トーソーの展示会 コルト遮熱

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大阪でトーソーの新作発表展示会が開催されました。

私はサンゲツで5年間勤務しまして、その後脱サラして自分で始めたのですが、辞めたあと4カ月間、トーソーの関連会社であるサイレントグリス【当時はベストインテリア】でアルバイトで修業しておりました。

そのときに、トーソーの大槻相談役に大変お世話になり、今もこうして商売ができるのはトーソーさんのおかげだと思っています。

 トーソーはかつては、自社のことより業界発展のために、「ウインドウトリートメント」という言葉をつくり、出版社までつくってご尽力されました。私はサンゲツ出身なので、そういう企業姿勢にびっくりしたものです。

それが、最近は・・・・・・・・・・・・

トーソーを愛するがゆえに敢えて苦言を呈したい。

今回の展示会の目玉は省エネ商品で、そのひとつが遮熱ロールスクリーンの「コルトエコ」です。

 この商品はリーズナブルで日射反射率63.5%で遮熱性があり、昼間は暗くならずにシースルーというのがアピールポイントです。

そして夏季4か月で電気料金が16635円もお得という、電力不足の日本を救うすばらしい商品なのです。

上の写真は展示会場に貼ってあったポップで大きく16635円もオトクと書かれています。

どういう条件で調べたかというようなことは一切書かれていません。

これをみたインテリアアドバイザーなんかは、トーソーのコルトエコを部屋につけたら、この夏4か月で電気代が16635円浮くように感じるようにさせた広告です。

現に、昨年はにわか遮熱ブームになったため、クリエーションバウマンがだしているシルバーコレクションという遮熱レースの実験で何もつけていないのと比較して8.1℃温度差がでたというデータを、そのままシルバーコレクションをつけると8.1度差が出ますとブログに書いていたインテリアアドバイザーが何人かいました。

これは、日本繊維製品品質技術センターというところがやっている試験で54×54×45㎝のボックスに試験片をいれての実験で、2度と同じ試験結果がでないという最もファジーな実験方法です。

実際の室内では1度前後ぐらいの差しかでませんが、小さなボックスでのデータをそのまま室内に適応できるように感じてしまうのです。

トーソーもカタログにはわからないような字で19窓で120㎡で全館一斉にエアコンをつけたときになにも付けていないのと比較して16635円お得とは書いています。

 (画像はクリックすると拡大します。)

でも、現実的には19窓あって、一斉にエアコンを入れるということはあまりないのです。そんなデータを堂々と載せてとーそーとする企業姿勢が問題です。

こういうやり方は以前はタチカワがよくやっていました。しかし、今年はまともな数字を書くようになりました。

マカロンの新しいカタログの載っている数字です。

省エネタイプのロールスクリーンでも夏季4か月で796円お得と書いています。

タチカワは796円で、トーソーは夏季4か月で16635円です。

タチカワはテラス窓1窓あたりで一般の生地に比べてです。

トーソーは19窓で何もつけないものと比較してです。でも、それは展示会のPOPには書いていないのです。

トーソーのデータの出し方は自社商品同士でも比較できないように別の実験方法を用いて他社商品を意識して出しています。

こんなことをやっていると、インテリア業界自体がどこからも相手にされなくなります。

 

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コメント

  1. bee より:

    カーテン探し中の一般消費者ですが、ブログとても勉強になり、時間をかけて読ませていただいています。この記事で指摘されていることもなるほどと思いました。一点気になったのですが、ウインドウトリートメントという言葉はトーソーがつくったのではなく、英語でカーテンやシェードなどで窓を飾ることを指す一般的総称、Window Treatmentを単にそのままカタカナにしただけだと思います。
    カーテン夢工房さんのような会社が関東にもあれば、、、と探してみます。

  2. 小嶋@カーテン屋の奮闘記 より:

    コメントありがとうございます。

    ご指摘いただいた点ですが私の表現が悪かったです。
    「日本であまり使われていないウイドウトリートメントという言葉を広めた」ということをいいたかったのです。

    たいへん失礼しました。

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