昨日のブログの続きです。
ハトメカーテンの問題点は木製レールに取り付けた場合、洗濯などで取り外しする時はキャップのネジをはずさないととれないということと、すべりがひじょうによくないということです。
一つめのキャップをはずさないと取れないということは、キャップをはずすと簡単にとれるのですが、木部の柔らかい部分に何回か手でねじ込むとその部分がバカになり、ネジがきかなくなるのです。この夏にお客様から電話があり、キャップが落ちるということで伺ったところ、やはりご自分でキャップをはずされたことがあり、ネジがきかなくなっていました。お客様のご了解を得て、木製レールを片方1センチカットして新しい面をつくって取り付けしました。
2つめの問題はレールとハトメの金属の部分の摩擦係数が大きくて、しばらくするとすべりがひじょうに悪くなるのです。解消方法としましては、トーソーのレールならばウッディ28のファインポール(フイルムでラッピングしてあり、滑りやすくしています。)などを使うことです。
当店ならば、オリジナルの木製レールをお勧めしておりますが、このまま使うとすべりがよくありませんので、耳洗堂のすべりん棒テープを用意しておりまして、これを貼ってとりつけします。この商品は同業者が考えたのですが、優れものでよくすべります。以前はシンコールの見本帳に載っていたのですが、売れなかったのかいつのまにか消えてました。
この写真の現場は先週、住宅メーカーの下請け仕事で取り付けました。レールは住宅メーカーのインテリアアドバイザーの指示でトーソーのアヴァンテ28でした。ウッディ28とは価格は同じで、リングを使ってカーテンを吊るすにはまったく問題はないのですが、ハトメカーテンを使うならば、ウッディ28のファインポールの方がよりいいのです。
本来ならば、カーテン施工のプロである当店が住宅メーカーのアドバイザーにアドバイスすべきなのですが、最近の大手住宅メーカーはインテリアを建材のようにしか考えておらず、インテリアのメーカーと直接取引きをして、我々その筋の専門家にアドバイスを求めようとしないのです。その片棒を担いでいるのはインテリアのメーカーで自社の商品を売り込むことしか考えておらず、この商品にはこのレールがいいとか、このレールはこの商品に使ってほしいといったようなPRはできません。
I(愛)から始まるInteriorにこだわる私としてはインテリアが建材化していくことを憂うのです。
ぜひ、カーテンは現場を知っている専門店でお買い求めください。