焼けして薄くなっています。お客さんは7年ぐらい使っておられて、裏側が太陽に当たっているのだと思いますが、綿は日焼けします。

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(写真はクリックすると拡大します)

上部は縫込みのアジャスターフックを使っており、裾は15センチのシングルの折り返しで糸が表に見えないような掬い縫いです。

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 すべて裏地付きです。見ると綿とポリエステルの混合の裏地のようです。
この裏地の裾の部分がメロー仕上げといいまして細巻きロックしてあります。
そうすると縮んだら伸ばすことができないのです。

耳の部分(右の写真)は裏側で裏地と表地を合わせ縫いしています。
そのため、耳の表部分には糸目がでないようになっています。

表地と裏地の収縮率(寸法変化率)が多少違っても表側にはビビらないようになっています。

ローラアシュレイの国内縫製はかなりレベルは高いです。

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ローラアシュレのカーテンのクリーニングと縫製(1)

吉野家が急失速で2010年2月期に連結決算で89億円の赤字になりました。

小ネタで牛丼業界のデフレ戦争のことは何度か書いていますが、牛丼が好きなわけではなく、単品勝負で、主要4社で価格の下げあいをしていて、価格を下げれば売れるのかということをカーテン業界と重ねて興味を持っているからです。

吉野家の場合は、ライバルの「すき家」「松屋」が昨年12月に値下げした時に追随できず価格を維持したところ、ライバル社に対して割高感が生まれ、3月期は前年同月期に比べ22.3%の減になりました。

同業他社も値下げを先行したところは、瞬間的には客数は伸びても他社が追随したら伸びはとまり結果的には利益を落としています。

他社との違いを価格でしかでせないところに厳しさがあります。このデフレの中でも「マクドナルド」「餃子の王将」「サイゼリア」などは独自路線で売り上げを伸ばしているので、他業界に学び、自社はどうあるべきかを考えながらこれらのお店に行ってます。

さて、本題です。

ローラアシュレイのカーテンのクリーニングの依頼がありました。

ホームページを通じての依頼で、どんな生地かもわからず施工担当者が引き取って帰ってきたところ、ローラアシュレイだったのです。

ローラアシュレイはイギリス製の綿にプリントした商品で、細かい花柄のプリントが主で日本でも絶大なるファンがおられます。

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上の写真はお客様のカーテンを預かって当店で撮影したものです。

この生地は水洗いをすると5%ぐらい縮みます。
以前、お客様が持っておられたローラアシュレイの生地を縫製した事があるのですが、その時は事前に水につけてから縫製しました。
265センチに切ったら15センチぐらい縮んだ記憶があります。

CIMG4548もちろん、メーカーとしては水洗いは不可になっていまして、ドライクリーニングのみです。ドライクリーニングではあまりきれいになりませんし少しは縮みます。

日本では、丈に対してシビアですが、ヨーロッパでは、引きずるようにカーテンをつくるのが普通なので縮んだところで問題はないのです。
(写真はクリックで拡大)

当店は水洗いクリーニングしかやっていないのです。

この商品には、裏地が付いていて裾の折り返しのないメロー仕上げになっているのです。

事前にお客様の了解を得て、もし縮んだ場合は丈伸ばしをさせて頂いていますが、この裏地も綿が入っていて縮むことが予想され、縮んだら伸ばすことができないのです。

そのため、事情をご説明をしてお客様の方でクリーング店に出して頂いてドライクリーニングをして頂く事にしました。

当店はカーテンクリーニングに関して、業界ではかなりの実績はありますが、大切なお客様のものをお預かりするので慎重にならざる得ないのです。

リスクのあるものはお断りしてます。

   当店は、カーテンクリーニングには

   自ら(水から)取り組んでいますので

   ドライにはできないのです。

ローラアシュレイの縫製に関しては続きで書きます。
https://blog.curtainkyaku.com/52303124.html

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