クレーム

生地クレーム(3)

日本の最高級カーテンと言われている川島織物セルコン「フィーロ」の商品クレームです。

昨年の12月にフィーロのラッソ(現番号FF6559)を納品したお客さまで、先月追加で別の部屋のご注文を頂いた時にご指摘がありました。

 

ご指摘いただいたのは、1巾に筋が入っているということでした。

 

片開き分で1巾だけがヨコに太い線がついているようになっています。

後ろから光が入って明るくないと見えないので納品時には気付かなかったのだと思います。

川島織物セルコンに写真を送り、これは商品的な問題なのかを伺ったところ、この商品はモール糸を使っており、モール糸のボリューム感の違いによりばらつきがあり、このようになることはよくあるのですというのです。

「ただ、中国の糸を使っているので・・・・・・」

というのです。

別に川島織物セルコンが最良のものだと思えば、中国の糸を使っていてもそれは問題はないのです。

中国の糸でも京都で織っていれば「Made  in  京都」をうたっても問題はないと思うのです。

みんなが、川島織物ブランドを信じて買っているんだから、中国の糸だからというのを理由にしないでほしいのです。

先月、追加で別の部屋もこの商品で注文したところ1ヶ所同じ問題がありました。

川島織物セルコンは、どちらかというとこれは商品的特長でクレームではないというのですが、私にはお客様を説得する自信がなかったので一緒に説明にいってほしいとお願いしました。

品質管理の者が伺うという連絡をいただいたのですが、土日しかお客様はおられないというとまた連絡があり、現場では判断しにくいので持ち帰って調べたいということになりました。

そのため、新しく生地をだすというので作り替えて、今、その商品は川島織物セルコンで調べて頂いています。

来週あたりに報告があると思います。

 

 

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生地クレーム(2)

アスワンの商品できれいに納まらないのがあります。

E2104という商品で、風通組織(2枚の生地を重ねあわせて縫ったような生地)になっています。

当店でも展示しており、お客さまが展示品をみてご購入していただきました。
(展示サンプルをすでに外して折りたたんでおいていたので少しオリジワがついています。)

この商品は風通組織のため、形状記憶をかけると谷側がシワになる商品で、当店でも今までの経験からそれを把握していたのですが、それを見落として形状記憶加工をしてしまったのです。

そしたら、ヒダの谷側がシワになり、セルフ実測で直送していたのですが、お客様からご指摘がありました。

 これは、当店の完全なミスです。

そこで、展示品も形態安定加工をしており、アスワンのカタログでも形態安定加工(スタイリッシュウエーブ)はOKとなっており、ウエーブの出方がちょっと違うのですが、お客様に了解を得て、新しく生地をとって形態安定加工をして納品させてもらうことにしました。

そうしたところ、形態安定加工でも谷がシワになるのです。

「おかしいなぁ」 

展示サンプルでも形態安定加工はきれいになっているので、アスワンに相談したところ、他にもそういう問題があり、商品的に問題があるということがわかりました。

在庫ある商品はすべて問題とのことで、新しく織って出来上がるまで2カ月程かかるというので、それを待ってアスワンに縫製をしてもらって納品することにしました。

そして、このあいだ送られてきた商品がこれです。

この谷のシワが問題になって、新しい商品を待っているのに送られてきた商品に同じようにシワになっているのです。(社内検査時)

しかも、ウエーブがきれいなスタイリッシュウエーブ(形態安定加工)がこんな状態です。

 

しかも、シワがいっぱいあるのです。

アスワンのメーカー縫製ってこんなもんなんでしょうか?

初めての経験ですが、ちょっとびっくりしました。

アスワンの営業に連絡してみてもらって調査してもらったところ、加工所との行き違いで今までの生地で縫製をしてしまったとのことで

 

あ~  すわん、すわん。

 

だって。

今、もう一度作り直しをしてもらってます。

 

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生地クレーム(1)

 我々取扱いの商品の中で、いわゆるメカ物と言われるブラインド・ロール等の商品不良というのもよくありますが、生地にもそういったものもよくあります。

最近、起こった生地の不良に関して3例紹介します。

まずはフジエの生地の目曲がりです。

フジエテキスタイルのFA6740 カルレ です。   スクエア柄で、生地が目曲がりしていてラインが揃わないのです。

フジエも、この商品はある程度仕方がないものという見解です。3月発売された見本帳「STORY」には継続されていないのですが、住宅メーカー用の見本帳に継続されています。

こちらはプレーンシェードを作るために生地発注をしたところ、ラインが揃っていなかったので縫製する前で、交換生地を出荷依頼しました。

理由も説明して依頼したにも関わらず、再出荷してもらった分は1巾で2センチぐらい右と左の柄がずれているのです。

 

加工所から送ってきた写真ですが、右側が柄がずれます。

ほとんどの生地が同じようになっているとのことで、メーカーにいいところとりをしてもらってシェードを作ってもらいました。

柄の真ん中が少し下っていますが、なんとか気にならない程度に納まりました。

1巾で納まるサイズだったので出来ましたが、幅継ぎしなければならないサイズだったら難しいところでした。

カーテンにするとヒダを取っているので目立ちにくいこともあります。

 

 

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フラットカーテン1.3倍形状記憶加工の問題点

今、インテリア業界で話題になっているのが、住宅設備機器・建材の総合メーカーである株式会社LIXILが、LIXILとして初となるオリジナルオーダーカーテン「Brancher(ブランシェ)」をトステムブランドで7月1日から全国で販売を開始することです。

http://tostem.lixil.co.jp/lineup/living/order_curtain/

商品供給は8月から完全子会社になる川島織物セルコンで、内窓「インプラス」とコーディネート提案をしながら、建材ルートに販売していこうというものです。

川島織物セルコンが住生活グループ入りしたのは、シナジー効果を狙ったもので、今までは川島織物セルコンの営業が必死になって「インプラス」を販売していましたから、逆にLIXILが川島織物セルコンの商品を販売するのはいいことだと思います。

カーテンはメーカー縫製をしている中で、どこで買っても出来上がり商品はかわらないと思いますが、インテリア専門店と建材屋との違いがでるのはレールの取付ける位置なんです。これをどこにつけるかによってカーテンがよりきれいにみえるのです。

今回の「ブランシェ」には、レールは参考メーカーとしてタチカワになっています。これはレールでは半分以上のシェアのあるトーソーは内窓でYKKapと組んでいるためで、カワシマはシェードメカはトーソーを使っていますが、それをトステムが許す訳がなく、推奨メーカーがタチカワになっています。

 建材屋はレール取付仕様の内窓にして、サッシ枠にとりつけされるのだろうけど、本来はもう少し上につけた方がきれいのです。レールの長さもどのぐらいにするかによって美しさが違ってきますが、建材屋にはそんなインテリア性を考えてレールを取付けるところは少ないと思います。

カーテンとカーテンレールの取付ははカーテン専門店に頼むのがお客様にとってメリットがあります。

 私どもは、新築で工務店がレールを取付けたという現場を何度も経験しています。もうすでについているので、私どもはなにもいいませんが、こんなところにつけなくてもいいのにとおもうようなところについていることがよくあります。工務店はインテリア性もなにも考えないでつけやすいところにつけるからです。

建材ルートでカーテンを依頼すると、このようなことが起こることもありえます。

 

さて、本題です。

昨日書いたブログで、当店展示の1.3倍使いのフラットカーテンの形状記憶加工についてです。

お恥ずかしい状況ですが、真ん中がピタッと閉まらず、逆V字に隙間が開いています。

これは、フラットや1.5倍使いをレースのような軽い生地で形状記憶加工(プリーツをきれいに出す加工:真空状態にして生地にウエーブの形状をつけます。)をするとこのようなことが起こります。本来は出荷時点で加工所でチェックしなければならない問題です。

当店では、1.3倍ぐらいのフラットにする場合は、形状記憶加工か形態安定加工をしています。そうしないと、実際に使っている中では、カーテンを引っぱると真ん中部分だけが平になり、両端にウエーブが残ったままになるのです。カタログでみる写真のようにはならないのです。

 

(写真はクリックすると拡大します。)

形状記憶加工をしていると自然にカーテンを引っぱってもこのような感じになります。

この裾が逆V字になるのは、現場でスチームをあてるときれいに納まります。当店ではよくやっていますので、この場合もあわてず対処します。

 

このスチーマーは専門店の必需品です。現場でカーテンを吊った状態でやった方がきれいになります。

その結果、

きれいになります。

 

 

 

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プリント生地の色あせ

別のサイトに設けています「カーテンと窓周り関係質問箱」に問い合わせが入っており、
私が2005年6月12日に書いたブログ「木製ブラインドのクレーム」に関連することで、最後にぴたっと閉まる羽根の向きまで説明しないのは販売する側のミスなのかということでした。

質問内容はこちらをお読みください。
        http://interior.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=13166668

お客様のおっしゃることはよくわかりますが、販売する側でそこまで気がついて説明出来るところは少ないと思います。

私は、別のところで感心したのは、6年前に書いたブログでも検索で引っかかってくることと、エンドユーザーがそこまで求めておられるのかということです。
ぜひ、メーカーはこうしたユーザーの生の声を商品開発にいかしてもらいたいもです。

ブログの重要性を改めて認識しました。また、ブログにはいいことばかり書くのではなくクレーム事例や失敗談もできるだけ書いていくべきだと思いました。

さて、本題です。

失敗ではないのですが、現実にこのようなことが起こっている話です。

12年前にフィスバのプリント生地FLORES グリーンでロールスクリーンを作りました。先日別件でお客様のところに行ったらグリーンの生地が白色になっていました。

元々はベースの色がグリーンでした。陽にあたっていない上の方はまだグリーンが残っています。

右側のロールは上の部分を降ろして比較しています。

 

 

プリントの生地は直射日光が当たるところでは、長期間使うとどうしても色が飛んでいきます。

これで12年ですが、わたしの経験から行くと使用状況や環境によりますが、4~5年目ぐらいから色が薄くなっていくのに気付くと思います。

こういうのはメーカーはクレームと認めませんし、「プリント生地だから当たり前でしょう」といった感じです。販売店には説明責任が求められます。

 

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役にたったハンターダグラスのメンテナンス講習会 

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月曜日ですが土用の丑 

土用の丑の日にうなぎを食べると言うのは、諸説がありますがよく知られているのが平賀源内が発案したというものです。

これは、バレンタインデーにチョコレートを送るのと同じ発想だと思っていまして、商業主義に乗らないぞと思いつつ、うなぎは大好物なので昨晩食べました。

さて、本題です。

冒頭の写真は何でしょうか?

ハンターダグラスのデュエットシェードの修理部材です。

先日、ハンターダグラスのメンテナンス講習会を受講しましたところ、早速実践でやってみなさいという天の声がありまして、3年前に取り付けたデュエットシェードのトップダウンボトムアップで、お客様より生地が伸びているのでみてほしいという依頼がありました。

そこで、1回で終わるように前回の講習会で得たノウハウを実践すべく修理部材を用意してお伺いしました。

 お客さまのご指摘は下の写真のことでした。

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(写真はクリックで拡大)
上部のハニカム状のものが伸びていて平面的になっているとのことです。

これは、この商品の特長でもあり、最初から少しこのようになっていまして、ハニカムの形状は同じではなく、上に行くほどタテの部分が長くなっています。

日本のメーカーの商品(プリーツスクリーン等)は日本人の性格に合わせてピッチキープコードを使ってこのようにならないようになっていますが、海外の商品は細かいことまで考えていません。そんなものだと思わないと仕方がないのです。

このことはご理解をいただきましたが、斜めになってスムーズに降りないという指摘もありました。

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ここは、講習を受けていて、事前に交換部品を送ってもらっていたので分解をしました。

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原因はコードがよじれていましたので、それを直してハンターにならっ000146_img1

を貼っておきました。

ハンターの商品は、現場で分解をするとその部材は使えないようになっています。
事前に代替品を用意しておかなければならないのでけっこうたいへんなのです。

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1.5倍使いの形状記憶加工の問題点

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7月11日 参議院議員選挙

皆さまは投票に行かれましたか?
私は期日前投票で既に済ませておりました。
選挙は今まで一度も棄権をしたことはないと思います。

政治・選挙は大好きですが、仕事のホームページから発信しているブログなので政治のことを書くのは控えます。

さて、本題です。

冒頭の写真は1.5倍使いで形状記憶加工(真空釜でする本格的な加工のこと)をして、まん中が逆V字に開いてしまったクレームです。

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これは、1.5倍使いで形状記憶加工をするとよく起こる現象で、当店でも気をつけて出荷する前に耳の部分にアイロンをあててますが、たまに忘れたりしてこのような形で納品してしまうことがあるのです。

お恥ずかしい~

最近はニトリが2倍使いで形状記憶加工付きのカーテンのコマーシャルをテレビで盛んにしていますので、形状記憶加工が当たり前になってきているんです。

確かにきれいなウエーブがでます。

あまり大きな字では書けないので小さく書きますが、形状記憶加工をすることによって縫製のボロ隠しもできるのです。

そのため、ニトリに対抗上、また低価格均一ショップ(業界では1万円ショップという)に対抗上、1.5倍使いで本格的形状記憶加工をして、巾200×丈200センチのサイズで1万円で販売するのが流行っています。

1.5倍使いと2倍使いの違いはこちらをご覧ください。
https://blog.curtainkyaku.com/52271024.html

形状記憶加工についてはこちらをご覧ください。
https://blog.curtainkyaku.com/52333507.html

しかし、そういったところは自社で釜をもっておらず、メーカー依存であまり専門知識のないところです。

このようなクレームが起こっても対応しきれず、メーカーに振るだけなんです。
メーカーもけっこう困っているというのが現状です。

当店は、スチーマーを持ってすぐに飛んで行きまして現場できれいにします。

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現場で蒸気をあてればすぐにきれいになります。

これ、カーテン屋のジョウキシ、ちゃうジョウシキ。


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