窓装飾プランナーBOOK

窓装飾プランナー資格試験の傾向と対策

8月26日に第2回窓装飾プランナーの資格試験が行われます。

知り合いから過去問はないのですかとかアドバイスをお願いしますというような

話がきてます。

私は主催者側でもないし、つながりもないですが、昨年度受験者として、

この資格制度を軌道に乗せたいという想いから、少し気づいたことを書いて

おきます。

今年は受験者が昨年より少なく、昨年落ちたリベンジ組が少ないようです。

掲示板によりますと、リベンジ組は300名(落ちた人は1800名位)ぐらいとの

ことです。(主催者側は正式発表はしていませんので皆推測です。)

私の話も個人見解です。

選択式(マークシート)は45問ありまして時間は90分ですが、これは

かなりの量で、わかる分から回答して時間配分を間違わないように

しなければなりません。

昨年、私は最後まで回答できませんでした。

問題は「窓装飾プランナーBOOK」というテキストに書かれていることしか

出ませんので、本をしっかり読んで覚えれば大丈夫です。

実務経験豊富で、知識のある人でも本をしっかり読んでいなかったため

落ちた人も多いですし、逆に入社1〜2年目の女性が本をよく読んで

合格している人もたくさんおられます。

問題文の出し方は、少しひねくれています。読解力が必要ですが、何度も

詠んでいると時間が不足します。

記述式は、ケーススタディで、このようなケースではどのようにしますかと

いうような問題です。

これは実務経験のある人が少し有利ですが、採点する人は

業界関係者ではなく事務的にされますので、あまり難しいことを書いても

意味がなく、キーとなるワードをいかに文章に埋め込んでいくかということが

ポイントになると思います。

キーワードがいくつあるかが採点のポイントです。

こちらの記述式の配点は25%ぐらいありますので、こちらも侮れません。

これも本を読んでいると難しいものではありません。

 

昨年、私が受験したときは受験者同士でLINEで「窓Pの合格を

めざして」というグループをつくり14名ぐらいで予想問題を

出しあいまして勉強しました。

2〜3週間前から1人1日1問をLINEに投稿しあいまして、回答は

本の何ページをみなさいというやり方でした。

150問ぐらいの予想問題集が出来上がりました。

けっこうひねくれた問題が多くて、「こんなやらしい問題は絶対でないでぇ」と

いいながらやっていたのですが、これが逆にたいへん役に

立ちました。

このメンバーの合格率は90%近くありました。

 

この勉強のやり方はひじょうに有意義でした。

今年、受験されようとしている方は同業者や会社でグループを作って

SNSを活用して勉強されるのもいい方法かもしれません。

 

主催者側の日本インテリアファブリックス協会は、この資格試験の

広報を国民向け(エンドユーザー向け)にすべきです。

業界向けにしかやっていません。

国民から認知されれば、その価値が高まり、受験者も増えるのですが

向いている方向がちがうのです。

 

当店では底辺から盛り上げるために独自で「のぼり」をつくったり

ホームページやブログにもそのことを書いています。

 

DSC06572 DSC06573

 

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認定窓装飾プランナーのいる店

 

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窓装飾プランナーBOOK 〜呼称②について〜

昨日の続きです。

インテリア関連用語の呼称についてです。

私がやいやいいうのは、各社が好きな名前を付けて(固有名詞)それをとおそーとすると

エンドユーザーに浸透しないし、NHKの番組やニュースでも取り扱ってもらえないため、

結局、インテリア業界として損をしているのです。

固有名詞をつけて他社との違いをアピールしたいのはよくわかりますが、エンドユーザー側から

みればそれがなになのかさっぱりわからないのです。

必ず、一般名詞も併記してもらいたいのです。

その最たる例がカーテンのヒダをきれいに出す加工の

形態安定加工と形状記憶加工です。

窓装飾プランナーBOOKの73ページにこれに関して参考になる話が載ってます。

global10@mx1.alpha-web.ne.jp_20140418_213608_001

ここに各メーカーの名称が書かれています。

各社好き勝手に名前をつけているのですが、この各社の名称以前の問題として

形態安定加工」と「形状記憶加工」の呼称の問題があります。

ここには注釈として、

形態安定加工」に関しては

カーテンのひだに沿わせて熱風を当て、ひだの形をキープする加工 となっていて

形状記憶加工」は

ひだが寄った状態のカーテンをそのまま専用の真空釜にセットし、真空状態で生地に

熱を加える加工 となっています。

日本インテリアファブリックス協会の正会員のファブリックメーカーの多くは

形態安定加工にラポージュの「プリーツファーマー」という形態安定加工機を使っており、

これは確かに熱風を当てますが、元祖であり今でもよく使われているNIF正会員の極東産機の

パーマネントフィニシャーはスチームを当てる仕組みになっています。(注1

そのため、熱風を当てるというのは正しくなく、「熱風や蒸気を当て、ひだの

形をキープする加工」としなければならないのですが、

試験には「形態安定加工と形状記憶加工の違いは?」なんていう問題は

出ないと思いますのでどうでもいいことです。

 

この「形態安定加工」と「形状記憶加工」というのも、この教科書を見る限り

やっと認知されたようです。

川島織物セルコンは「形状記憶加工」という言葉を今でも認めておらず、

自社の「ファインウエーブ」に関しては、「上級形態安定加工」という言葉で

説明しています。

川島織物セルコンもこれからは「形状記憶加工」という言葉を業界の統一名称として、

需要活性化のために使ってもらいたいものです。

当店では、「形状記憶加工」とよりわかりやすく「簡易型形態安定加工」という

言い方をしています。

形状記憶加工は、真空釜でするタイプで、「簡易型形態安定加工」は吊った状態で

アイロンをかけるようなものですと説明しています。

今後は「簡易型形態安定加工」とはせず、業界の指標の従いまして

「形態安定加工」としていきたいと思います。

 

この教科書が実によくできているなと感心するのは、机上の理論で完全にマニュアル化

するのではなく、現場サイドに立って「Case Study」ということでいろんなケースを

書いていることです。

ここにカーテンの奥深さがあるということがわかるようになっています。

この73ページは発注の際の巾のゆとりに関してケーススタディをしています。

 

カーテン業界の今までのマニュアル化されたものでは、カーテンを発注する際は、

レールの長さに対して5%大きく作りましょうと言われています。

しかし、ここのケーススタディでは、

カーテンの巾が広い場合、ゆとりを5%としてしまうと、カーテン全体の巾が広すぎてしまいます。

例えば、巾400㎝カーテンのゆとりを5%とすると、全体で420㎝になり、ゆとり分

だけで20㎝の巾になります。このような場合は数値にとらわれず、バランスを見ながら

やや少なめにゆとり分を調整します。 と書かれています。

 

これは専門店ならばどこでもやっていることですが、教科書にここまでわかりやすく

現場サイトに立って書かれているのはすごいと思いました。

 

また、形態安定加工、形状記憶加工のゆとりでは、形態安定加工では2〜3%程度、

より効果が高い形状記憶加工では5%のゆとりを加えます。と書かれています。

これは知りませんでした。

たいへん勉強になりました。

当店ではレールの長さによってゆとり巾を変えたり、カーテンレールに

天付け(Aフック)するのか正面付け(Bフック)かによってゆとり巾を

変えます。

(正面付けでゆとりがあり過ぎるとあまりきれいでないため)

また、ヨコ糸の素材によって心持ちゆとり巾を変えたりします。(横糸に綿が入っている場合)

天付け(Aフック)か正面付け(Bフック)かによって芯地を変えたりもしますが、

形態安定と形状記憶でゆとり巾を変えるというのはやったことがありません。

勉強になります。

このようにたいへん役にたつインテリアに関する窓装飾の教科書ですから

関係者はぜひ購入されて勉強されることをお勧めします。

 

本の申込みはこちらです。

 

4月23日記入

注1)

縫製加工業の友人から連絡があり、

極東産機のパーマネントフィニッシャーに関しましては2種類あり、

もう一つは「パーマネントフィニッシャーHyper」で、こちらはアイロン式になっていて

スチームは使わないとのことです。

そのため、極東産機のものイコールスチームではないと指摘をいただきました。

形態安定加工とは、カーテンを吊った状態で熱風、スチーム、アイロンを当てて、

ひだの形をキープする加工となります。

私の勉強不足で、関係者にご迷惑をおかけしました。

お詫びいたします。

 

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窓装飾プランナーBOOK   〜呼称について①〜

DSC01084窓装飾プランナーの資格制度の試験が今年実施されることになりました。

詳しくは主催者側の日本インテリアファブリックス協会のホームページをご覧

ください。

この試験の教科書となる「窓装飾プランナーBOOK」がこの度発売されました。

この本はネットでしか申し込むことができず、価格も4320円(税込)で少々高いですが

340ページに渡り、インテリアに絡む窓装飾に関して詳しく書かれており、

ひじょうに内容の素晴らしい本です。

 

インテリアの窓装飾に絡む仕事をされている方や、メーカーの営業員とショールーム

担当者にとっては必読の書です。

まずはインテリアメーカーの営業員とショールーム担当者は買って勉強しなければ

なりませんが、日本インテリアファブリックス協会(以下NIFと呼びます)の会員企業の営業は

各支店で100冊ずつぐらい買って、得意先である販売店に説明しながら販売するぐらいは

やってもらいたいです。

関西ならば、ネットで買えば送料がかかりますが、メーカーから買えば送料は

こちらで負担しますといえば、けっこう売れると思います。

 

まだ、全部読んでいませんがそれだけ価値のある本だと思います。

この本は、NIFが2年がかりで作った本だけあって、インテリア業界の指標となるものだと

思っています。

私が以前から提案していました、商品の名前の統一で固有名詞を使わないで一般名詞を

使えという問題も、これをみればインテリア業界の商品等の用語の一般名詞が

わかります。

 

たとえば、インテリア販売店ならば誰も知っている商品で、ここ5年ぐらいで

ヒットしているものとして、

トーソーでいうビジック

タチカワでいうデュオレ

ニチベイでいう調光ロールスクリーン

調光式ロールスクリーン

という呼称になっています。

調光型ロールスクリーン2 (1) 調光型ロールスクリーン2 (2)

 

私はずっと以前からこれを一般名詞として「調光型ロールスクリーン」と呼んでいます。

今後は、これらの商品を「調光式ロールスクリーン」と呼ぶべきでしょう。

この調光式ロールスクリーンよりも早くから販売されていて、当店においては

はるかに販売量が多いハンターダグラスのシルエット・シェードの一般名詞は

なんでしょうか?

これと同等品はNIF会員企業ではトーソーしか扱っていないため、この教科書には

この商品の存在すら書いていません。

トーソーはこの商品を調光ロールスクリーン「ラクーシュ」といっていますが、

教科書の調光式ロールスクリーンのところには書いていません。

DSC01155

上の写真は店内展示サンプルのトーソーラクーシュ(左側) 右はシルエット・シェード

私は昨年トーソーがこの商品を出した時に、これをトーソーのシルエットというのは

双方に対して失礼なので、こちらの商品の一般名詞として

開閉式調光型ロールスクリーンと呼んでいます。

それに対して、今回NIFが調光式ロールスクリーンとしたものを

昇降式調光型ロールスクリーンとしています。

すみません、誰からも相手にされていません。

今年、同じような商品をニチベイが出す予定です。

そうなると次回の改訂版には新商品として載るでしょう。

(実際は20年以上前からハンターダグラスのシルエットシェードは日本で販売されていますが、

ハンターダグラスはNIFの会員ではありません)

どんな呼称になるのか興味のあるところです。

無難なところとしては、シルエット・シェードは知名度抜群ですが、ハンターダグラス

の登録商標なので別の呼称としてシルエットスクリーンあたりになるのでしょうか?

 

もう1つメカ物の呼称で気になっていたものがあります。

1台のローマンシェードのメカで前幕と後幕があって2枚の幕体を操作できるものです。

トーソーはこれをツインといっています。

一番最初に出したニチベイは、ダブルシェードと呼んでいます。

タチカワはダブルタイプと呼んでいます。

多くのファブリックメーカーはトーソーのメカを使っていますので、

ツインシェードといっています。

サンゲツは今はタチカワのメカを使っていますが、以前トーソーのメカだったので

今もツインシェードといっています。

NIFの教科書である「窓装飾プランナーBOOK」では

ダブルタイプ(ツインタイプとしています。

トーソーとタチカワに気を遣っていて、図表の4-79や4-80ではダブルタイプとし、

図表4-81ではツインタイプになっています。

元祖ニチベイのダブルシェードはどうした?という感じです。

呼称に関しては突っ込みどころはいっぱいありますが、

あまり言うと胡椒じゃなくて胡散(うさん)臭い奴だとNIFから思われます。

続きであと1つ、形態安定加工と形状記憶加工の呼称について書かせてもらいます。

 

この本はほんとに役に立ちますのでインテリア業界関係者はぜひ読んで

勉強すべきだと思います。

申込みはこちらです。

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