ラルフローレンはどこへ

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今日は、アスワンとリリカラの展示会がありまして行ってきました。両社とも来月に発売になる新しいカーテンの新作発表会です。


アスワンの展示会は多くの人が見えており盛況でした。新しいカーテンの見本帳も、昔懐かしい商品も復帰しており、ひじょうに高い商品から安い商品まで一冊の見本帳に詰められています。レースのカラー展開が充実しており、微妙な色違いは使えるなと思いました。企画者の思いが十分伝わる見本帳ですが、業界内における見本帳の位置づけがちょっと中途半端なんです。


リリカラリリカラの方は、2時から本社の企画担当者が説明会をしてくれるということで早めに行って見本帳と生地をみて勉強しようとしました。


インテリア業界の営業員で、自社の商品をお客様のところできちっと説明できる人は少なく、こうした企画者の説明会を聞かないと見本帳を理解しないまま2年間過ごしてしまうのです。


リリカラの方は、広い会場に社員の方が多いぐらい来場者が少なく、各コーナーに説明員が立っているのですが、「いらっしゃいませ」といって皆、頭はさげるのですが、誰一人商品の説明をしてくれないのです。仕方がないので、説明会があるまでの30分間、人の少ない会場で机においてある見本帳を一人みておりました。説明会の終わりごろには満席になっていたことを書き添えておきます。


説明会の方は東京から見えている企画の方が3名で説明してくれましたが、資料の棒読みで、迫力はありませんでした。しかし、新しい商品はリリカラらしくなくすごく「イイカラ」でした。お客様に提案したくなる生地で、デザインがひじょうにいいです。いいものがあるのに変な方向に走っていて、商品の良さをユーザーに伝えきれないのはもったいなと思いました。


リリカラのカーテンと言えば、①ラルフローレン②高い定価設定に低い納入掛率③あまりきれいとは言えないが中1日縫製なんです。


そのリリカラの表看板のラルフローレンが今回の見本帳からなくなりました。割引率しかアピールできない販売店にとって「ラルフローレン60%引き」が使えなくなるのはリリカラの見本帳を半減してしまうのです。リリカラにとっても痛いのですが、ラルフローレンのニューヨークの本社からイメージに合わないと拒否されたようなんです。


リリカラは十数年前に最初ラルフローレンを見本帳に入れたときは、この商品だけ別掛率にしていました。定価でしか販売できないような仕入れ率でした。そうしたところ、ぜんぜん売れなかったのですが、いつのまにか定価を思いきり上げた値段に設定して、通常と同じ割引率にしたのです。そうすると良く売れるようになって、今やリリカラといえばラルフといわれるぐらいになりました。


この時点でラルフローレンが安くなったのではなく、定価が思いきり高くなっただけで、販売価格としては変わっていないのです。割引率はメーカーが勝手につけた定価をもとにして決められているのでありまして、東リ、リリカラが割引率がいいから安いというわけではありません。消費者の方はだまされないでください。


このラルフローレンのカーテンを別冊にしてまた新たに出す方向で検討中とのことです。
4年前にサンゲツがカーテンの定価を今までの半額にして、仕入れ掛け率を2倍にしたとき、その逆の方向に走って漁夫の利を得たリリカラが今度はラルフローレンのカーテンの定価をさげて、仕入れ率を上げてくるのでしょうか。


どうなるのか楽しみです。


嗚呼~、ラルフローレンのカーテンはどこへ


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 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です

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