形状記憶加工・形態安定加工後の洗濯絵表示ラベル

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  最近は形状記憶加工や形態安定加工がカーテンでは一般化してきました。

といってもエンドユーザーの方にはわかりにくいかと思いますので

説明いたします。

詳しくは、左欄のカテゴリーで「形状記憶・形態安定」のところを読んでいただければ

今まで79件のブログを書いていますのでだいたいわかると思います。

簡単に言えば、

これも、業界で決められている言葉でもなく、各メーカーは独自に名前をつけて

好きなように言っていますので、どこでも通じるわけではありません。

一般的に、形状記憶加工というのは、ポリエステルの熱可塑性を利用して、

真空釜でウエーブを取るのをいいます。

きれいなウエーブがでまして、洗濯も5回ぐらいしても型が崩れません。

それに対して、形態安定加工というのは、縫製後にあとから簡易的に熱を

加えることによってカーテンのウエーブを安定させる加工です。

これは、一般的に洗濯は3回ぐらいまでならば型くずれは大丈夫といわれています。

川島織物セルコンは形状記憶加工のことをファインウエーブといい、

形態安定加工のことをソフトウエーブといっています。

これも、一般的に通じるかというと 否です。

ケユカは形態安定加工のことを「ケユカ形状記憶加工」といっています。

別に決まりはないので、好き勝手言っても誰も文句はいいませんが、

エンドユーザーの方は、購入時にその加工はどういうものなのかという

説明を求めてください。

 

この加工は、ポリエステルに熱を加えることによって出来る加工で、

逆に、その温度より高い熱を加えると型を崩すことができるのです。

そのため、洗濯したあとにアイロンをかけるとその型はとれます。

せっかく、形態安定加工・形状記憶加工をしても洗濯してアイロンをかけると

きれいなプリーツはとれます。

これは、エンドユーザーは知っておられないかもしれませんが、

メーカーや販売店は知っていることです。

そこで川島織物セルコンや東リは自社縫製の場合で、形状記憶・形態安定加工

する場合は洗濯絵表示ラベルをアイロンに変えています。

川島織物セルコンの見本帳に載っている案内

       (画像をクリックすると拡大して読めます。)

 東リの場合

 

 私が見本帳で調べた限りでは、この2社だけぐらいで

メーカー縫製の場合のみ洗濯絵表示ラベルを変えています。

これらのメーカーでも、販売店が縫製する場合は、形態安定加工をするのかどうかを

確認することなく、通常のアイロンOKの洗濯ラベルが出荷されて、加工所で

形態安定加工をされていてもアイロンOKマークがついています。

この2社以外は、形態安定加工をしてもしてなくても同じ洗濯絵表示ラベルで

アイロンOKとなっていると思います。

先日、フジエテキスタイルのメーカー縫製をしました。

その中に、カーテンの取り扱い説明書というのが入っていまして、

形態安定加工付カーテンの取り扱いが書かれていました。

洗濯絵表示ラベルは低温のアイロンはOKとなっています。

説明書には、「熱処理をしていますので洗濯後のアイロンはご注意ください。」

と書かれています。

注意して下さいと書いてあるけど、何に注意するのかわかりません。

火傷に注意かなとも思います。

形態安定の効果については3回程度のクリーニングまで対応します。

と書かれています。

しかし、1回の低温(80~120℃)のアイロンで、形態安定の効果はとれます。

今は、カーテンの形態安定加工や形状記憶加工は普通といっていいでしょう。

その加工をしていないのは、安さを売り物にしている専門店で、

安かったからといって購入して、吊ったあとヒダが広がっていて

なんとかならないかという問い合わせがよくあります。

特に遮光の生地は要注意です。

既製カーテンはほとんど中国製で、これは逆に形状記憶加工がされています。

縫製のまずさも、形状記憶加工をすることによってきれいなウエーブがでます。

洗濯絵表示ラベルにそのことがかかれているかどうかは知りません。

すべて、こういう加工をするのがいいとは言えません。

ポリエステル100%以外はできませんし、天然素材には

その生地の持つ風合いの良さもありますので、そういったものも

大事にしたいと思っています。

しかし、リーズナブルな生地は形状記憶や形態安定加工をすることを

オススメします。

エンドユーザーは気をつけていただきたいのは、形状記憶・形態安定加工を

されているカーテンを街のクリーニング店に出される場合です。

普通、クリーニング店ではアイロンXと書いていない限り、仕上げはきれいに

アイロンをすると思います。

そうすると、今まできれいなウエーブが出ていたのが、クリーニングにだしたら

ウエーブが出なくなったということが起こりうります。

カーテンのクリーニングはカーテンクリーニングをやっているところにだすことを

おすすめします。

当店の洗濯絵表示ラベルはどうなっているかといいますと、

洗濯絵表示ラベルには形態安定加工をしている旨が書いてまして、アイロンをかけると

形態安定がとれますとしています。

フリーダイアルも入れてますし、裏側には2013年につくったということもわかるようにしています。

 これから起こりうる問題で、カーテンをリフォームする場合で、こういった加工を

されていることを知らずに、幅詰めをしたらどうなるのか

これは、形状記憶加工をしている商品を知らずに、幅直しをしたのです。

もともと、形状がかかっていて山になっているところが、今回ヒダとヒダの間に

きていまして、ボコボコになった失敗例です。

詳しくはこちらをお読みください。

 これからは、こういうことがいっぱい起こってくると思います。

縫製加工をしている所は、エンドユーザーのためにもメーカーの洗濯絵表示ラベル

とは別に、「この商品は形態安定(もしくは形状記憶)加工をしているので

アイロンをかけるとプリーツが取れます。また、幅詰めや丈直しをするときも

気をつけてください。」というようなラベルをもう1枚用意して縫いつけるべきだと

思います。

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