今、日本の建築業界で話題になっている「ウッドショック」が
インテリア業界にも大きな影響を与えそうです。
「ウッドショック」とは、日本で木材不足に陥っていることをいい、今後
住宅の建築費の大幅値上げ、材料不足による納期の遅れが生じることが
予想されます。
インテリア業界の商品の出荷数は新築物件の住宅着工件数に比例しております。
新築の竣工物件が少なくなれば、インテリア業界の企業の売り上げが
悪化します。
今年の後半から来年にかけては新築の竣工物件が大きく落ち込みまして、
それによってインテリア業界にもかなりの影響がでます。
大手のハウジングメーカーにリサーチしたところ、大手は早くから手を
打っていて、この先1年分の材料は確保できたが、その先はわかりませんと
言っていました。
木造系は6月契約分から大幅な値上げがあります。
大手10社以外は材料の入手が困難なところも多く、5月に契約したところは
引き渡し日は未定で契約をしたという話も聞きました。
コロナの影響をあまり受けなかった地方のインテリア販売店がこれからは
厳しいかもしれません。
インテリア業界の企業にも聞いたところ、大手は状況を把握しており、
リフォーム業者や中古住宅買取再販業者やその先に積極的にアプローチ
するように指示がでていました。
当店においても、早くから新築物件狙いではなく、吊替え需要を狙っており、
以前お買い上げいただいたリピーターさまを大切にしています。
切り込みを徹底的にやっていきたいと思います。
1.?現状の世界(US)の木材市場
-?リーマンショック以降ここ10年程は木材の最大需要国であるアメリカにて
住宅供給が控えられていたが、コロナ禍における昨年4月頃からの住宅ローン
金利値下げに伴い住宅着工件数が通常時の1.5倍以上となっている状況。
それ故現在、USの木材需要過多となっている。
-?住宅ローン金利下げに加え、US政府の補助金ばら撒き政策、コロナ禍による
旅行控え、リモートワーク増による郊外居住の需要増、目に見えるものを綺麗に
する動き(Visibleimprovement)等々の要因もUSにおける木材需要増の一因。
2.?木材市場今後の見通し
-?木材需給変動要因としては上記の通り複雑であるが、一番大きい要因は住宅
ローン金利であると考える。
昨年年末までは木材価格高騰を住宅ローン金利減でカバーしてきており、
堅調な需要を下支えしていたが、21年1月より住宅ローン金利が反転してきており、
このまま続くのであれば需要が一服する可能性あり。
-?また、ワクチン普及により旅行需要が戻る等、金を使う場所が変われば住宅に使用する
金額が減る可能性はあると考えられる。
-?しかし、5月末時点では住宅着工の受託するものの、木材が届かないという状況が
未だUSでも起きている。
また、現在売値は通常時の4倍となっており、しばらく需要が収まる様子もないとの事。
3.?日本の住宅産業への影響
-?日本は住宅向けに関わらず木材の7-8割を(主にUS・カナダからの)輸入に依存している。
US自国の需要増に対応し切れていない状況の中、日本へ輸出される木材はさらに供給が
絞られている状況。
-?また上記に加え、輸入時の海上Freight増が単価の低い木材の価格にもろに影響が
出ている状況。
-?日本は国土の2/3が森林であり、木材の供給は豊富であると考えられているが、
①林業の従事者が高齢である事、②急こう配な土地が多く大規模伐採が難しい事、
により日本では明日から木材の供給を増やそうとなり得ない。
(ここ20-30年の日本の林業は終わっているとの事。)
上記の通り、木材供給国自国での需要急増により日本への供給が後回しにされ、
海上運賃上昇も相まり、日本で木材供給不足・価格高騰が起こっている状況。
お客様から送られてきた写真
当店で施工させていただいたトーソーのひょうたんバーチです。
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