ちょっと失敗〜形状記憶加工の真ん中の開き

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 先月末に取り付けたフラットカーテン1,3倍使いの形状記憶加工で

両開きに真ん中が逆V字に開いてきたという連絡を受けてお伺いしました。

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両開きの窓はドレープとレースで4窓あり、いずれも逆V字に真ん中が

開いていました。

薄い生地や1.5倍使いのカーテンやフラットカーテンに形状記憶加工を

すると、ウエーブにしている力が真ん中に引っ張られるのである程度

このようになるのはわかっていました。

1,5倍使いに形状記憶加工をすると生地によっては、このようになることも

多々あり、メーカー縫製依存で全国展開をしているところは、

形状記憶加工をやめて、簡易型形態安定加工のみにしたところもあります。

こちらの現場は、事前に加工所には、真ん中の耳の部分にはアイロンを

かけてウエーブ落としをお願いをしていたのですが十分でなかったようです。

納品時は、ある程度マシだったのですが、時間が経って何も施しを

していなかったので、だんだん開いてきたようです。

 

こうした場合の対処方法

1)耳の部分と一つ目のウエーブのところにスチームアイロンをかける。

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2)裾の耳からウエイトを入れる。

 オーダーカーテンの場合は、裾に関してはほとんど耳の処理が

あとなので、下からウエイトを入れることができます。

(真空釜で形状記憶加工をする場合は、ウエイトを入れられないと言われています。)

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ウエイトが 落ちないように針と糸で留めます。

余談ですが、いろんな色のカーテンがあるので、糸の色を指定してスタッフに

糸を買ってきてというと、12色の糸と20本ぐらいの針がついているセットを

買ってきてくれました。

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これが100均で108円なんです。

ちょっとびっくりしましたが、それよりも来年還暦の私が裸眼で

針の穴に糸を通せたことがうれしかったです。

3)最初のフックの位置を一つずらして両開きの重なり部分を

多くする。

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上の写真でいうと、フックは2㎝右のところに差し込んであったのですが、

両開きの片方だけ少し内側に動かしています。

フラット用のポケット芯地を使っていますので、これが可能なのです。

4)真ん中の部分でウエーブをたるませる。

これが一番効果があると思っているのですが、今回のケースは1,3倍

使いのフラットでウエーブを作っているので、生地に余裕があるのです。

閉めた時に真ん中の方にウエーブのゆとりを持ってくると裾の部分が

片開きの部分の中にひっぱられないで済みます。

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1.5倍使いの時もレールの長さに対して、形状記憶加工をするときには

少し余裕をもたせて大きめに作ります。

窓装飾プランナー資格試験のテキストにも書いてあり、形状記憶加工の

場合は、レールに対して5%のゆとりをとるように言われています。

形態安定加工は2〜3%です。

窓装飾プランナーBook72ページ11

窓装飾プランナーBOOKの73ページに書かれています。

私は第一回窓装飾プランナーの資格試験に合格しましたが、これを

読んで勉強するまではこの発想はありませんでした。(ブログはこちら

窓装飾プランナーBOOKは、内容が充実していますので、業界関係者は

ぜひこれを読んで勉強して資格を取ってもらいたいです。

窓装飾プランナーR

 私は「窓のだじゃれのプロになる。」を目指しています。

 

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