防炎カーテン

ブログファンの方からお手紙をいただきました。

エンドユーザーの方から郵便でお手紙をいただきました。今は何でもメールで済ませてしまう世の中ですが、郵便で頂いたことにちょっとびっくりしたとともに感激しました。

ユーザーですが、「木製ブラインドの防炎問題」のお詳しい方で、ご意見をちょうだいしまして、何かのブログ上にネタにでもなれば幸いですと書いていただいていますので、ネタとして使わせて頂きます。

 貴社益々ご清栄のこととお喜び申し上げます。

「カーテン屋の奮闘記・イッキに書いても日記」を拝読させていただいています。

マーケットの最前線で鍛えられた商品に対する知見、洞察力や情報の発信力等に対して感心しながら読ませて頂いています。

さて、近時のブログで「ブログは1639回書いてきて、最近はネタもなくなり、書く内容もかなりダブってきています。とこれまでのメーカーを凌駕される勢いであった論調とは違い、少々驚きを持った次第ですが、オピニオンリーダーとして、使う側に立った極め細やかなモノつくりに向けてのご意見を一層期待するところです。

すみません。ちょっと年をとりました。
でも、ユーザーの方が、私のブログをこのようにみて読んでいただいていることをうれしく思います。

「メーカーを凌駕する勢いであった論調」  

そんな気持ちはないです。ユーザーの立場で、メーカーに伝えたいことを書いているつもりです。

今回お手紙を差し上げたのは、いつも拝読させていただくだけでなく、これまでの論調記事の中で、少々気になった点について、奮闘記のファンの一人として考えを述べさせて頂くのも有っても良いかなとお手紙を差し上げた次第です。

ほんとにありがとうございます。ユーザーからのコメントが少ないので、いつもブログを書きながら読者はどのように感じていただいているのか気になっています。

同業者もよく勉強になると言って頂くのですが、同じ立場であるのにどこが勉強になるのか、コメントが一切ないのでよくわからないのです。黙って読んで、パソコンに向かって突っ込みをいれておられるのだと思うのですが、問題点を指摘して頂いたり、役に立ったところを教えていただいた方が、次に書く意欲になるのです。

9月29日のブログには、業界で今注目されているart-kの後藤さんからコメントを書いていただいています。こういうのはうれしいのです。

 

 今回はカテゴリーの中の「木製ブラインドの防炎関連のブログ」に対して当方のこれまでの拙い経験等から意見を述べさせて頂きます。

 1、ブログでは、次の様に述べられていますが、

経木スダレはほとんど防炎である中で、やはり安全面を考えれば木製ブラインドも防炎であるべきだと思います。

 何回も書いてますが、木製ブラインドは消防法の規定による対象商品ではないので、防炎品である必要性はありません。

しかし、2年前に日本防炎協会が、木製ブラインドの防炎商品としての認可を始めましたのでメーカーは防炎の木製ブラインドを出すようになってきました。

Tメーカーの防炎木製ブラインドは含浸加工で、防炎液を真空状態で圧力をかけて、木に浸みこませるやり方で、このやりかたでは発粉現象が起こり、粉が表面に噴いてしまう等々

2 これらブログを読んでブラインドメーカーの対応は?

メーカーの商品開発部門や販促部門の責任者は何故、メーカーとしての考えや正しく伝えたい事、改善すべき事項等について、最前線で彼らの商品を販売頂いているカーテン夢工房さん等々に適時、適切に情報発信しないのか不思議であり、双方向の考え、意見が行き交ってこそのモノづくりと思いながら読ませていただきました。

このあと、少し専門的なことをアドバイスいただいているのですが、そこは割愛させていただいて、この前文は私が思っていることをエンドユーザーもそのように感じていただいていることに我が意を得た思いです。

 

 これが当店にあるトーソーの木製ブラインドの防炎の商品のカタログです。

発粉現象で白くなっています。

指でさわると指が白くなります。

昨年、10月に見本帳を出したのですが、商品がこのようになるということがわかり、しばらく出荷停止になり、改良されたとのことですが当店にある見本帳は発売当初のもので月日が経つことに白くなってきています。

こんなのもメーカーとして、回収するどころかほったらかしです。こうなるとこの見本帳自体が使えなくなるのです。

私はブログにメーカーのことをよく書いています。ユーザーとしての意見です。

メーカーにとって都合の良いことや褒めると、すぐに電話がかかってきたり、メールがきたりします。(しかも、えらいさんから)

しかし、メーカーに対して厳しいことや問題点を指摘すると、反論やコメントはありません。わたしのところではなく、上の方から当社担当者にメールがいくようです。

「いらんことしゃべるな」ということで、かん口令が出たり、展示会の案内がこなかったりします。

メーカーももっとユーザーの声に耳を傾けてほしいのですが、なかなか厳しくみられています。エンドユーザーからのお手紙を励みに、役にたつ情報を発信していきます。

ありがとうございました。

 

 

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シームレスドレープ新発売

以前、オーダーでご注文を頂いてカーテンを納品したところ、あとから電話がかかってきて
『オーダーで注文したのにカーテンに巾継ぎがある。こんなのオーダーと違う。返品や。すぐに取りに来い』と怒られたことがあります。

一般的にはカーテンの生地巾は100,137,150センチ巾が主流で巾継ぎをしないとできないのです。

 

既製カーテンで150巾の生地を使って1.5倍使いで100センチ巾のカーテンを片開き2枚で両開きで200センチにした場合は巾継ぎなしでできます。

オーダースーツだって、背中のど真ん中に巾継ぎがあるんです。

カーテンを販売している側にとっては常識なんですが、エンドユーザーにとっては『オーダーカーテンで巾継ぎがあるということは驚くことなのか』 事前によく説明していなかったことに悔しい思いをしました。

それからは、巾継いでいる縫製サンプルも作り、事前に説明をすることにしました。

      『オーダーカーテンは巾継ぎが入るのです。』

その一方、巾継ぎの入らないカーテンというのもあることはあり、ヨコ使いの280センチ巾の生地で、その商品を集めて巾継ぎの入らない商品コーナーというのも作ってみました。

280巾のヨコ使いのドレープは、織機の関係や在庫の関係で国内メーカーでは少なくて、スペイン産のものが多いのです。そこでスペイン産の商品を集めたのですが金額的に高くなりあまり売れなかったのです。

 

オーダーカーテン屋を始めて苦節25年、巾継ぎの入らないオーダーカーテン(シームレスドレープ)をつくりたいと思ってやっとできました。

280センチ巾の生地をヨコに使うと巾継ぎをしなくてもいいのです。

134点集めました。

ついでにきれいなプリーツをだすために全点形状記憶加工をつけました。
本格的な真空窯でするタイプでウエーブの型崩れがしにくくて、丸みをおびたウエーブがでます。芯地はメルト芯地を使っています。

巾継ぎの入らないカーテン(シームレスドレープ)は大きな窓に使うときれいなので、マンションの大きな窓に対応できるように防炎の商品も用意しました。

最近は大きなテレビが一般化し、リビングがシアタールームになっていますので、昼間でもテレビがきれいにみえるように遮光2級~3級程度のカーテンも用意しました。西日対策ににもちょうどいいぐらいの明るさです。

 

そして価格も前回の失敗をふまえてがんばって安くしました。

生地はたっぷり2倍使いで、全商品統一価格で

         幅200×丈240センチ で 10500円

         幅500×丈240センチ で 26250円

どや

 

 

 

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東リカーテン「エルーア」  防炎の問題

この時期はインテリアメーカーの新作発表が多いです。今日も行けなかったのですが、リック(東リの代理店)主催で東リカーテンの新作発表会がありました。

先週はアスワンで、その前はトーソー、来月はスミノエ、タチカワがあります。ならばこの時期にジャパンテックスを開催すればいいのにと思うのです。

11月に開催する意味があるのでしょうか。

どうしても11月というならば、それに向けて新作を発表すれば、ジャパンテックスも魅力的なものになるのですが、参加企業が力を入れていないから年々つまらないものになってきています。

今年のジャパンテックスは東リが実行委員長なので、東リが犠牲的精神を発揮して、カーテンの新作発表を11月にもってきてほしかったです。そうすると、「他の企業も追随するかもしれない」  と考えるのは誰もいなくて、各社自分のところしか考えていません。

 

さて、本題です。

東リの新しい見本帳「エルーア」が明日発売になります。

内容に関しては、他の人がブログで書かれると思いますので、一般的でないことを書きます。

 今回の「エルーア」には防炎の商品が50%ぐらいしかありません。

これは、全国ブランドのメーカーが出す見本帳の商品としてひじょうに少ないのです。

カーテンの 防炎の加工方法としては、ハロゲン加工物のHBCD(ヘキサブロモシクロドデカン)が防炎性能がよくて安価なためよく使われていました。しかし、このHBCDは焼却時にダイオキシンを発生させ、またオゾン層破壊物質生成の原因になるといわれています。

このHBCDは化審法(化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律)の第1種監視化学物質(国に無断で製造したり輸入したりできない物質の候補となっている物質)に指定されているため、今後は非ハロゲン系(ノンハロゲン)のものを使う方向になっていました。

インテリア業界でも、今年の4月以降にだす見本帳では非ハロゲン系の防炎剤を使った商品をだしましょうという話し合いがありました。

この件に関しましては以前書いたブログをお読みください。

「カーテンの防炎の問題」https://blog.curtainkyaku.com/52427224.html

その取り決めを遵守したのが、この東リ「エルーア」です。

「エルーア」の商品には非ハロゲン系の商品しかありません。

東リは地球環境のことを考える立派な企業です。

非ハロゲン系にすると価格がアップします。継続品は今までのハロゲン系の防炎剤をやめて価格アップしながらも非ハロゲン系にしています。

先月、発売したサンゲツやリリカラのコントラクトカーテンは、新商品は非ハロゲン系ですが、継続品は従来のものを使っています。

サンゲツはインテリア業界のトップ企業なんだから、自社のことだけを考えないで、日本のインテリア業界のことや、地球の環境問題などグローバル・のことをもっと考えてもらいたいものです。

東リは、自己犠牲的精神で環境問題に取り組んだことは高く評価出来ると思います。

この問題にいち早く取り組んできたのは、川島織物セルコンです。2年程前に出した「フェルタ」の見本帳からは防炎の全商品は非ハロゲン系です。

「エコ・ファースト企業」としてもっとPRすればいいのに、まだコントラクトカーテンやメゾンドコンフォートという見本帳では、まだ非ハロゲンでない商品もあるため強くPRできないというジレンマがあるようです。

明日は東リカーテンの遮熱レースについて書きます。

 

 

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トーソーの防炎の木製ブラインド

インテリアライフスタイル展を見るために東京に行ってました。インテリアライフスタイル展は文字通りインテリアライフに関連する商品の展示会ですが、ファブリック関係は川島織物セルコンが「花百様」というブランドで出展していたのとニーディックが力を入れた展示をしていたぐらいです。

同時開催の「R&R建築再生展」ではニチベイが元気よく「シルバースクリーン」のPRをしていました。

インテリアライフスタイル展は、ジャパンテックスに比べて主催者側や出展企業が熱心で楽しい展示会でした。ツイッターでの情報発信もすごく熱心でちょっと行ってみようかなという気にさせます。

それに対して、日本インテリアファブリックス協会加盟の企業は、事前の情報発信もまったく熱心でないし、ジャパンテックスを重要な展示会と位置付けていないため毎年つまらなくなってきています。

今年は30周年ですのでしっかり頼みますよ。

そのあと、隣接するワシントンホテルで同業者でイギリスのブランドである「Villa Nova」(ヴィラノヴァ)の販売促進のための会議があり、夕方よりインテリア関係者のツイッターのオフ会を新橋の居酒屋で5時間無制限飲み放題でやりました。

15名の同業者との意見交換は勉強になり刺激的で楽しいのです。

私は29歳の時に自分で始めたので、当時は若手でずっと若手だと思っていたのですが、あと22日で54歳になり、今やインテリアのブログ・ツイッターの世界では長老になっていました。

一定のめどがたてば、若手に譲って、ブログでもメーカーに対してはもう少し丸く書いていかなければと思っています。

インテリアのブログ・ツイッター仲間では「花の68年組4人衆」という優秀な人材がおりまして、共に刺激し合い応援しながら盛り上げていきたいと思います。

さて、本題です。

トーソーの木製ブラインド「ベネウッド防炎」を取り付けました。

  

開業医院宅に取り付けました。施工担当者に写真を依頼したところきれいに撮れていなかったので、大きい写真は別のトーソーの展示会で撮ったものです。

(写真はクリックすると拡大します。)

 

 今までも何度は書いていますが、木製ブラインドはブラインドとして扱われるため、消防法の規定では防炎対象商品となっていません。

木製ブラインドの防炎に関してはこちらをお読みください。

https://blog.curtainkyaku.com/52401463.html

しかし、ふつうの木製ブラインドは燃えますので消防法で防炎が求められている所には防炎品を取付けた方がいいだろうという動きで防炎の木製ブラインドが販売されています。

 タチカワブラインドは木製風ブラインドで本物を真似た樹脂で防炎の商品を出しています。
サンゲツは桐の防炎木製ブラインドがあります。
井上スダレやニチベイも販売予定ですがまだ出ていません。

トーソーのベネウッド防炎は含浸加工で防炎液を真空状態で圧力をかけて木に浸みこませるやり方です。

このやり方だと発粉現象が起こり、粉が表面で噴いたようになると、ジャパンテックスの時に他社が説明をしており、他社は三重構造にするなど模索中です。

事実、当店にあるトーソーのウッドブラインドの防炎品の現物のカットサンプルは粉で白くなっています。

これは、トーソーも気づいて本来は昨年の10月発売だったところ、2か月間延長して12月に改良したものを販売しました。

私は、トーソーの木製ブラインド防炎に関して多少疑問に感じているのは、採用に当たって1年ぐらいの年月をかけて試験もしてきているはずで、それでOKとなってカタログに載せたら粉ふいていて発売できなかったのです。そこであわてて改良をして2カ月で長期に渡るテストもせず市場にだしたことです。

粉がふいた問題点は塗料と防炎液との相性の問題のようですが、それを改良したようですがテスト期間はありません。

これから2年後3年後にどうなるのかはわかりませんが、こうしてブログに書いて記録を残しておけば、トーソーも1年間の保証が切れたからといって逃走することはないと思います。

頼んまっせ トーソー

 

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防炎カーテンの燃焼実験

日本室内装飾事業協同組合のホームページにおもしろい小ネタがあります。

日本室内装飾事業協同組合というのは、内装業者の組合で各都道府県に傘下の組合があります。大阪には大阪室内装飾事業組合というのがあり、当社も加盟しています。

日本インテリアファブリックス協会は、この業界のメーカーの会で、日本室内装飾事業協同組合は業者の会で活動は地味です。めったにホームページをみることはなかったのですが、art-kの後藤さんがツイッターでおもしろいのが載っているとつぶやいておられたのでみました。

日装連データベースの「最近の話題」というページです。

http://www.nissouren-db.nissouren.jp/newsubject/new-subindex.php

カーテンの販売に携わっている人や、インテリアアドバイザーが読むと、小ネタとして話題提供できると思います。

ミラーレース考」 これはエンドユーザーにも読んでいただきたいです。

さて、本題です。

防炎(ぼうえん)カーテンの燃焼実験をしてみました。

防炎カーテンはほんとに燃えないのでしょうか?P1000414

生地はシンコールのサブレで左が防炎で右が普通のものです。

生地にローソクの火をつけてみました。

P1000418

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 両方ともあまり燃えなかったので生地をかぶせてみました。

P1000422

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
結果、ローソクの火力では両方ともそんなに燃え上がりませんでした。

生地を広げてみると
P1000426

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上写真の左半分が防炎で右半分は普通のものです。
(下も左が防炎、右は普通)
P1000427P1000428 

 

燃え跡をみると、明らかに防炎のカーテンは燃え上がらず、穴があく程度です。
それに対して防炎加工をしていないものは、燃えて大きな穴になっています。

これは、火力が強ければもっとはっきりした結果がでたと思います。

また、ガスバーナーで実験をしてみたいと思います。

防炎カーテンは、燃え上がりませんので効果があります。

カーテンの防炎」のブログをもう一度ご覧ください。

https://blog.curtainkyaku.com/52427224.html

当店では、リーズナブルな防炎カーテンを用意して、高層マンションにはコンプライアンスの立場から防炎カーテンをおすすめしています。

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カーテンの防炎の問題

先日、同業者と話をしていたら、「カーテンの吊り替えに関して」お互い協力してデータをとって分析しようという話がありました。

最近は新築物件のカーテンが少なくなってきていますので、吊り替えのお客様の比率が高くなってきています。

しかしながら、感覚的になんとなく思っていることはあるのですが、データとしてきちっと出していないのです。
知りたいことは、①何年で吊り替えされるのか②選ぶ生地の傾向③カーテンの予算(1窓あたり)④吊り替えされようとしたキッカケは何か⑤購入者の年齢 ⑥以前購入されたところはどうなったか。そこで買わないのか⑦カーテンクリーニングはどうされていたか

多分、メーカーもこのようなリサーチはしていないと思います。
その割には、これからは住宅着工件数は伸びないのだから吊り替え需要を狙いましょうなんていってますが、それに見合った商品開発をしているのかどうかは疑問です。

感覚的にわかっていることは、建物も室内も古いので、今流行りのカーテンは売れないという事です。

何軒かのお店でやって、データを持ち寄れば売れる商品の傾向もでてくるのではないかと思っています。
ご協力していただける同業者がおられたら一緒にやりましょう。

さて、本題です。

グアムの話はまだ続きがありますが、あまり遊びの話ばかり書くとカーテン屋のブログとしてひんしゅくを買いそうなので、今日は真面目な話です。

グアムの話は、また明日にでも書きます。

カーテンの防炎(ぼうえん)の話です。

エンドユーザー側の立場でいうと、消防法というのがありまして、31m以上の建物では、防炎カーテンを使わなければならないという規定があります。(消防法8条の2と3)

31m以上というのは11階建て以上にあたりまして11階建て以上のマンションにおいてはたとえ1階にお住まいでも防炎カーテンを使用しなければなりません。一般の住宅においてはその限りではありません。)

現実においては、一般のマンションにおいては消防署からの立ち入り検査もありませんし、罰則もありませんので関西においては、その意識は低く、必ずしも防炎カーテンをされていません。

最終的にお客様の判断ですが、我々としてはコンプライアンス(法令遵守)の立場でお客様に告知して、そういった商品を用意しなければなりません。

当店では、「防炎レース」のお買い得品を用意しています。

防炎(難燃糸)で、形状記憶加工付き、ヨコ使いで幅継ぎなし、2倍使い、3つ山、本縫い、裾ロックで

幅200×高さ280センチで9450円(税込)から商品を用意しています。

防炎形状記憶加工付きですからたいへんお買い得になっています。

マンションの大きな窓にぜひおすすめです。

カーテンの防炎問題をメーカー側の立場でお話をします。
ユーザーはスルーして下さい。)

まずは2009年7月14日のブログ「初めてオーダーカーテンを注文される方への講座⑥ 防炎カーテン」をお読みください。
https://blog.curtainkyaku.com/51979091.html

このときに、インテリア業界で防炎処理材の問題で大きな動きがありますと書きました。

「防炎処理剤はハロゲン系と非ハロゲン系(ノンハロゲン)がありまして、ハロゲンの臭素系難燃剤HBCDが水質汚染要因になるということで、ハロゲン系の防炎剤は使わないようにしようという方向性になっています。

日本インテリアファブリックス協会は2011年3月までにハロゲン系の防炎剤は使わないようしようという指針を出しました。 」

業界に先駆けて、川島織物セルコンだけが、その時から(フェルタという見本帳から)すべて非ハロゲン系の防炎剤を使っています。

さすがに、地球環境のことも考えた「エコ・ファースト」企業で立派なことです。

しかし、その後にだしたメーカーは、新しい商品は非ハロゲン系にしていますが従来からある商品はそのままで、すべて非ハロゲンにして追随するということはありませんでした。

川島織物セルコンだけが、フェルタ、プルミエの商品では全点、非ハロゲン系の防炎剤を使っていますが、自社ブランドのコントラクト用見本帳「Green days」や住宅メーカー用見本帳「メゾンドコンフォード」では従来のやり方でやっているため、前向きなすばらしい自社の企業姿勢をまったくPRしないのです。

そうこうしているうちに、日本ファブリックス協会で、指針としている2011年の3月が近づいてきていましてこれから出すメーカーの動きはどうなるのかという問題があります。

2010年10月19日に環境省が報道発表した資料があります。こちらをご覧ください。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=13050

これによると、前のブログで書いています、残留性有機汚染物質を国際的に規制するストックホルム条約(ポップス条約)の方向性を受けて、「難燃剤等に用いられるヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)については、リスクプロファイル案を審議し、当該物質が長距離移動の結果重大な悪影響をもたらすおそれがあるとの結論に達し、リスクの管理に関する評価案を作成する段階に進めることが決定されました。 」となっています。

日本においても来年あたり、ハロゲン系の防炎剤は完全に使用禁止になる可能性もあります。

そこで、2月に新しい見本帳をだすフジエテキスタイルはカーテンの防炎問題に対してどのように取り組んでいるのかを聞きました。

フジエは、新しい商品に関しましては非ハロゲンの防炎剤をすべて使っており、継続商品に関しては一部従来のものを使っているのはあるが順次、非ハロゲンのものに変更していっているとのことでした。

気になることは、フジエテキスタイルは日本インテリアファブリックス協会(NIF)の正会員でありながら、NIFで取り決めた防炎のマークを昨年から使っていないのです。
フジエだけが独自のマークにしました。これは業界のためによくないです
そして見にくいです。
なにか裏があるのではないかと考えてしまいます。

五洋インテックスが日本ファブリックス協会の正会員ではないから、ウオッシャブルマークを協会で取り決めたものと違うものを使うというのならわかりますが、協会の正会員であるフジエテキスタイルが今までの見本帳「ID 3」では、協会が取り決めたマークを使っていて今回は使わないのはどうしてなんでしょうか?

防炎マーク
これが日本インテリアファブリックス協会で決められたマーク

フジエ防炎ラベル_001

これがフジエテキスタイルの防炎マーク

参考までに五洋インッテックスが使っているウォッシャブルマーク五洋ウオシャブルマーク

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タチカワ 木製風ブラインドの防炎品新発売

フォルティア防炎1

今日はマナの大阪のショールームで行われた[マナテックス Vol14]の新作発表会に行ってきました。

先日、マナの齋藤社長の「インテリアファブリックの世界」を読んでから惚れこんでます。商品を選ぶ眼力は、この業界では一番でセンスがいいです。

このあと、数名とお話をしていて、どうしたらいいカーテンが売れるだろうかという話になりました。

私は、ホームパーティの文化が日本に根付けば、もっと部屋をよくしたいと思うようになり、カーテンもいいものをつけたくなると思っています。

人に見せたくなる家でなければならないのです。

日本の場合、家を建てた時が、一番すばらしい状態で、その時は人を招いてみていただくのですが、だんだんと部屋のインテリアに手を加えなくなり人も招かなくなるのです。

たくさんの人が出入りする家は、それなりにインテリアにも凝っておられると思います。

さて、本題です。

立川ブラインド工業が「木製ブラインドフォレティア」に防炎タイプ(樹脂スラット)が仲間入りしまして、「フォレティア防炎」を新しく発売しました。

タチカワは木製ブラインド防炎といっていますが、実際のところは、スラットは本物の木ではなく、ポリ塩化ビニールです。そのため、木製風ブラインドというのが正しいのです。

ナニックやタチカワがだしているお風呂用の木製風ブラインドも同様に樹脂スラット(ポリスチレン)ですが、見た目は木製とまったくわかりません。

むしろ、「そり・ねじれ」がなく、水拭きも簡単で、こちらの方がいいかもしれません。

価格はタチカワの場合、フォレティアと同じですが、重量は木製に比べると重いです。
サンゲツは木製で防炎可のブラインドがありますが、30%ぐらい価格アップします。

今まで、防炎の木製ブラインドがなかったのが不思議なぐらいなんですが、木製ブラインドは役所の硬い頭ではブラインドのひとつになっていますので、消防法の規定の対象外商品なのです。

ファブリックならば、消防法の規定で様々な制約があって防炎品でなければならないというのがあるのですが、木製ブラインドはブラインドなのでその規定がないのです。

消防法が出来た時には、木製ブラインドができるなんて考えたこともなかったと思います。
今もお役人さんは、木製ブラインドなんかは知らないのかも知れません。法の対象外なんです。

ふつうの木製ブラインドは燃えますので、消防法で防炎のファブリックを求められているところに取り付けるのはやはり好ましくないのです。

取り付けたところで、消防法に触れることはありません。

消防法の規定はありませんが、(財)日本防炎協会が2年ほど前に自分達の利益のために、木製ブラインドも防炎を認定するようになり現在に至っています。

今の消防法では、木製ブラインドの防炎は必要はありませんが、人が集まるところや医療関係の施設では防炎品を取り付けることが望ましいと思います。

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