初めてオーダーカーテンを注文される方への講座の第5回目です。
過去の講座は欄外のカテゴリー「商品知識」をご覧ください。
6月5日のブログ 「初めてオーダーカーテンを注文される方への講座①AフックBフック」
6月6日のブログ 「初めてオーダーカーテンを注文される方への講座②裾の仕様」
6月9日のブログ 「初めてオーダーカーテンを注文される方への講座③1.5倍、2倍使い」
6月10日のブログ 「初めてオーダーカーテンを注文される方への講座④ 巾継ぎの問題」
今日は本縫いすくい縫いについてお話します。
本縫いというのは普通にミシンで縫うやり方です。(下の写真)
遮光の生地に裾の折り返し部分を縫っています。糸は説明するのに分かりやすくするためわざと赤い糸を使っています。
右半分は表側です。糸がはっきりみえます。遮光の生地で針穴から中の黒い糸も垣間見えます。
糸はわかりやすいように赤をつかっています。右半分が表側です。どこを縫っているかあまりわからないと思いますが、写真をクリックすると拡大しますのでなんとなくわかると思います。
裏側は左半分は裏側です。糸が表に出ないように掬うように縫います。(まつり縫い)
一般的にカーテンの縫製は本縫いが多いですが、高級仕様ではすくい縫いをします。それは糸が表にでないので綺麗からです。写真のような遮光の生地もすくい縫いをおすすめします。
先日、住江織物の展示会に行って展示サンプルをみながら担当者から説明をうけていたところ、スミノエはすくい縫いを標準仕様にしているらしく、すくい縫いにしたことによって縫製クレームがいっさいでなくなったということを話されていました。
ということは、本縫いをしていた時は、縫製クレームがよくあったということでしょうか。
すくい縫いをした方がキレイになるのは間違いありません。
すくい縫いの欠点は糸を引っかけたりして切れると一気に全部ほどけるのです。
それを防ぐのは2本糸のすくい縫いです。詳しくはこちらのブログをお読みください。
これが、2本糸のすくい縫いミシンで縫ったものです。右が表側で、写真をクリックして拡大すれば縫い目がなんとなくわかると思います。左側が裏側です。裏側には直線縫いの糸が見えますが表側には糸がみえません。これを専門用語でおくまつり縫いといいます。
おくまつり縫いに関しては、手縫いしているところがYouTubeの動画でありましたのでご覧ください。
おくまつり縫いとまつり縫いを同時に2本の針のミシンで縫うのをカーテン縫製業界では、2本糸のすくい縫いといいます。
このやり方では、1本糸がきれても全部糸が抜けることはありません。
スミノエのショールームで展示サンプルをみていたら、スミノエは2本糸ではなく1本糸のすくい縫いでした。
メーカー縫製で、2本糸のすくい縫いをしているのはフィスバ、リリカラ、フジエテキスタイルだけだと思います。
日本の最高峰の川島織物セルコンのフィーロ縫製でも、2本糸ではなく1本糸のすくい縫いです。
フィスバがタイで縫製していてニホン糸のすくい縫いなのに、川島織物セルコンは日本で縫製していて1本糸とはこれいかに?
しょうぶな~
川島織物セルコンは、シェードのリング付きテープを縫うのは2本糸(針)でした。ちょっとこだわるところがちがうのですね。
当店のすくい縫いはすべて2本糸のすくい縫いミシンを使っています。
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