40年前の今日(日本時間では21日)、アポロ11号が月面着陸
最近発売されたメーカーの見本帳の目新しい商品としては遮熱カーテンがあげられます。しかし今の需要から考えれば、もっと力が入っててもいいのではないでしょうか。期待していたほどの商品展開ではなかったな、というのが正直な感想です。
今回の遮熱レースは、特殊セラミックを繊維の中に使っているものを新たに出してきていて、当ブログでよく書いてきたステンレスコーティングのmasa加工のものではなく、当店が独自でネーミングしているクールビズレースのようなものです。
当店のクールビズレースは、旭化成せんいのサンペイクを使っていて、市場ではユニチカのサラクールを使ったものがよく出ています。アスワンやリリカラの見本帳に載っています。
東リは東レのアロフトを使っています。川島織物セルコンは担当営業員に聞いても「わからない」とのことで宿題になっていますがいまだ回答はありません。説明会では「遮熱糸」という表現をされていました。
いずれも特殊セラミックを繊維の中に使っており、一見普通のレースです。
たまに、「どれが一番効果があるのですか」という問い合わせがありますが、織り方編み方や使っている量にもよりまして、「これが一番いいです」とは言いきれないのです。
東リの説明では、東レが出しているアロフトが一番遮熱には効果的だといっていました。繊維メーカーの中では一番あとからだしている遮熱に効果的な繊維です。でも、防炎がとれていないのです。
今回発売された見本帳の中では川島織物セルコンが「遮熱糸」を使った遮熱レースに力を入れていて、きちっとデータをだしていました。
見本帳に載っていたものをコピーさせていただいています。(データにカーソルをあててクリックすると拡大しますので読めると思います。)
これは川島織物セルコンが自社の商品を「同条件の宿泊施設」を利用して、実際に窓に遮熱レースをかけて、室内での温度が何度違うかという実験結果です。
もし、何もレースをつけていなかったら、34.2度ぐらいで、薄いレース(ボイル)をつけると1.9度マイナスになり、比較的効き目の高い遮熱レース(ランクA)をつけると2.7度マイナスになります。
要するに薄いレースをつけているのを、遮熱レースに変えると0.8度室内の温度が下がるというのです。
たった0.8度かというなかれ。
世界の研究者達は地球の温度を1度下げるためにいかなる努力をして研究をしているかを考えていただきたいのです。
日本国民が、全人類が遮熱レースをつけて室内の温度を下げることに協力をすれば大きな力になるのです。
これも見本帳に掲載されているデータで、クリックすると拡大します。
普通のレースから遮熱レース(ランクA)に変えると、消費電力としては、たったの21KWh、CO2排出量としては9.53kgで金額にして、463円お得になるだけです。(夏場の期間における112日間で)
こんなもんなんです。
未来のためにエゴじゃなくて、エコを考えなければならないのです。
私どもとしては、こういうデータがほしかったのです。実際カーテンを変えたら室内の温度がどうなるのかということを知りたかったのです。
僅かですが、効果があるのは事実です。
こういうデータを載せてくれた川島織物セルコンの企業姿勢は高く評価します。
ここで一息 パチパチパチ クリック
それに対して、立川ブラインド工業の遮熱スラットのデータはなんじゃい?
遮熱スラットと一般の遮熱スラットと比較するとマイナス3.7度ということを強調しているんです。私どもは、ブラインドを触って温度が何度差があるかを知りたいのとちがうのです。
遮熱スラットに変えたら、室内の温度がどのぐらい下がるのかを知りたいのです。
あるメーカーの社内資料によれば、遮熱スラットよりも、昇降コードを通す穴のあいていないスラットの方が遮熱効果があるみたいですよ。(当店の検証データはこちら)
そのメーカーも、トーソー、タチカワに追随して遮熱スラットを明日新発売するようなので、公にはしないようですけどね。
私どもの実験では、タチカワの遮熱スラットよりもタチカワの木製ブラインドの方が遮熱効果がありました。
後日、ブログで発表しますので楽しみにしておいてください。
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川島の遮熱レースはこれかもしれませんね。
http://www23.ipdl.inpit.go.jp/PDF/display/JPA_2006161248.pdf?id=8444
上のアドレスからうまく表示できないようですね。
http://www.ipdl.inpit.go.jp/Tokujitu/tjsogodb.ipdl?N0000=101
から特許公開2006-161248号公報を見てください。
mockingbird さん、ありがとうございます。
よくここまで調べられましたね。
川島織物セルコンからブログを読んでメールが来ていました。
川島も東リと同じ、東レのアロフトという繊維を使っていることがわかりました。