インテリアのメーカーも「ここぞ」とばかり、「遮熱」関係のチラシを作って持って来てくれます。
チラシをみると、ウソじゃないのですが自社に有利になるような条件で検証して大きな数字だけが踊っているのがあります。
その数字だけを信じて、エンドユーザーに伝えていくと、誤解を生んでインテリア業界の遮熱商品は信じられないという結果になっても困りますので、私なりに分析したいと思います。
6月17日のブログに載せました東リの独自試験のデータは、ひじょうに冷静ですばらしいと思っています。
それに比べて、いつものやり方なんですが、大きな数字が踊るのがタチカワです。
ホームページにも掲載されていますので、こちらをご覧ください。
http://www.blind.co.jp/products/eco.pdf
こうしてリンクを貼ってもほとんどの人がリンク先まで読まないというデータがでていますので,一部をコピーして説明しますが、タチカワのホームページをご覧頂いていることが前提になります。
タチカワは、このパンフレットをみると、遮熱スラットを使うと夏季の4カ月でなにもつけていない時に比べて電気代が10310円お得ということを大きくいってます。
これはシュミレーションで、条件によって数字が大きく違います。
どんな条件でやっているかということは、ほとんどみないだろうと思える小さな字で書いています。大きく拡大すると下のようになります。
(画像をクリックすると拡大します。)
このシュミレーション条件をみると、住宅の場合、
リビングダイニングを想定して、東面に2窓、南面に大きい窓が2窓、西面に1窓あるのです。
実際このような3面に窓があるような温室みたいなリビングは少ないです。仮にあったとしてもこれは立派なお家だと思います。その家が3ミリの単板ガラスを使っているとは思えないのです。
たぶん、この条件ならばこの数字がでてくるのでしょうけど、この条件に当てはまる家がないと思うのです。
数字を大きく見せるための条件です。
タチカワがこういうことを強く訴えたいのならば、全国紙に広告をだしてほしいものです。そうすれば政府のお役人さんの目にとまり、住宅エコポイントの対象にもなったろうし、今なら電力会社が「部屋に遮熱ブラインドをつけて節電しましょう」と大いに宣伝してくれたと思います。
そうすると我々も潤うのです。
そうしないで大きな数字だけを並べると
インテリア業界はインチキア業界と思われるのです。
この数字は、この条件ならば、このようになると思いますのでウソは言っていないと思います。
このパンフレットの中には、この条件でベージュ色のブラインドを遮熱ブラインドに取り替えた時は夏季4カ月で915円お得ということも書かれています。
1ヶ月200円ちょっとです。
当店の女性スタッフがこのパンフレットをみて、「この薬を飲めば、1ヶ月に10キロ痩せる」と書かれたチラシみたいと言ってました。あまり数字が大きいと信じられないのです。
今あるタチカワのブラインドのカタログ(見本帳)にはこのようになっています。
今のカタログの27ページには同じ色のカルアベージュを使って、夏季4カ月で一般ブラインドより遮熱ブラインドの方が320円お得と書いているのです。
1ヶ月で80円です。
同じメーカーのパンフレット・カタログに同じブラインドを使って、シュミレーションをして載せている数字が大きく違うのです。
今年、にわかに作ったパンフレットには4カ月で915円電気代がお得と書いて、
カタログには4カ月で320円お得と書いているのです。
たぶん、両方とも正しいのだと思うのですがシュミレーションの条件が違うのです。
カタログのシュミレーションでは1窓でやっています。1窓ではあまりにも数字が小さいので電気代を25.7円と高めにしてシュミレーションをしています。
今年のパンフレットでは電気代を勝手に値下げしたシュミレーションで22.86円になっています。
今のカタログ(見本帳)では、この条件ではあまりにも数字が低い(1ヶ月で80円の電気代がお得)ので、強調しているのがブラインドの表面の温度が3.7℃違うということです。
この夏のパンフレットには3.7℃という数字はどこにも書いていません。
タチカワは、営業第一主義の会社で「数字を大きく見せるのがうまいのです。ウソは書いていないけど小さく書かれている数字をよく読まないと惑わされるのです。
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