カーテン業界では、STTという言葉があります。
最高 手が届く 高さ のことを言いまして、脚立がなくてもカーテンが吊りこめる
高さのことをいいます。
たぶん、これは彩雅(千葉県市川市)の中嶋さんが最初にいわれたのじゃないかと
思っていますが、人によってSTTが違います。
私は脚立がなくても220㎝までは手が届きますので、レールの高さが
220㎝までならば、脚立なしでカーテンのつり込みをします。
バブルの頃は、マンションの建築工法で、ボイドスラブ工法 や
アウトフレーム逆梁工法が流行りまして、梁を床の下にもってきたり、
バルコニーにもっていくやり方で、そうなると室内に梁がなくなり、
窓際のカーテンの取り付ける高さが高かったのです。
だいたい、天井の高さや、そこからさらに掘り込みのカーテンボックスがあったりで、
カーテンの丈も240㎝ぐらいで、脚立がないと取り付けられなかったのです。
この工法だと建築費がかさむため、ここ15年ぐらいは、ずっと以前と同じ順梁工法に
戻り、室内に梁がくるようになり、カーテンの取り付ける高さもほとんどが
220㎝以下で脚立がなくてもとりつけられるようになりました。
その結果、カーテンの生地の出荷量も減りました。
今日は、カーテンがぴったり閉まらないという話です。
これをCPS といいます。
カーテンぴったり閉まらない
失礼 誰もいいません。
DAIGOさんは言うかもしれない・・・
昼間に取り付けた現場で、きれいに納まったと思っていたら夕方にお客さんから
電話があって、「カーテンがぴったり閉まらないんです」とおっしゃるのです。
C型レールにマグネットランナーもついていたのですが、そのマグネット
ランナーが1つ穴タイプのもので、両開きのカーテンの耳の部分が
干渉してマグネットがくっつかないのです。
カーテンの取付高さは212㎝で、私はカーテンの上の方を持って開閉していたので
そんなに意識していなかったのですが、お客さんはあまり背が高くなくて
カーテンの真ん中のあたりを持って開閉されていました。
そうするとマグネットランナーがぴったり閉まらないのです。
マグネットランナーはこんなのでした。
フックを引っ掛けるところが1つしかないマグネットランナーなんです。
今までみたことがないタイプです。
マグネットランナーはほとんどが下のように引っ掛ける穴が2つか3つあり、
両開きの耳が干渉しないように引っ掛ける穴を調整できるようになっています。
それで、社内にあったC型レールのマグネットランナーの標準タイプのものを
もって交換しました。
1つは中心側の穴に引っ掛けてもう一方は逆側の穴に引っ掛けるようにしました。
そうすると、耳の部分が3㎝ありますので、マグネットがくっついても、
カーテンの中心部のすき間が開かないできれいに納まりました。
かなり高級の新築のマンションで、入居時にはカーテンレールがついています。
カーテン屋のせいじゃないぞ~
当店の場合は、縫込みアジャスターフックを使って、耳勝ち縫製をしています。
耳勝ち縫製の方がきれいと思っているのですが、マグネットランナー1つ穴
タイプで芯地勝ち縫製ならば干渉しないのかも検証する必要もあるかも。
今日の話は役にたちましたか?
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