最近現場実測に行ってよく問題になるのがクローゼットのドアと窓との干渉です。
以前はクローゼットの高さも窓の高さと同じぐらいで、窓上にレールをつけても干渉しなかったのですが、最近の物件はクローゼットが天井近くまであるケースがひじょうに多くなってきており、入隅にある窓と干渉してレールがつけられないのです。
これはインテリア業界が住宅設備業界よりも設計PR活動や消費者に対する啓蒙活動で負けているということでしょうか。
住宅設備機器はだんだん高くなっていっているのに、インテリアの領域はだんだん狭くなっていってます。
もっと、インテリア業界が一致団結して啓蒙していかないと業界が認知されないです。
昨日、取り付けた現場も立派な家ですが、窓装飾のことなどまったく考えていなくて、写真のように窓の横の壁にあるクローゼットがモールディングのすぐ下まであり、その隙間は39ミリしかありません。そのモールディングもすごく立派で出巾85ミリあります。
天井には下地補強はしていないし、出巾85ミリのモールディングとの兼ね合いで天井付けすることもできないのです。
その結果、写真のようにL金具を用いて仮の天井をつくり、そこにトーソーのエリートというレールをダブルで天付けするようにしてその先にバランスレールをつけて上飾りでカーテンレールを隠す仕様で39ミリの隙間になんとか納めました。エリートのキャップを使うとクローゼットのドアにあたるため、岡田装飾の後入れ中間ストッパーをキャップ代わりにしています。
大変な現場、お疲れ様でした。
でも、こういう裏技がうまくいくとちょっと嬉しくありませんか?
私だけでしょうか・・・。
で、結局上飾りが干渉してしまうと思うのですが、どのようにされたのでしょう。
そっちのほうが気になります。
話は変わりまして、
住宅設備業界さんも、ちゃんと考えている社は工夫されています。
(どこのメーカーか忘れましたが。)
2月15日のブログの折戸との干渉ですが、
折戸の吊元がC型の樹脂製のストッパーで止まっているものもあります。
引き戸のように一旦左右に移動させて折れば周囲の障害物と干渉しない優れものです。
全てのメーカーで採用されているわけではないので、現場によりけりです。
ネジ式のストッパーの物もありますが、
これはストッパーを開放してあげれば同じようなことができます。
使用するお客様にとっては2つの動作が必要になるので、
デザインか使い勝手かの選択が必要ですが、
一度折戸の吊元を確認されるのも良いでしょう。
ドア式の場合は如何ともしがたいですね・・・。
網戸も含めて商品を売ることを目的としたメーカーさんは
いろいろ工夫されているようですが、
それを組み合わせる設計士さんは窓装飾のことあまりご存じないようです。
予算の関係もあるのでしょうか?・・・。
いろんなリフォーム番組をひやかし半分で見ておりますが、
カーテンのない状態で完成として絵にされていることが多いので、
とてもがっかりします。