最近はマンションの大きい窓に横ボーダー柄がよくでます。こうした商品の巾継ぎ時の柄合わせがひじょうにむずかしいのです。ちょうどメーカーの新作展示縫製サンプルでそうしたものがわかるのがありましたので説明させて頂きます。
この商品は、縦リピートが20cm毎に横ラインがはいるもので、色違いの生地を裾の柄位置を合わせて同じ丈に仕上げたものです。本来ならば、別々に縫製していてもラインは揃うはずなのですが、上の方にいくとずれるんです。
これは下の位置で1ミリずれたとしても、20cmピッチなので丈2Mならば、上の方で1センチずれることになり、ラインが揃わないのです。
この写真は別々に縫製していますが、大きい窓の場合は何枚も巾継ぎをしなければならず、柄あわせはたいへんなんです。縫製の技術力や、高温のアイロン掛けで矯正する方法もありますが、織物ですのでタテ糸のテンション、整理加工所における目曲がりや反に巻き仕上げするときの最初と最後の太さの違いによってどうしても起こりうるものだとご理解ください。
ほとんどのメーカーの見本帳には「生地の性質上、柄があわない場合があります」と書いてあります。