すずしや

インテリア商品で節電を考える⑥ 遮熱レース

「インテリア商品で節電を考える」をシリーズで情報発信しています。

本日、あるメーカーが担当引き継ぎで7名一緒にお見えになったので、「遮熱ブラインドと一般的なロールスクリーン(ニチベイフェスタのベージュ系)とどちらが遮熱効果があると思いますか」と聞いたら7名全員遮熱ブラインドとこたえられました。(正しいのは一般のロールスクリーン)

そしたら、「遮熱ブラインドと御社の遮熱レースとではどちらが遮熱効果があるのですか」と聞くとこたえられないのです。

そもそも、生地の透過性や遮光性を示す試験方法はJIS L 1055 A法)というはあるのですが、遮熱効果を測定する試験方法は日本工業規格にも見当たらないのです。

そのため、各社は独自のやり方でやっていて、比較もやりにくいし、メカものとの比較もできないのです。

私どもも「遮熱レースとロールスクリーンはどちらが遮熱効果があるの?」と言われてもはっきりとこたえられないのです。

というのは、遮熱レースといってもひとくくりできないのです。

今、よく遮熱レースとして知られているのは、

①原糸メーカーが開発した、セラミック粒子を多く含んだ糸を使用して紫外線や可視光線を反射・散乱させるものです。

この代表的なものはユニチカのサラクール帝人の涼しや東レのアロフトです。旭化成せんいのサンペイクは元祖的なものですが、旭化成がポリエステル事業から撤退しましたので今はなくなりました。 当店はもう少しサンペイクを使ったレースの在庫をもっています。

ステンレスの微粒子をスパッタリング加工(糸表面に付着させる加工)

これは鈴寅のmasa加工の商品です。

 ③アルミのフイルムを糸状に裁断して織り込んでいる商品。

当店のシャネットうらだ2と、来月より販売開始する遮熱効果のひじょうに高い新商品。ブランドメーカーよりいち早く手に入れて市場にだすことができました。後日ブログに書きます。

 

①のセラミック粒子を含んだ糸を使ったものは、見た目普通のレースですが意外と効果があります。しかし、これらの商品は、この原糸をどのぐらい使っているか、また打ち込み本数(糸の密度)によって大きく違うのです。

今、一般的によく知られているのが、ユニチカのサラクールです。これは少しでもサラクールを使っていれば、サラクール使用と書いてもいいらしいのです。そのため、5%ぐらいしか使っていなくても「遮熱レースサラクール」です。一般的には10~15%ぐらい使われています。

当店では、10~15%ぐらいの商品と25~30%ぐらいのものと2タイプ販売しています。これは透け感も違うし効果も違います。

 東レのアロフトはいい商品ですが、あまりユーザーには知られていません。ここは、名前を使用する場合は使用権としてお金を払わなければならないらしく30%以上使っていないとアロフトと書いたらダメのようです。

そのため、どこのメーカーも使っていても「アロフト使用」とは書かないのです。

帝人の涼しやは昨年,スミノエのカタログに載り、当店でも良く販売していますが、ひじょうに効果があると思います。

4月20日に発売されてサンゲツのコントラクトカーテンvol7にも涼しやの商品が2点掲載されています。

124ページに掲載されているPK3472とPK3473という商品です。サンゲツのホームページからデジタルブックをご覧ください。

 http://www.sangetsu.co.jp/digital_book/contractcurtain07/index.html#123

 ここにグラフが載っていまして、同じ涼しやを使っていても、3時間後には実験による温度が1度程違ってきています。

これはなぜなのかは、サンゲツの営業に聞かないとわからないのですが、当店はサンゲツの仕入れが少ないため、まだ見本帳もいただけないし、説明もうけていないのです。

 いえることは、遮熱レースと言ってもセラミックを含んだ原糸を何%使っているかということと打ち込み本数によって効果は大きく違うのです。効果のある商品ほど、遮蔽性があり中からの透け感がなくなるのです。

②の鈴寅のmasa加工の商品(通販生活に掲載されているのと同等品)は、紫外線遮蔽率はひじょうに高いのですが、遮熱性は長時間でみるとセラミックの入っている遮熱レースより効果は劣ります。

群馬県繊維工業試験場で涼しやと同条件で比較実験をしてもらったところ、遮熱性試験で、masa加工の商品は最初の10分ぐらいは、涼しやは温度上昇するにもかかわらずほとんど上昇しません。いきなりの効果はすごくあります。

1時間ぐらいまでは、masa加工の商品の方が温度は低いのですが、3時間後の結果をみると涼しやの方が温度が低いのです。紫外線遮蔽率はmasa加工の方が高いのです。

 

③の商品に関しましては後日書きます。

 

 

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遮熱レース「すずしや」を取り付ける

最近、レースの吊り替えが多いんです。

理由はよくわからないのですが、けっこう何度も洗濯されて何年も使っておられて、どちらかというとボロボロになって新しくするという感じです。

まめに洗濯されている方は、レースは黒ずんでいますが長持ちしています。吊り替えのキッカケは破れたとか、裾のウエイトが外れたというケースが多いです。
SH380544

 このようなケースです。

でも、こういうような状態になってても何年かは経っているんです。

こういうお客様は次の注文の時は必ず裾はウエイトではなく、折り返しにしてくださいとおっしゃいます。

CIMG7193当店では、裾のウエイトは、「本縫いウエイト巻きロック」というやり方で生地を巻き込んでウエイトをいれていますので、ウエイトだけが落ちるということはありません。

詳しくはこちらをご覧ください。

(写真はクリックすると拡大します。)

https://blog.curtainkyaku.com/52182962.html

https://blog.curtainkyaku.com/52043288.html

カーテン専門店ならではの気配りです。
レースカーテンを注文する際は、専門店で「裾は本縫いウエイト巻きロックでお願いします」と言ってください。

さて、本題です。

帝人ファイバーの糸「涼しやSUZUSHIYA」を使ったスミノエのD-4517を取り付けました。

この商品は遮熱効果が高いのです。
詳しくはこちらをお読みください。

https://blog.curtainkyaku.com/52338692.html

CIMG7189CIMG7192

遮熱効果が高いほど、透け感がなくなってきます。

吊り替えで、吊り込みだけの作業だったので本日私が取り付けに行き、実際の透け感を確認しました。

お客様には、事前に現物サンプルを実際に吊って透け感を確認していただいています。西向きで西日がキツイとのことで了解はいただいています。

私自身は、暗い部屋が嫌いなんで閉塞感がありました。

ミラーレース・ウエーブロンや遮熱レースを選ばれる時は、事前に吊りサンプルを実際に吊ってみて確認されることをおすすめします。

遮熱レースは、断熱効果があり、冬は室内の暖かい空気を外に逃がしにくいため、冬にも効果的です。結露防止にも効果を発揮します。

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