遠方のお客さまから電話があり、「子供がシェードにラーメン汁をこぼして
2回洗濯機で洗ったのですが落ちないのです。そちらのクリーニングで
洗ったらきれいになりますか」とのことでした。
たぶん、「ドライクリーニングで落ちると思いますが、やってみないとわからない」
というようなことをスタッフが言ったと思うのですが、その日のうちに遠くから
シェードの幕体を持ってこられたのです。
ラーメン汁は油性なので、ドライクリーニングで落ちます。
逆に水洗いでは、落ちないのです。
クリーニング店のドライクリーニングは、水で洗うのではなく石油系の
有機溶剤を用いて洗います。
そのため、ドライで洗うと縮まないのですが、生活臭や汚れはきれいに
落ちないのです。
有機溶剤というのは、マニキュアを落とす除光液をイメージしてください。
原料が油なのです。
そのため、マニキュアは水では落ちませんが、除光液では落ちます。
ドライクリーニングでは油性分は落ちるのです。
最近の家庭用の洗濯機ではドライ洗いというのがありますが、それとは
まったく別物です。
クリーニング店のドライクリーニングというのは水を使わないで
洗うやり方です。実際は臭いや汚れを取るために少し水は使われています。
お客様が持ってこられたシェード
油のシミみたいなのがあります。
こちらでドライクリーニングをすると
わかりにくいですがきれいに落ちました。
ポリエステル100%の商品ならば、家庭でもラーメン汁をきれいに
する方法はあります。
脂分というのは酸性です。
アルカリ性の洗剤を使うと、アルカリと酸性が中和して汚れが落ちます。
アルカリ性の洗剤というと代表的なものは花王のマジックリンかな。
キッチンハイターとか
あと、弱アルカリ性で重曹もです。
油性の汚れをマジックリンで取れるかの実験をしてみました。
焼肉弁当を食べた時に、蓋についている脂分をポリエステル100%の
ハギレ2枚で拭きました。
それを中性洗剤のアタックとアルカリ性洗剤のマジックリンで洗いました。
AとBは油性のマジックで書きました。
Aを中性洗剤で洗います。
Bはアルカリ性洗剤で洗います。
その結果
Aを中性洗剤で洗うと
油性分はきれいに落ちたとはいいがたい状態です。
Bをアルカリ性洗剤で洗うと
油性のマジックで書いた「B」まで落ちました。
油分は洗剤を使い分けすることによって、クリーニング屋さんに
ドライクリーニングを出さなくても家庭の洗濯で落とすことが
できます。
これは、水洗いで自ら洗ったら油性分も落ちたというマジックが
オチです。
今日の話は役にたちましたか?
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