カーテンの防炎と有毒ガスについて

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今年もあと1日となりました。

当店の年内の営業は終えておりますが、私は片づけをしています。

年始は1月7日からでちょっとゆっくりです。

昨日、難波に行ったら、無料のPCR検査センターの前はすごい行列が

できていました。

真ん中の青い看板のところが会場ですが、Uのように並んでいて100m

以上はあったと思います。

この正月は2年振りに旅行する人や故郷に帰省する方が多いのでしょう。

実家に帰る人にとっては、「コロナ陰性」が一番のお土産になるんでしょうか?

大阪は近くの薬局でも無料のPCR検査ができるようになりました。

 

こちらにリストがあります。

 

先日、大阪の北新地でビル放火事件があり、25名の方がお亡くなりになりました。

いつもよく通るところにあり、ほんとに痛ましい事件で、犠牲になられた方には

心よりお悔やみ申し上げます。

また、入院されている方や関係者にもお見舞い申し上げます。

 

報道によると、25名の方は全員一酸化炭素中毒が死因とのことです。

 

また、3日程前にも大阪の松島新地の「料亭」で火災がありました。

2つの「料亭」が全焼しましたが、こちらは全員無事でした。

こちらの新地は厨房のない「料亭」で、2階建ての住宅風の建物が

何十軒とあります。

 

このちょっと前に、当店でも松島新地の「料亭」からカーテンの依頼が

あり、取付に行っています。

そのときのお客様は防炎カーテンをすごく意識されていて、お客様の方から

「防炎カーテンでないと絶対あかんね」と言っておられました。

 

 

2007年の宝塚のカラオケボックスで3人の方が亡くなられた火災事故が

あって、その時の死因が火傷ではなく一酸化炭素中毒だったことから、

カーテン等のインテリア商品の防炎規制よりも有毒ガス規制の方が

重要だろうと思っているんです。

 

今回の北新地のビルの放火事件も亡くなられた方は全員一酸化炭素中毒です。

 

私は、防炎商品の方が不完全燃焼でむしろ一酸化炭素をよく発生するのでは

ないかと思って、今回調べてみました。

 

このことに関して記述している2つの論文をみつけました。

 

1つは、大 阪 市 消 防 局  米 谷 重 雄さんが書いておられる

「衣料,イ ンテ リア類 の火 災へ の安 全 策

 

もうひとつは、自治省消防庁消防研究所  大学の先生数名の共著に

なっている

 

「防炎物品等を含む火災における発生ガスの毒性に関する研究」

119ページに渡って実験結果を書かれています。

 

この論文からわかったことは

結論として、自治省(現総務省)の論文には

火災時に毒性及び避難余裕時間という点で防炎性物品が非防炎性物品より

危険性が高いという可能性は非常に小さい。但し火源がひじょうに

大きい場合は防炎性物品の防炎効果は非常に小さくなる。

と書かれています。

大阪市消防局の論文には、

衣料品や インテ リア類(建 築物 の 装材を含む)の 火に対するする最も

現想的なものは,燃えず,煙が出ず,ガ スを出さないものということになるが,

これらを全てる満足することは不可能に近い.

燃えにくくする反面くすぶ って大量の煙を発生することもあって,下手を

するとむしろ 完全燃して炭酸ガスと水となってしまう方がまだましだ」 と

いう人 もあって,この問題はなかなか簡単に結論で きない ことが多い.

と書かれています。

 

私が思うに

カーテンの防炎性能は、マッチやライターの炎のような小さな火源で燃焼しない物品が

防炎試験に合格するものであって、初期の段階では、燃えるスピードを遅くする効果は

ありますが、火事になってしまうとまったく意味をなしません。

防炎性能の物品は、最初は炎をだして燃え上がらない効果はありますので、それなりに

重要ですが、防炎だからといって過信しないでください。

 

有毒ガスに関しては防炎品であろうが、非防炎であろうが発生します。

日本では、この有毒ガスに関する規制は今のところまったくなにもありません。

 

私は、防炎ももちろん重要なのですが、有毒ガスに関する規制の方が

重要だと思っています。

 

 

2015年12月にアップした動画です。

そのあたりから、防炎ラベルとトレサビリティラベル(どこから出荷されて

いる商品かを追跡できる番号が書かれている)をカーテンに取り付けなければ

ならないようになりました。

 

この防炎ラベルは防炎性能があるのですが、トレサビリティラベルは

非防炎の生地だったのです。

おかしな話ですが、ここでは防炎の生地と非防炎の生地の燃焼スピードの

違いをみてください。

真ん中の三角をクリックすると動画になります。

 

 

当時のブログにも、有毒ガスの方が問題でドイツでは

工業規格(DIN)の4102A-2  で基準が設けられていますが

日本では野放しです。と書いています。

 

また、メーカーに激震が走ったブログとして、一部のカーテンメーカーの

洗濯絵表示ラベル(ネームタグ)が防炎の生地でないものでつくられて

いるというのを実験してアップしたものがあります。

 

各メーカーの洗濯絵表示ラベルは防炎なのか

 

これを書いたことによって、非防炎の生地で洗濯絵表示ラベルを使っていた

メーカーは改善をしたと思いますが、暴露したのでメーカーからは

嫌われました。

火種を残してしまいました。

 

今日の話は役にたちましたか? 

 

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