取り替える(東リ帰る)べきだったセミナー

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昨日のブログの続きです。東リの展示会場のOMMで東リデザイン室の福田行雄氏のセミナー『東リの強みと他社との比較・消費者の心に響くセールストークとは売れる店つくり』に参加してきました。


ひじょうに興味深いタイトルで業界の片隅で生きている私としても、もっと勉強しなければならないと思って、当日大阪厚生年金会館で行なわれる元内閣官房安全保障室長の佐々淳行氏の講演「中小企業の危機管理(リスクマネジメント)考」をキャンセルしてまで参加してきました。


セミナーは他社との比較の中で東リカーテンは何か強いのかという興味深い内容でした。私は、2005年7月27日のブログにも書きましたが、東リカーテンの強みはめちゃくちゃ高い定価設定をして、販売店に低い掛け率で納品して大幅割引が可能ということと、カーテンの企画を外注にして、売れなかったらすぐに換えることができるというのだと思っていたのですが、そうでなかったのです。


福田氏のレジュメによると、東リカーテンの強みは2つありまして、1つはエルーア3300という見本帳に新消臭「エアファイン」を98%のアイテムで採用し、酵素消臭で24時間性能発揮するということ。もう1つはシェードで巾300㎝オーバー400㎝が製作可能なのは東リとS社のみというのです。


びっくり仰天。ここで行くべきセミナーを取り替える(東リ帰る)べきだったと思ったのです。


「エアファイン」とは酸素消臭で東リの独自の機能で、昨年8月に発売されたエルーア3300に98%のアイテムに採用されているとのことです。私は、今日初めて知ったのですが、この分野の先駆者はスミノエのトリプルフレッシュです。そのあと、川島織物が先日未加工商品を出荷していたという不祥事がありましたが、セリスト加工でイッキに世に広めたのです。それが6年前で、東リは昨年初めてです。東リいわく、この2社は光触媒で、暗いところでは機能は発揮されないが、東リは酸素触媒で24時間性能発揮が強みとのことです。


私の知る得る知識ではサンゲツやアスワンもほとんどやっていると思っているのですが、比較しているのはリリカラで、リリカラは6.6%のみ消臭品と書かれています。


東リの新見本帳の「BELENT」では700アイテム中211アイテムがエアファインで、たった30%しかなく、他社よりはるかに劣るのですが、これが東リの強みらしいのです。


もっとびっくりしたのは2つ目の強みなんです。シェードの製作幅がドラム式で300㎝オーバーができるのが東リとS社のみということです。S社がスミノエかシンコールかサンゲツか、なくなったセルコンなのかは知りませんが、あきれて質問する気にもなりませんでした。ほとんどのメーカーはトーソーのニュージェスパというメカを使っており、このメカは幅400㎝まで製作可能なのです。我々だってメーカーに注文しなくても、このメカで製作できるのです。


あとで、新作カーテンの展示会場に戻り、東リのカーテンの企画をしているという女性に確認したところ、トーソーのニュージェスパを使っているとのことでしたが、特殊加工をしているとおっしゃるのです。その特殊加工とはどんな加工なのかを聞いたら、別の男性を呼んでこられ、トーソーのニュージェスパそのものを使っているということでした。


決して他社より優れているとは思えないこの2つが東リカーテンの強みだそうです。


この程度ならば東リカーテンは売れないのではないでしょうか。


セミナーの中で、「カーテンの売れる店つくりとは」というのがありまして、


1)人材・人の資質が大きい
2)カーテン専門知識が抜群
3)客の立場で考えられる余裕


と、おっしゃってました。


これは売れるカーテンのメーカーにもあてはまるのではないでしょうか。


他メーカーとの比較するための長所短所のアンケートもあり、そこにはほとんどのメーカーが対比するために書かれていましたがアスワンだけありませんでした。今回の東リカーテン「ビレント」は、その眼中にもないアスワンの新見本帳がでましたが、それよりはるかに見劣りしてると思います。


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 織物研究会  私はチーム・マイナス6%です

 


 

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